2012年12月31日月曜日

冬期講習前半終了

冬期講習前期が終了しました。
1月4日から後期開始です。

2012年12月21日金曜日

ティーンズ オピニオン

自民党が大勝した衆議院選挙ですが、選挙権の無い10代を対象とした teens opinion というサイトで10代の若者による擬似選挙がおこなわれました。

結果は下記の通りです。

自民党23.8%(以下すべて%)民主党20.2日本維新の会18.1みんなの党10.1日本未来の党9.6日本共産党7.2社会民主党4.4公明党2.8新党大地1.3新党改革1新党日本0.8国民新党0.5幸福実現党0.3

大人(選挙権のある人々)の結果より感覚が良いと思います。世代間格差は明らかに大きくなっています。日本の未来を考えると、若者の意見がもっともっと反映されなければなりません。同時に、選挙における20代、30代の投票数が少なすぎます。若者は大人が思っているよりずっと考えています。というより、大人と同程度に考えており、大人以上でも以下でもない。

18歳以上の選挙権、真剣に考えなければならないと思います。



2012年12月19日水曜日

冬期講習のお知らせ

12月25日(火)より冬期講習です。
通常授業は22日(土)までです。

2012年12月5日水曜日

中学の思い出

帰りのバスの中でふと中学のときの国語の先生を思い出しました。

物静かな人で、面白いことを言うことはありませんでしたが、何かを伝えたいという情熱が背後に感じられる人でした。いつも授業は淡々と何事も起らないかのように過ぎていました。

そんなある日、先生が大声で一番前の生徒を叱ったのでした。どのような事情だったか今は思い出せません。

   「君の目は死んだ魚のような目だ。・・・・年取った私のほうがまだずっとましだ・・・」

というようなことを珍しく大きな声で言っていました。

先生は白髪交じりの髪を真ん中で分け、セルロイドの黒ぶちの丸めがねをしていました。ひょっとして僕が丸めがねをするようになったのはこの先生の影響かもしれません。

”何を怒っているんだろう?”と思っていたあの頃とは違い、今は先生の怒りが理解できるような気がします。

黒澤明の映画に出てくるような、ぎらぎらした目を持つ若者。最近珍しくなりました。1つの時代が去ったのかもしれません。

2012年11月30日金曜日

希望校調査発表

中3の希望高校調査が発表されました。この周辺の高校は以下の通りです。旧平塚学区は高倍率というわけではありませんが、他学区は高倍率の高校が目立ちます。毎年、これが発表されると身が引き締まってきます。

                    希望者数(入学定員)
県立鎌倉      620(277)
県立七里ガ浜   365(358)
県立大船      430(357)
県立深沢      206(197)
県立湘南      854(358)
県立藤沢西     412(277)
県立藤沢清流       421(238)
県立湘南台          463(278)
県立茅ケ崎           568(357)
県立茅ケ崎北陵    428(278)
県立鶴嶺             465(342)
県立茅ケ崎西浜    379(398)
県立寒川             290(357)
県立平塚江南       333(318)
県立高浜             285(236)
県立大磯             341(277)
県立二宮             219(277)
県立平塚湘風       228(228)
県立秦野             453(357)
県立秦野曽屋       328(277)
県立伊勢原          280(277)
県立伊志田          383(277)
県立小田原          435(318)


2012年11月27日火曜日

快適な練習

オリンピックで銀メダルを取ったフェンシングの太田選手がこんなことを言っていました。「世界と戦うためには快適な練習をしているようではだめですね」と。弱かった日本のフェンシングはウクライナから有名なコーチを招聘します。その練習はそれまでやっていた”快適な練習”とは程遠い”不快な練習”だったそうです。その”不快な練習”の中で日本選手は見る見る力をつけ、北京、ロンドンで銀メダルを獲得するのです。
 ”快適な練習”は時として”お馴染みの練習”です。それは今までの枠を打ち破る力にはなりません。何かを変えたいと思うなら、快適なものを捨てる勇気も必要です。勉強とて同じです。
 センターまで一月半。高校受験まで二ヵ月半。 

2012年11月25日日曜日

実現可能な政権公約

民主党の”マニフェスト”がほとんど実現されなかったということで、自民党は実現できることしか書かない”政権公約”を掲げて選挙するということです。

政治はともかく、生徒たちに今度のテストでどのくらいの点を取るつもりか聞きました。ほとんどが実現可能な”成績公約”で、実現不可能な”成績マニフェスト”は僅かです。

低いハードルを目標に勉強すると、そのレベルの勉強になってしまいます。場合によっては、そのハードル以下になることもあります。ハードルは実際の自分より幾らか高めに設定して、それを目指していかなければなりません。実現可能かどうかより、今以上に自分を高めていけるかが重要です。

生徒の申告に後5~10点追加したものを目標とさせました。目標に届かなくても、低い設定をクリヤするよりずっとましです。たとえ1点でも。

2012年11月20日火曜日

中3前期中間テスト終わる

漸く、全ての中3の前期中間テストが終了しました。

3年の仮内申が出次第、三者面談、私立受験校の決定となります。この段階で事実上受験が終了する人がいます。

私立推薦、私立単願の場合は、ほぼ確定ですから、気分的に受験が終わったようになります。

そして、私立併願を決めて、公立の受験校を極めて安全な学校に変更した人。このタイプの人も、学習意欲が無くなり、本当に短い受験勉強が終わります。つい数週前に、A高校目指して頑張ると言っていたのが、B高校に志望を下げて、実質受験勉強は数週間だったというケースです。

ただ、今年は新入試制度です。何が安全か明確にできません。一度ペースを落としてしまうとなかなか元に戻せません。ゴール間近で次々と抜かれてしまうマラソンランナーのようにならないとはいえないのです。

一生に何度とない、真剣な勉強をするチャンスをみすみす逃す手はありません。

2012年11月13日火曜日

ベビーサイン

まだ言葉の話せない赤ん坊にジェスチャーを教えます。

”バナナ”とか”トマト”とか”もっと”とか・・・

そして、赤ん坊はそれを覚え、実行します。自分の意志をジェスチェーで伝えるのです。”もっとほしい”とか”とまとがたべたいとか”。新鮮で嬉しい驚きでした。すごい。

これをベビーサインと言うのだと知りました。そういう講習会も行われているようです。

と同時に、きっとそのくらいのことを赤ん坊はするだろうとも思いました。人間の能力は年齢に無関係だと思っていたからです。折に触れ、子供の能力の高さに驚く機会があったからです。

もし、15歳の自分に今出会っていたら・・・。おそらく彼は今の私以上に数学ができるような気がします。かつて経験の無い、新しい問題を解かねばならないとしたら、おそらく私は15歳の自分に勝つことはできないでしょう。

今こうして、中高生を相手に数学を教えられるのは、彼らとは比べようもない沢山の知識と経験のお陰です。

赤ん坊は言語の体系を身に付けていません。しかし、経験はなくとも頭は十分に活動しているはずです。それならばなんなかの形でコミュニケートができる。このことになぜ気づかなかったのでしょうか?

うーん。すごいなあ。赤ん坊が急に大人びて見えてきました。彼らとベビーサインで話してみたい。

2012年11月11日日曜日

100点満点

50点満点だった入試が100点満点に変わります。模擬試験もそれに合わせて100点満点になっています。

100点満点にするメリットは学力差を細かく見れる、部分点を設けやすい等でしょう。

最近、模擬試験が返却されたときに、いつもできる生徒の成績が芳しくないのに気がつきました。今まで50点満点で、45点前後だったのが、100点満点で80点台なのです。半分にすれば同じような点なのですが、間違えが10点以上あるということが気になりました。

随分間違えたんだなあ、と思って詳細を確認すると間違えの個数は3個。いつもと同じです。そうか。一問の配点が4点だったのです。設問の合計数が以前と変わらないので、ただ得点差が2倍に拡大したのです。

今度の高校入試では試験時間は50分で以前と変わりません。そのため、設問が大きく増減するとは考えら得ません。ということは、得点差を拡大することでいかにも学力差があるようにする仕掛けともいえます。今まで小さく見えていた差を、虫眼鏡で拡大する。そんな仕掛けです。

得点がインフレになったというところでしょうか。

2012年11月6日火曜日

誤記載

 横浜市教育委員が”誤記載を無くすため小中学校の通知表を事前に保護者に配布し、記載に間違いが無いかどうか確認してもらう”というニュースがありました。

 昨日、それが一転して取り消されました。”誤記載を保護者に確認するのは責任放棄だ”と言うような反対意見がマスコミを中心に多数あったからだそうです。

 反対意見もなるほどと思う部分はあるのですが、現実にはかなりの誤記載があるようです。今回の横浜市の例では数百件の記載ミスが見つかったそうです。

 以前、成績の入力を1つずらしてしまった(ずらしてデータを貼り付けた?)ため、クラス全員に他の人の成績が入力されてしまったという話を聞いたこともあります。それが分からないまま、内申点が決まり、受験に影響があったとしたら・・・。いや、実際にそうしたことは多かれ少なかれ起っているのでしょう。

 表計算ソフトを使う際の入力ミス等はある一定の割合で起ると考えなければなりません。事実、コンピュータの時代になり、情報のミスは以前よりずっと多くなっています。ちょっとした、キーの間違えが大量のデータミスを起こすことにつながります。

 そして、マスコミも誤記載について無責任な批判をするほど身奇麗であるとも思えません。今日、横浜の教育委員会を批判していたテレビ局は一日に何回となく「字幕に誤りがありました」と言って頭を下げたり、最近では有名な事件の主犯の顔写真を間違えたままずっと映像で流し続けたりしている放送局でした。何度も頭を下げているうちに間違えに対する感度が鈍くなっているようです。

 我々はミスを犯す。そして、それを無くすために何をするか。誰もがコンピュータに頼る今、深刻に考えなければならないことだと思えます。

2012年11月5日月曜日

泣いても叫んでも、だめなものはだめ

 中3にとって最後の内申に関係する定期テストが今週または来週に迫ってきました。その後、2期制の学校は仮内申が出て、学校での面談、私立受験校の決定となっていきます。

 いよいよ受験も逼迫してきました。さすがにこの時期になるとだれもがやる気になっています。・・・と言いたいのですが、まだごく一部に、よく分かっていない生徒もいます。おそらく、現実感が無いのでしょう。泣いても叫んでもだめなことはだめ、という実社会の現実が頭ではなく、心の中で理解できていない。そう感じます。

 昨日、書店で本を探していると、後ろのほうで子供の大声が聞こえてきました。「これがほしい!!」と言って、ぐずっています。おばあちゃんが他の本を薦めたり、 「前買ったのと同じだよ」とかいろいろ言って、翻意させようとしています。しかし、子供の叫び声はますます大きくなり、「これじゃないとだめなんだよ」と泣き始めました。赤ん坊を抱いている母親はおばあちゃんに「うるさいから、買ってやって」と言っています。
 結局、子供はおばあちゃんに望みのものを買ってもらい、大喜びで本屋を後にしました。

 彼の得た教訓・・・”泣けばなんだって手に入る”

 ここまで極端でなくても、似たような中学生は沢山います。

 さあ、公立中学校に進学した多くの子供たちにとって始めての入学試験です。泣いても叫んでも、結果を受け入れなければなりません。

2012年10月30日火曜日

県立高校募集定員発表

県立高校の募集定員が発表されました。

昨年度とほとんど変更はありませんでした。

http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p530658.html

2012年10月28日日曜日

いくらいる?

以前の教え子からメールがありました。

「いくらいる?」

えっ? 何かの間違え? お金の無心なんかしてないし・・・

なぞはしばらくして解けました。いくらは鮭の卵のほうでした。美味しく頂きました。

2012年10月24日水曜日

音読

中2の生徒と英語の教科書の音読をしました。ほぼ50分、本文を音読し続けるだけの授業でした。最後に、長い文章を個別に読み、ストップウォッチで時間を計測しました。

いつも感じることは、読みが足りないということです。とつとつと呼んでいるようでは英語も、国語もたいした学力ではないことが直ぐに分かってしまいます。

5分、10分と同じ文章をよんでいると、だんだん速く自由に読めるようになります。初めての文章でも、幾つかの単語の意味をときどき与えるだけで、少しずつ意味が取れるようになってきます。”読書百遍 意自ずから通ず(魏志)”の世界です。

本当はこうした練習に沢山の時間を割きたいのですが、文法をやったり、演習問題を解いたりすることが勉強だと私たちも、生徒たちも思い込んでおり、なかなか難しいのが実情です。

枕草子、徒然草、平家物語、方丈記、李白の漢詩、その他・・・・。私が学校で暗証するように言われたものです。これらは数十年を経ても、時として蘇ってきます。私の言葉の一部を形成しているのです。

今でも、国語の文を暗記する作業は学校で行われています。それらは我々の祖先の時代から続く日本の学問の伝統です。

一方、英語の教科書を丸暗記する、といった勉強方はすっかり廃れてしまいました。それが一番力になると分かっていてもです。その理由もなんとなく分かります。だったら、せめて音読ぐらいは十分にしたいところです。数学や物理のようなピュア・サイエンスはその本質の追求が第一です。一方、もっと日常に近い、語学のようなものは骨格もさることながら、細部が重要になります。文法のみを意識して書かれた文が如何に陳腐なものかは誰しも理解するところです。言葉をトータルに捉えるという意味でも音読は有効です。

さて、ストップウォッチの計測の件ですが、次の週になると皆とんでもなく速く読めるようになっています。そして、意味もつかめているようです。文法事項は全くやっていないにも拘らずです。

2012年10月23日火曜日

受検まで何日?

中3の三者面談で、希望校より2ランクも下の高校を薦められるというケースは珍しくありません。

鳩山(弟)元法相が”公立の中学が民間の模擬試験を使って受験指導するのはけしからん”というようなことを言って以来、学校で市販の模擬テストが行われなくなりました。

その結果、学校の進路指導は内申点に頼らざるを得ず、更に、安全な受験ということを考慮すると、上記のような話は納得できるものです。私が進路指導するとしても同じことになるのでしょう。

問題は内申点と学力とが一致していない受験生です。そして、そんな受験生は沢山います。学力が十分なら、学校で薦められた高校より2ランク上を狙うことも当然考えられます。そして、その判断の基準は模擬テストになります。

模擬テストは1月中旬で最終になります。結果が出るのが1月末。2月始めには願書を出さなければならないので、1月後半や2月始めには模擬テストは行われません。

さて、そうなると、2月15日の受検まで1と月を余した1月中旬の最終模試には学力にめどが立っていなければなりません。今日から約2ヶ月と3週間程度です。受検当日までは約3ヶ月と3週間程度ですが、実際にはその1ヶ月前に結果を出さないと希望校に願書を出せないことになります。

受検まで”・・・日”という言葉に誤魔化されてはいけないようです。


2012年10月19日金曜日

無精者

サボテンは無精者に最適の植物です。

以前、友人の引越しを手伝ったとき、いつ買ったとも知れないサボテンが埃にまみれていました。
「これ、捨てる?」と聞くと、「持っていくかな」の返事。何の世話もしていないように見えましたが、しっかり生きていました。「サボテンって、すごいな」という印象がインプットされました。

今年、サボテンの寄せ植えを購入しました。乱雑で、殺風景な息子の部屋に置いたのです。勿論、世話は息子がします。

先日、そのサボテンが枯れているのに気づきました。どんな無精者も枯らすことがないと思っていたサボテンが枯れたのです。

KC3N0025.jpg

「お前ってやつは・・・・・」



手前右が枯れたサボテン

2012年10月17日水曜日

国体

国体の開会式をTVで見ました。国体の開会式を見るのは随分久しぶりです。

47都道府県の選手が各県のプラカードの後ろの整然と?並んでいます? うっ。そんなに整然とはしていません。後ろのほうは列が歪んで、選手もだらしなくお喋りしています。

そうか、日本も変わったんだな。オリンピックで外国の選手団はそんなにちゃんと並んでいません。日本人も世界基準になったようです。

選手宣誓のとき、男子選手が言葉を忘れてしまったようです。その後、昨年の優勝県の代表者が天皇杯を変換した後、レプリカを受け取るのを忘れて戻ってしまい、再度、レプリカを取りに壇上に上がるというハプニングもありました。

変わった。確かに変わった。日本人はそうしたことを沢山の練習によって、世界で最も完璧にやってのける国民だったはずです。そして、それが日本の製品の信頼性を支えていたはずです。

以前こんなコマーシャルがありました。”大丈夫か? 俺。 大丈夫か? 日本” 

ところで、国体は必ず開催県が総合優勝するように仕組まれています。かつて、高知県知事の橋本大二郎が”もうそろそろ、開催県が優勝しなくても良いのではないか”といったことがあります。県外選手の住民票を開催県に変えたり、その他様々なことをして優勝をするようにするのはどうなのだろうという疑問提起でした。その年、高知県は優勝せず10位になりました。それが、長い国体の歴史で唯一、開催県が優勝しなかった年です。

山口県のある知事にいたっては”ずるをしてでも優勝しろ!”とか”旗振り競技(柔道のように判定する競技)では地元に有利に旗をあげるべきだ”とまで言いました。

人間は変わっても、システムがそれに追いついていないようです。

2012年10月13日土曜日

模試その2

今月は2種類の模試を行いました。どちらも神奈川県の新入試を意識したものですが、内容と問題のレベルに大分違いがあります。

一方はこれまでの神奈川県の入試に教育委員会発表の出題例を加えたようなもので、わりあい点数を稼ぎやすい。もう一方は首都圏の埼玉県や千葉県の入試を意識しつつ、やはり教育委員会発表の出題例を加えたようなもので、難しいと感じる生徒が多い。

このどちらが本物に近いのか気になるところです。昨年までの神奈川県の入試は高得点にほとんどの受験者が集まるという正規分布とは程遠いものでしたが、今度は幾らか正規分布に近づくのではないかと思われます。

何れにしても、ミスをしないことばかりを気にする勉強(易しいことを間違えない、守りの勉強)から、積極的に問題を解いていく(できないことを少しでもできるようにする。責めの勉強)に少しだけ舵を切ったことになります。

あと4ヶ月。頑張れ、受験生。

2012年10月9日火曜日

模試

中3で模試を行いました。答案を回収し、整理します。その際、受験番号等のチェックを同時にします。

そんな時、受験番号を間違える人、選択問題の記号が未記入の人、その他の不備のある人が必ずいます。たったそれだけのことがきちんとできなくて、良い点を取ることなどできるはずはないと思えます。

彼らが社会に出たときに、彼らに仕事を頼んだら・・・ちゃんとやれるのだろうか?

日本人の仕事の精度が落ちているという話は随所で耳にします。仕事に対する精度や姿勢はおそらく相当小さい頃から培われるものでしょう。その生真面目さこそがこの国を支えてきたはずです。

消しゴムで、受験番号を書き直し、選択番号を記入し。これが本番だったら?笑って見過ごすわけにはいかなくなります。

2012年10月2日火曜日

理想とする英語力①

国連で尖閣諸島をめぐっての議論がありました。中国外相の日本批判に対し、日本の国連代表部・次席大使が反論をしたのです。

中国は中国語で、日本は英語での議論でした。

次席大使は中国外相の日本批判を聞きながら、その場で反論を書いていました。TVを通してなのではっきり分かりませんでしたが、それは日本語ではなく、英語で書かれていました。

そして、直ぐに英語による反論を開始したのです。そして、その英語は日本の高等教育の中できちんと学んできた英語という印象を与えるものでした。つまり、英語をマザータング(母国語)とする人のような流暢な発音ではなく、一語一語、明確かつ丁寧に発音されいる、おそらく文法的にも正確な英語という意味です。

英語の得意なタレント(例えば、関根まり)やある程度の期間アメリカにいた帰国子女に比べても、明らかに外人が話しているとわかる英語でした。そして、その英語で堂々と議論する。それこそ英語を母国語としない人々が理想とすべき英語なのではないかと思えました。

フランスの外相が話す英語、ドイツのEU大使が話す英語。これらは決して英語英語した英語ではないように聞こえます。強烈なフランス語風の英語やドイツ語訛りの英語です。

F1のドライバーは大抵、自由に英語を操ります。そして、彼らの英語もイタリア語のような英語、スペイン語のような英語です。

そこに、私たちの目指す英語があるように思います。英語は最早、イギリス語、アメリカ語ではなく、その単語と文法を借用した別の言語だと考えたほうが良いのかもしれません。私たちのカタカナ英語をもっとブラッシュアップして、日本語のような英語亜種を作り出す。どうでしょう?

2012年9月30日日曜日

横綱・日馬富士

第70代横綱となった日馬富士が若い力士に胸を貸して稽古をしているところをTVで放送していました。

その後のインタビューでした。
日馬富士「今の若い子は、甘い、甘い。自分の頃は毎日吐いて、毎日泣いていた」
インタビュアー「でも、愛情があっていいですね」
日馬富士「愛情なんかいらないよ。それで強くなるんだったら、愛情いっぱいかけますよ。勝負事に愛情なんていらない」

あの、小さな体で横綱となるために、どれだけの厳しさを自分に課してきたのか、それを窺い知ることができる番組でした。

厳しく生きている人間の持つ、清々しさ。彼もそれを持っている人でした。

2012年9月24日月曜日

追突される

渋滞している道路で、後ろの車に追突されました。

幸い、怪我はなかったのですが、車の後部はぐちゃぐちゃ。期末対策で忙しいときに余計な仕事が加わってしまいました。

期末テストも今日明日が佳境。それが終わると高校の中間テストが目白押しです。さあ、気合を入れて頑張りましょう。

2012年9月21日金曜日

悠々会のお知らせ

9月27日(木)悠々会行います。
時間のある人は是非顔を出してください。

2012年9月17日月曜日

就職難

ここ数年、新卒の就職活動はなかなか厳しいものがあるようです。しっかり勉強しておかないと仕事も見つからないよと生徒に言ったこともあります。

ところが、昭和20年代に生まれた団塊の世代が退職し、その後の世代も退職すると我が国の労働人口は大きく減少します。現在のように、採用側が有利な買い手市場から、就職をする側(売り手)有利の市場に変化します。それはそんなに先の話ではありません。今の中学生が就職する頃にはそうなっているようです。

それでは勉強しなくても、楽々就職できるかというとそうでもないのです。大手企業では優秀な外国人との競争が激化するようですし、企業そのものが優秀な若年労働者のいる国に出て行ってしまうかもしれません。

こんな不透明な時代にこそしっかり勉強し実力をつけておかなければなりません。あるユダヤ人が「なぜユダヤ人は沢山のノーベル賞受賞者や芸術家を輩出するのか?」と聞かれ「全てを無くしても、頭の中にあるものは無くならない。流浪の民であるユダヤ人は頭の中のものだけを信じたのだ」と答えていました。

「勉強して何の役に立つの?」という質問は豊かな社会に生まれた人の考える質問です。貧しい社会では勉強することによってしかその状況を抜け出ることができないケースがほとんどです。そして、勉強する機会はだれにでも与えられているわけではありません。

かつて、インドを旅していたころ、炎天下で日干し煉瓦を運ぶ少年たちを見て、「もし、彼らに教育がなされたら・・・」と考えることがありました。それから数十年たち、インドはやがて日本のGNPを凌駕することが確実になりました。

今日のような炎昼、ふと、あのときの少年が青年になり、にこりともせず、黙々と日干し煉瓦を運んでいる姿をイメージするときがあります。

2012年9月15日土曜日

地理

今回の期末テストの社会の範囲が、珍しく幾つかの学校で重複していました。九州。中国。四国。近畿です。昨年までは僅か数県を学ぶだけで終わっていた日本地理が、新指導要領になり、一通り扱うことになりました。

地理のような教科は、学校で勉強すること以外にどれだけ多くの背景を持っているかがものを言ってきます。教科書で学ぶ知識など高が知れているのです。

山口県という名詞に対し・・・関門海峡。下関。フグ。秋吉台。カルスト。阿部信三。岸信介。佐藤栄作。薩長連合。不機嫌な芥川賞作家。防府。オスプレイ。瀬戸内海と日本海。津和野。他・・・・。

ところが、そうした雑多な知識が生徒にほとんどありません。情報化社会も成熟し、ありとあらゆる情報が乱れ飛んでいるにもかかわらず、知識の量が多いとは言えないのです。

情報過多の中で実は情報を得ていない。全てのものが雑音のように通過していくだけかのようにも見えます。自分の能力で処理できる程度の情報で暮らしていた社会。案外そのときのほうが情報は豊かだったかもしれないと思うこともあります。

2012年9月11日火曜日

受験料支払い

センター試験受験料の支払い期間が来ました。盛夏を過ぎても、未だ暑い中、受験はいよいよ直ぐそこです。やっと涼しくなったなと感じる頃には佳境に入っています。

この時期にいつも思いつくのは”右手の法則”と”手前の法則”です。この名前は私が勝手に名付けました。

焦りから、気持ちが空回りし、勉強に手がつかなくなったら、並んでいる本の一番右のものからやりましょう。もし、本が積み上げてあったら一番上、手前のものからやりましょう。そして、少し勉強し、やがて心が落ち着いてきたら、今、本当に必要なものを考えましょう。


2012年9月9日日曜日

パラリンピック

パラリンピックのTV放送が増えるようになり、競技レベルの高さに圧倒されます。

始めてそのすごさに触れたのは長野の冬期パラリンピックで見たチェアスキーの滑降でした。そのスピードと勇気に呆然としたものでした。地上数十センチという低い視線で、100キロ前後のスピードで滑降するのは通常のスキーよりずーっとスピード感と恐怖があるはずです。

今回もオリンピック以上にパラリンピックを楽しみにしていました。そして、その期待を裏切らない競技内容でした。もう、パラリンピックとオリンピックの区別はいらないとも思いました。一体化したオリンピックを考えて良いのではないかと。

明日、ロンドンパラリンピック、閉幕です。

2012年9月8日土曜日

ヒッグス粒子

今年、その存在が確認されたヒッグス粒子の番組をNHKでやっていました。

何か粒のような粒子が現実に存在するという説明は正しくないようで、天才ノーベル物理学賞受賞者益川教授は”あれはいんちきなんだよね”と一刀両断です。

どうも、ヒッグス粒子は”場”のようなもので、電場とか磁場というものに近いもののようです。その場の圧力のようなものが満ちたときにほんの瞬間ヒッグス粒子が計測できるとの事。

それが宇宙を満たしているとして、結局ギリシャ時代に戻ってしまうように思えます。宇宙はエーテルで満たされているといったのは古代ギリシャの思想家でした。

時として、長い思惟の末に行き着く所はそもそもの出発点であったりします。

”万物は流転する”・・・ヘラクレイトス

2012年9月2日日曜日

”文部科学省は、ボランティアや自然体験活動などに取り組む大学生に対し、第三者が評価した上で修了証を発行する制度を創設する方針を固めた。
 実社会に出る前に様々な経験を積むことを促すのが狙いだ。将来的には企業などと連携し、就職時の判断材料として活用することも想定している。
 2013年度から全国で本格実施する予定で、13年度予算の概算要求に関係経費を計上する。
 希望する学生には、〈1〉ボランティア〈2〉自然体験〈3〉運動・スポーツ〈4〉科学・文化・芸術活動――の4分野すべてに参加してもらう。自然体験は1泊2日以上、ほかの3分野は半年以上継続することが条件だ。
 活動計画は、文科省が指定したアドバイザーと学生が話し合って策定する。ボランティアでは、未就学児に絵本を読み聞かせたり、地域の伝統行事の準備に参加したりすることなどが例として挙がっている。自然体験では「富士山登山に1泊2日で挑戦」などを想定している。 yomiuri on line ”

これをどう評価するか。意見の分かれるところでしょう。気になるのは、ボランティアや自然体験を評価し、修了書を発行するという部分です。昨年までの神奈川県高校入試でのボランティア体験の得点化をイメージするからです。

以前、カヌーを免許制にしようという動きがありました。検定を受けて合格した人のみが川でカヌーをこげるというものでした。名目は”川での安全と健全なカヌーの発展”。お題は立派ですが、検定料やそれを支える組織を作り、文部科学省の天下り先を増やすためだという噂もありました。作家、野田知祐らの反対でその後あまり話を聞きませんが・・・

ボランティアや自然体験は評価に馴染むものではありません。世界的探検家・故植村直己はマッケンジーの山中で遭難死するまで、そうした評価と無関係な人でした。死後の国民栄誉賞こそ彼にふさわしい唯一の賞でした。

2012年8月30日木曜日

機械にも心がある?

かつてバイクで日本中を旅していた頃、人気の無い河原や山中にテントを張り、横になって外を見ると、月明かりの下でバイクが生きている馬のように思えることが度々ありました。

その頃からのジンクスが2つあります。

①何かが壊れると、壊れるものが続く。
②バイクや車を買い換えようとすると決まって故障する。

1週間前プリンターが故障しました。いろいろ試しましたが、無理のようでした。そろそろだめかと考えるのと同時に、何か他のものが壊れなければいいけどと思いました。

翌日、車が何年ぶりかにパンクしました。その数日後、塾を終えて帰る途中、車が突然止まってしまいました。終焉はあっけなく訪れます。

20万キロ、子供の成長とほぼ同時期を供にした相棒の幕切れでした。レッカーで運ばれ、廃車になり、近く鉄屑になります。不思議な感覚の別れでした。

もし、人工知能を持った人型ロボットが一般的になったら、壊れたときには・・・言いようの無い悲しみに襲われるのかもしれません。


2012年8月26日日曜日

模試

中3で模試を行いました。今年の入試からパターンが変わるので模試は必須です。塾でも例年より多くの模試を実施しています。

時間ギリギリまで、鉛筆を動かしまくっている子もいます。答案を回収しようとして促すまで、問題と格闘しています。こうした体験は重要です。限定された時間の中で頭をフル回転させる。その練習は普段はなかなかできないからです。

一方、50分のテストで、30分もすると解き終わってしまう人がいます。全部解答できたからではなく、分からない問題のみ残ったからです。机に頭を伏せて、残りの20分が過ぎるのをじっと待っています。授業なら注意するのですが、模試の最中なので、そのままにしておきます。

本番まで170日程度。少しずつですが、臨戦態勢になってきました。

2012年8月24日金曜日

エスペラント語

エスペラント語をしっていますか?最近あまり聞く機会がありませんが、かつては将来の世界共通語になるのと言われ、それを学ぶ人も多かったように記憶しています。L.L.ザメンホフという一人の人間が作り出した人工言語です。

先の大戦以降、平和を望む気運の中で、国家主義的な感情から世界市民的な感情への移行もあったのでしょうか、エスペラント語を使う、コスモポリタン(世界市民)として生きる、そんなことを考える人も多かったのかもしれません。

それから、数十年を経、エスペラント語が広まっているようには思えません。世界はますます小さくなり、1国家だけでは大抵のことが成り行かなくなっているにも拘らず、コスモポリタニズムは衰弱し、グローバル化の下、国家間の紛争は却って増加しているかのようにも見えます。

一個人として生きること。国民として生きること。60億になんなんとする人類の一員として生きること。それが同じではないという背反の中に生きて行かねばならないということ。

エスペラント語の衰退?が意味するもの。気になりますね。

2012年8月23日木曜日

小さすぎる喜び

豆腐を開けようとして、上手く開けられないときがあります。でも、運が良いと一度にさっとビニールをはがせるときがあります。

今日、そうでした。一度にビニールがさっときれいに剥がせたのです。最近、上手く開けられなかったので喜びもひとしおで、”やったぞー”と叫んでしまいました。

それを聞いていた子供に”そんなことが嬉しいの?”と言われてしまいました。

以前、聞いた友人のぼやきです。夫婦でスーパーに買い物に出かけました。その日は運良く、入り口近くの駐車スペースが開いていました。”やったー、近いところに停めれたぞ!”と大喜びで叫ぶと、後部シートにいた奥さんが一言。

”そんなことが嬉しいの?”


2012年8月21日火曜日

アルバイト

塾が終わり、家に帰るとき、通りがかりのコンビニに立ち寄りました。

必要なものをかごに入れレジに並びます。レジの女の子は高校生のバイトと思われます。「お待たせしました」といって商品を1つ2つかごから出した直後、「あっ。時間だ」といったのです。そして、「レジお願いしまーす」と大声を出すとさっと走り去ってしまいました。

「えっ?なに?どうしたの?」

私とかごの中の商品が取り残されました。

程なくやってきた男性が「お待たせしました」と言って、続きをやり始めました。店を出るとき時計を見ると10時1分でした。

全てが理解できました。彼女は10時までのアルバイトなのでしょう。10時1分は時間外労働というわけです。

そうだよね、サービス残業は良いことじゃないよね。でも・・・

2012年8月20日月曜日

ミミがいない

30年も前、僕はスイスのチューリッヒに住んでいました。しばらくして、その屋根裏部屋に日本人がやって来ました。桐朋学園出の指揮者Kでした。

僕らはいつしか親しくなり、一緒に夕飯を作り(彼は料理上手だったのです)、その後、彼が今練習しているオペラの曲・モーツァルトの”魔笛”を一緒に聞き夜を過ごすという時期がありました。

クラッシックは好きでしたが、マーラーの曲に沈潜していた時期で、オペラはほとんど関心を持っていませんでした。しかし、毎晩毎晩、魔笛を聞くうちに、Kより先に僕が魔笛の歌詞を覚えてしまったのです。ドイツ語の歌詞ですから、音楽の素養より、ドイツ語の素養のほうが重要だったのでしょう。

さて、その後、いろいろな事情で、ぼくはチューリッヒを離れなければならなくなりました。チューリッヒを去る直前、Kと東京芸大出のホルン奏者Yとで演奏会に行きました。それは、僕の送別会だったのです。その日、チューリッヒ・トーン・ハレが演奏したのはプッチーニの”ラ・ボエーム”でした。

ラ・ボエームは主人公の詩人ルドルフォとその病んだ恋人ミミの恋愛を中心に、ルドルフォの親友たち(一緒に苦しい生活の中で学問と芸術に生きている)哲学者、音楽家がからんだ物語です。

数日後の夜、彼らに見送られて、チューリッヒのハウプト・バーンホッフをパリに向けて立ちました。パリではシベリア鉄道の旅で知り合い、その後親友となった画家のIが迎え入れてくれることになっていました。チケット以外にほとんどお金がありませんでしたから、しばらく、彼に世話になることになります。

翌日の夜。パリに着きました。サンドニにあるIの屋根裏部屋のアトリエの一角に簡易ベッドを組み立てて荷を解いたのは深夜になった頃でした。彼の最近の絵を見ながら、安ワインを開け、明け方まで、語り明かしたものです。

そうした日々は、僕たちのラ・ボエームだったのです。ただし、ミミがいませんでした。

Iはその後白血病を患い30歳目前に冥府へと旅立っていきました。

なぜか今日はそんな、若かりし日を思い出す日でした。

2012年8月17日金曜日

うらなりのきゅうり と ぼけナス

プランターで作っているきゅうりが巨大化していました。

収穫してくると、子供が「そうゆうの”うらなり”って言うんだよ」とどこかから仕入れてきたらしい知識を披露しました。

「そんなはず無いだろ。うらなりは日陰で育ったやせ細った色の悪いのを言うんだよ。夏目漱石の坊ちゃんに出てくる”うらなり”も血色の悪い、やせたやつだからそんなあだ名で呼ばれたんだ。」と私。

子供は納得しないようで電子辞書を持ち出してきました。

  ”うらなり:瓜科の植物でつるの先のほうになった実。色が悪く、味が悪い。転じて、顔色が悪く元   気の無い人を指す”

「つるの先なのか?日陰だど思ってた。ふたりとも違ってたけど、まあ、俺の勝ちだな」と私。更に勝ち誇るように「こういうのはナスで言えば”ぼけナス”ってやつだ。でかいだけで中身がすかすか。覚えておきな」

さて、その夜。ぼけナスってでかいだけで中身がすかすかのものを言うのか気になり辞書を引きました。

  ”ぼけナス(惚けナス) 1:外皮の色つやのあせたナス 2:ぼんやりした人をののしって言うこと   ば”

えっ。収穫が遅れて巨大化したナスをぼけナスって言うんじゃないの?外皮のあせたナス?本当?


これはかぼちゃです。

2012年8月15日水曜日

夏期講習後半開始

明日16日より、夏期講習後半開始です。

クラスにより開始日時が異なります。予定表を確認してください。

2012年8月14日火曜日

共通問題

お盆休みです。例年どこかに出かけることが多いのですが、今年は家にこもって教材作りをしています。

今日は他県の入試問題を調べていました。神奈川の入試問題との違いがよくわかります。数学で全文証明がない。英語で作文がない。国語で漢文がない。それはそのまま、公立高校のレベルに影響を与えます。漢文が出なければ漢文の勉強はしません。英作文が出なければ英作文の勉強はしません。当然のことです。その県の入試問題はその県の目標とすべき学力を表します。

神奈川の入試問題は全国で2番目に易しいと巷間言われています。真偽のほどははかりかねますが、その目指している学力水準が他県より高いものでないことは確かなようです。

2012年8月10日金曜日

夏期講習前半終了

本日で夏期講習前半が終了です。開講集後半開始はクラスによって異なります。日程表を確認してください。

2012年8月9日木曜日

学校説明会

昨日はあちらこちらの高校で学校説明会が行われていました。

平塚でも公私合同の学校説明会が市民センターで行われていました。制服を着て、ちょっと緊張した面持ちで会場に向かっている受験生たちの様子を見ると、いよいよ臨戦態勢になってきたことがわかります。

市民センターの横の公園には、私服から制服に着替えている女子中学生の一団もいました。今年から全員に学力検査が行われるということに力点が置かれていますが、同様に全員に面接が課せられてもいるのです。そろそろ受験用の風体にしておこうと考えている子供たちも多いのでしょう。学校説明会はその第一歩でもあるようです。

あと六ヶ月。新制度ゆえの不安を孕みながら、その時が近づいてきました。

2012年8月6日月曜日

オリンピック雑感2

男子柔道に金メダルがありませんでした。そのことで、全日本の篠原監督の去就が注目されています。

篠原監督は全日本の監督になるにあたり『ゆとり教育は終わった』と言い、厳しい練習を課し、『石にかじりつく姿勢がない』と言って、精神論で選手を鼓舞しようとしていたということです。これが今の若い選手に有効なのかということも話題になっていました。

『笛吹けど踊らず』 悩ましい問題です。ゆとり世代に精神論を語っても意味がないのか?

一方で、競泳やサッカーの活躍は、精神論とはかけ離れているように感じます。にもかかわらず、十分すぎる練習はしているそうです。

惨敗の女子マラソン終了後、元金メダリスト・高橋Qちゃんのコメントは『練習が足りない』でした。誰もが驚くほどの練習で実績を上げてきたQちゃんならではのコメントでした。

2012年8月4日土曜日

ラジオ講座

かつて旺文社が”大学受験ラジオ講座”というものをやっていました。

A4サイズのテキストさえ買えば誰もがその講座で学ぶことができました。予備校の講師を中心に受験の専門家が様々な講座を担当し、かなりのレベルの問題も扱っていたように記憶しています。

まだ、一般家庭にエアコンが珍しかった頃でした。深夜、扇風機の風量を最大にして、その騒音と、ラジオの雑音に混じりながら聞こえてくる講座を左手にうちわ、右手にシャープペンという格好で聞いていました。あまりの暑さに、ほとんど裸で数学や物理と格闘していたものです。

高校時代、予備校も塾も関係ありませんでしたから、Z会の添削で優秀者名簿にペンネームを載せること、たまに買う、月刊”大学への数学”を読むこと。そして、ラジオから聞こえてくる英語の授業でかろうじて同時代的なもの、そして、東京とつながっていました。

酷暑の今夏、あの時のように勉強することはもうできなくなっているでしょう。そういえば、去年は計画停電と節電で大変でした。あれから一年、やはり去年のようにとはいかなくなっているように感じます。

2012年8月3日金曜日

ロンドン・オリンピック雑感

猫ひろしがカンボジア代表としてオリンピックのマラソンに出場するはずでした。この件に関しては賛成・反対いろいろな意見が飛び交いました。

今回のロンドンオリンピックで、イギリス代表に占める帰化選手の割合は約1割だそうです。中にはキューバ代表、スーダン代表、イギリス代表と国籍を変え3度のオリンピックに出場している選手もいるということです。

卓球やバドミントンを見ていると沢山の帰化選手が競技に参加しています。卓球の石川佳純選手が戦った相手はすべて元中国籍の選手でした。

高校野球、夏の大会の神奈川県予選。名前の酷似した私立高校2校が決勝を戦いました。一方は、神奈川の中学からの選手が主力。他方は東京出身の選手が主力。

オリンピックや甲子園のように国家意識や同郷意識を刺激するイベントにこの問題は必ず付き纏います。

2012年8月2日木曜日

特色検査その4・西湘高校

西湘高校はホームページ上で特色検査の例題を公表しています。これは良いことだと思います。たいていの学校は説明会で出題例を配布していますが、出向かないと手に入れることができません。横浜サイエンスフロンティア(YSFH)のように、出題例を公表すらしないところもあります。公的な試験がこのように行われることに驚いてしまいます。

さて、西湘高校の特色検査の出題例です。きちんと読めば正答を得られる問題です。易しいですが、悪い問題ではありません。この程度のことはきちんと理解できる。そのような生徒を取りたいという学校側の意図が伝わってきます。

今まで見てきた他校の出題例は、その問題によってどのような選別をしたいのか不明であり、これで合否を決めるのは受験生が可哀想と思えるようなものが多かったのですが、今回は納得する所がありました。

2012年7月28日土曜日

オリンピック開幕

ロンドン・オリンピック開会式が始まりました。

ポール・マッカートニーがヘイ・ジュードを歌っています。ラジオの雑音とともに、初めて聞いたビートルズの歌がヘイ・ジュードでした。あれから、たくさんの時間が流れ、私は大人になり、ジョン・レノンは逝き、冷戦は終わり、世界は大きく変わりました。

ポールの歌はあの時と同じように、喧騒の中で、響き渡って聞こえました。

2012年7月26日木曜日

自習室という幻想

”休みの日は塾の自習室に行ってるんだ”
”そう。えらいねえ”
”そんなことないよ。自習室でお菓子食べながら、音楽聴いて、携帯いじってるだけだもん”
”えっ?先生気づかないの?”
”気づくわけないよ。よくできた自習室だから、分かりにくくなってて”
”そうなんだ”
”うん。家で携帯やってると親がうるさいけど。塾行ってると勉強してると思って親も喜ぶし、こっちも楽だし”

妙に納得。

子供が塾に自習に行っていると安心していると、実は・・・という話です。よく聞く話です。

2012年7月25日水曜日

夏期講習開始

本日より夏期講習です。時間の変更に注意してください。

2012年7月19日木曜日

特色検査その3・希望が丘高校

希望が丘高校の特色検査・問題例を入手しました。

1番:判断推理力  四谷大塚の予習シリーズにあるような問題で、それよりずっと易しい。
2番:情報活用力  グラフと表を見て、設問に答える。ところが問1は別の知識を前提とし、グラフも表も無関係という代物。
3番:表現構成力  「学校長の言葉」という文章を5分割し、それを正しく並べる。
4番:論理的思考力 論理的間違えを100字で記述。

全体に平易です。統一感がなく、いろいろな問題をあちらこちらから引っ張ってきたという感じがします。考えすぎずに解く、というのがポイントかもしれません。それでも間違える可能性はあり、5教科を一生懸命やってきた生徒がこれで間違えると泣くに泣けないことになりそうです。

判断力や情報活用力等等を見るといえば聞こえは良いのですが、具体的問題がこれでは何を見るのか怪しい限りです。この問題で200点です。拙速の感を否めません。

2012年7月15日日曜日

継続は力なり


昨日から3連休です.
しかしこのところ天候が不安定で,晴れていると思うと突然雲行きが怪しくなってくる,
そんな事が多いですね.


その為近頃は本の虫になる事が多いのですが,
本日読んだ,京セラ創業者の稲盛和夫氏の著書「働き方」について思った事を書こうと思います.

所謂自己啓発本の多くは海外に端を発しており,
「成功する為にはこのようにしなさい」と言った,
アメリカンドリームを叶える方法論を述べたものが多いと思います.
例えば,
成功の為には相手に調子を合わせろ,
共通の話題を見つけろ,
とにかく相手を褒めろ...
と色々な事が書かれています.
しかし読んでみて薄っぺらい印象を受ける事も多々あります.


一方この稲盛氏の著書は「純和風」でした.
「方法」ではなく「姿勢」や「心」に重きが置かれ,
自分が日本人であるからなのか,強く共感させられました.


その中でも特に印象に残ったのは,「継続は力なり」という言葉.
小さい時から誰もが言われてきた,基本中の基本だと思います.
しかし原点回帰と言うか,「やっぱりこれだよな」と
安心させてくれる要素がありました.


生徒達にも勉強の方法を教えるだけではなく,
その過程で困難に立ち向かっていく事が
いかに尊い事か,授業の中で伝えていけたらと思います.




2012年7月14日土曜日

降れば土砂降り

若い友人たちと栃木県の那珂川に行ってきました。キャンプと川下りのためです。那珂川にいくのは5年ぶりです。豪雨が予想される中、朝5時に平塚を出発。

嫌な予感がしていました。5年ほど前に那珂川に行った時、とんでもない暴風雨に見舞われました。深夜、打ちつける雨の中でテントをたたみ、車に非難したのです。そのときのことが鮮明に蘇りました。

現地について、幸い雨は小降り。これはいけるとばかりにカヌーを出して、さっさと川を下ります。雨の中、一波、二波と波を越えるたび、日常の感覚から離れていきます。

さて、河原に上陸し、キャンプサイトを設営します。雨の増水を考え、できるだけ川から離れたところにテントを張り、やれやれというわけです。食事を作って、酒を飲んで、文句なしのホリデーです。

深夜、雨音が激しくなってきました。英語で言う cats and dogs という状態です。話し声が雨音にさえぎられて、聞こえないほどの豪雨です。何でこんなときにキャンプしているのだという自省の念にかられます。天気予報だって激しい雨って言っていたのに・・・

深夜、川が増水する可能性があり、ずぶ濡れになりながら、テントをたたみ、車に撤収します。懲りないおじさんたちのキャンプでした。

It never rains but it pours.(降れば土砂降り)

2012年7月7日土曜日

読書感想文「チーズはどこへ消えた?」

久しぶりに読書感想文を書こうと思います.

最近色々な本を読むのですが,
読んだ傍からどんどんと記憶が薄れていくので,
文字に残して頭を整理したいと思った為です.

今日は以前から気になっていた
「チーズはどこへ消えた?」と言う本を読みました.

非常に薄い本で,1時間ほどで気軽に読む事が出来ます.

この物語では,性格の異なる2匹のネズミと2人の小人が,
チーズ(幸せの象徴)を求めて迷路(人生の象徴)に
入っていきます.そこではチーズにたどり着ける者もいますし,
なかなかチーズにありつけない人もいます.
そんな短い物語を通して,読者に人生について
考えさせる本でした.

その中で特に印象に残ったのが,
「もし恐怖が無かったら,何をするだろう?」
という部分.

ここで書くのは恥ずかしいのですが,
僕は今までいくつかの夢に対して,
勇気を出せずに諦めてしまった事があります.

しかしこの部分を読んで,「あの時挑戦していたら,
どうなっていたんだろう」と思わずにはいられませんでした.

でも,また遅くは無いはずです.
少しずつ挑戦していこう.

そんな勇気をもらえる本でした.







http://www.amazon.co.jp/%E3%83%81%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%B8%E6%B6%88%E3%81%88%E3%81%9F-%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/459403019X

2012年7月1日日曜日

特色検査その2

特色検査は自己表現検査と実技検査があります。自己表現検査は昨年まで主に独自入試をしていた上位校で実施されます。平塚周辺では平塚江南、湘南、小田原、厚木です。

具体的な内容が少しずつ分かってきました。昨年までの前期選抜の面接時に行われていた自己表現は小論文や討論などでしたが、今回のものはそれとは全く違ったものでした。

厚木高校が配布した問題例は

例題1 環境に関する文章とグラフがあり、
①日本語の設問に答える。
②-1 英文Aを読み、日本語で箇条書きにまとめる。
-2 英作文
-3 英文Bを150字程度にまとめる。
③日本語の設問に答える。

例題2 ギリシャ人エラトステネスの夏至に関する考察の文章があり、
①彼が地球が丸いと考えるようになった理由を50字程度で述べる
②2つの地点から出発した馬車が出会う場所を計算する。
③彼が計算した地球一周の距離を求める。

例題1は想定していた範囲内のものでした。
例題2は予想外でした。戸惑う人がいるのではないかと思います。この問題は中学入試では有名で、②の計算(旅人算で出会いのもの)も中学入試では基本的です。これが実施されたら、中学入試経験者(あるいはその勉強をした人)は圧倒的に有利です。普通に公立中学に進学した人(ほとんどの人はエラトステネスが誰か、出会い算が何かを知りません)にとっては”思考力”を試される問題だとしても、中学受験経験者にとってはお馴染の練習問題ということになります。どこかの中学入試問題から取ってきたようなもので、特色検査とは期待外れでした。

何れにせよ、この問題が入試で200点(英数2教科分に匹敵)ということになります。

2012年6月28日木曜日

時事問題

社会のテストで時事問題を出す学校が沢山あります。

今回出題された問題にはこんなものもありました。
「ドルトムントの香川選手が移籍したマンチェスター・ユナイティッドはどこの国のチームか」
「最終予選でセルビアに勝ってオリンピックに出場することになったスポーツは何か」

スポーツ好きにとっては簡単な問題ですが、多くの中学生が毎晩プロ野球ニュースを見るわけではないでしょう。そして、スポーツ新聞の3面を読んでいるわけでもないでしょう。これに点数を付けて、成績に反映させる。どうかなと思います。何のために時事問題を社会の問題の一部として出題するのか考えたことがあるのでしょうか。

次の10人はAKBとSKEのどちらかに所属しているか、記号で答えよ。こんなのもそのうち出てきそうです。

2012年6月24日日曜日

ゲームセンス

日系カナダ人・若林仁はアイスホッケー選手としてカナダで活躍しました。来日して、西部鉄道、国土計画で選手や監督として長く日本のアイスホッケーの発展に力を注いできました。

彼が、
「日本人は基礎練習を沢山する。練習のほうが試合より多い。だから、技術はとても上手い。でも、ゲームセンスがない。カナダ人は下手なうちからたくさん試合をする。だから、ゲームセンスが良い」
というようなことを言っていました。

ホッケーにかかわらず、他のスポーツでも、或いは勉強でも、概ね同じことが言えるような気がします。

数学の勉強は数学の問題を解くことだと思っている人が殆どです。実際、私たちのやっている数学は沢山の練習問題を解くことです。新たな公式や法則に至ることはまずありません。与えられた練習問題を正確に早く処理をする練習をしているわけです。

その結果、大学で突然数学が苦手になる人がいます。大学の数学は高校のような練習問題を沢山解くことではありません。僅かな例題と類題の処理をして、さっさと次の定理へ進んでいきます。そのスタイルに慣れない高校数学の秀才が沢山います。数多くの基礎練習をしないと試合ができない。そうした体質になっているのかもしれません。

もっとも、最近の日本代表のサッカーを見ていると、外国人に「ゲームセンスがない」などとは言わせない、豊かなセンスを持った選手が何人もいて、頼もしい限りです。

2012年6月23日土曜日

居残り

英語の人称変化( I my me mine です。)が書けない中1の生徒を残して、書けるまで再テストをしました。2度、3度失敗し、なかなか覚えられません。時間は10時を過ぎています。家に電話を入れさせて、こちらもとことんやる気です。

途中、以前の教え子がお菓子を持って訪ねてくれたり、通りかかった父兄が顔を出してくれたりもあり。7度目か8度目。ついに全部書くことができました。

中1の英語では、人称変化以外に、三単元のs、be動詞と一般動詞、複数形など幾つかの山場があります。それを確実にひとつずつ越していきます。勉強はいつも辛いわけではありません。急登しなければ登れないピークと、登り終えてしばらく続くなだらかな尾根と、その繰り返しです。このピークをごまかして迂回してしまうと、山頂にたどり着けません。キチンとした勉強とはこうしたピークを1つずつ、遠巻きすることなく直登することです。

彼は今日ピークの1つを登り終えたのです。

気をつけて帰るように諭して家に帰らせ、後片付けをして塾を出ると、町は未明の沈静の中にありました。

2012年6月21日木曜日

面接について

来春の高校入試では内申点、学力検査とともに面接が全員に課され点数化されます。学校ごとに質問の内容が発表されていますから、練習は必須です。試験官2人に受験生1人。時間は10分程度です。

個人的体験では面接で人を選ぶのはなかなか難しいものです。第一印象が当たった例がありません。誰もが自分を良く見せようとしてくるので、正直な人間は逆に印象が悪かったりします。私の友人たちの第一印象はたいてい良いものではありませんでした。彼らは取り繕うことなく、正直に自分自身を私に見せていたからです。「変なやつだなあ」と思った人が後々の親友になる。逆に、「すごく良い人だなあ」と思った人が全く違っていた。こんなことは普通にあることです。

とはあれ、私たちもある時期から面接の練習をしなければなりません。昨年までも、前期選抜の面接練習はしていたので、それを深化させる形でやっていくことになります。

最近こんな話を聞きました。あるトップ校の学校説明会で「面接の練習をする時間があったら、勉強してください」という趣旨の発言が学校側からあったというのです。正論です。私の言いたいことを先に言われてしまいました。

2012年6月20日水曜日

2番

今回の中間テストのことです。

「学校で2番でした」そう言って学内順位の書かれたグラフを得意そうに見せてくれた生徒がいました。「そう。良かったねえ」と褒めて、テストの詳細を見た後、ケアレスミスを見つけ、「でも、もうちょっととれば1番だったよね」と言ってしまいました。おそらく後一題、彼女にとってつまらないミスがなければ1番になっていたでしょう。

「はい、次ぎ頑張ります」と言って、話は終わったのですが、私は帰りの車の中で反省していました。なぜ、あんなこと言ってしまったんだろう、という後悔です。 大規模校での2番ですから、標準的な人数の学校なら1番かもしれません。素直に、単純に喜んでやればよかった。そう思いました。実際、私は心の中で随分喜んでいました。ても、職業柄よけいな一言が出てしまったのです。

「2番じゃだめなんですか?」と言った国会議員がいました。そんなことありません。「1番なんてどうでもいいよ。2番で十分すごいじゃない」

いつものように、その晩、酒量が増えたのでした。嬉しい夜でした。

2012年6月19日火曜日

武道の必修化

安全性が確保できるのか、指導者がいるのかという批判もありましたが、武道(主に柔道のようです)が中学体育の必修になりました。

柔道を学ぶことは悪いことではないと思うのですが、気になる点が2点あります。

①ある種のスポーツは最初に身を守ることから始める。
 カヤック(カヌー)は最初に沈(ひっくり返ることを沈と言います。カヤックはいとも簡単に沈します)したときに、どのようにしてセルフレスキュー(自己保身)するかを学びます。これをしないと死ぬこともあるからです。川の流れの中でひっくり返ったカヤックから抜け出し、カヤックを起こし、下流の岸までパドルとカヤックと一緒に泳ぎ着く。そこまでできない限り流れのある川に漕ぎ出すわけには行きません。
 柔道も同じです。人を投げる前に、十分な時間、受身の練習をするはずです。この練習がおろそかだとその後、怪我をする恐れがあります。受身一つを見ればその人が上級者かどうかすぐに分かります。全国上位の柔道家の知り合いがする受身はそれは迫力があるものです。その部分にしっかり時間をかけれるのか?

②武道なのかスポーツなのか。
 武道をやる一番の意義は心を鍛えることでしょう。心・技・体。どの1つを欠いてもいけないはずです。それが無い武道は武道ではない。似て非なるものです。それができるのでしょうか。個人的には心を鍛えない武道には魅力を感じません。電車の中で剣道の防具を通行の邪魔になるのもお構い無しに置いている高校生を見るとあまり期待はできないと思えてきます。

新指導要領の改変はこういった所にも及んでいます。

2012年6月18日月曜日

数学Ⅲ

日曜日は中3のテスト対策と高3の数Ⅲを行いました。

数Ⅲをすると数学の楽しさの端緒に触れることができます。小学校から数Ⅱまでの数学と一線を画します。ここから先は大人の数学だよ。という感覚があります。いままで、気にしていた様々な制約とは無関係に、厳密で、詳細な厳しい解を作っていけばよいからです。

例えば、有理化。数Ⅱまで、分母の有理化は必須です。その理由は数学的な要請ではないはずです。なぜ解を有理化しなければならないのか理解できません。採点に都合が良いからかもしれません。あるいは、文科省の指導かもしれません。それが、数Ⅲになると、分母の有理化が必須でなくなります。そんなことは本質ではない。もっと重要なことがあるといっているように思えます。

”ゆとり”になるずっと前から、数Ⅲを学ぶ高校生は激減しました。一番大きな理由は私大理系学部の多くが、受験しやすくするために数Ⅲを受験科目から外したからです。かつては慶応大学経済学部のように文系でも数Ⅲが必要な骨太な学部がありました。現在では一橋大の後期が文系では唯一だと思います。余談ですが、数学の素養のある経済学者の多くは理系学部からの転部だという話を聞いたことがあります。理系でも数Ⅲを必要とする大学は私大では少数派です。

小学校からの同級生の中で、半分が高校で理系を選択するとして、その理系の半分かそれ以下しか数Ⅲを学びません。大目に見ても、同世代の4分の一弱。現実にはもっとずーと少ない人しか数Ⅲをやりません。

数Ⅲは楽しい。もっともっと多くの人に学んで欲しいと思います。

2012年6月17日日曜日

特色検査

新高校受験制度で特色検査をする高校があります。特色検査は2種類あり、ひとつが自己表現、もう一つが実技です。
その内容については各校が概要を発表しています。しかし、具体性を欠くため、実技はともかく、自己表現のほうは必ずしも内容が明確ではありません。

この周辺で自己表現をする高校は、平塚江南、湘南、小田原、厚木といった旧学区トップ校です。合否に関する内訳は 内申:学力検査:面接:特色検査 の比率で

江南  4:4:2:2
湘南  3:5:2:1
小田原 3:5:2:2
厚木  3:5:2:2

となっています。

特に地元の平塚江南は学力検査の比率が上記各校より低く(つまり、内申の比率が高い)特色検査の得点は学力検査の半分(つまり、2.5教科分)となります。特色検査は英語、数学、それに国語の半分の得点と同じ重みを持つことになります。

数学一教科にかかる勉強はかなりなものです。それが二教科半です。その二教科半と同じ得点のテストが内容もはっきりしないままに実施される。頑張っている受験生にとって、「英語と数学と国語半分の得点と等しいテスト、他にするからね。内容は未だ ひ・み・つ!」といっているわけです。以前にも書きましたが、”受験は博打(ばくち)ではない”のです。合格に向けて、周到な準備と努力をした者に門戸が開かれるべきです。その意味でも今回の改変は拙速の感を免れません。

一刻も早い具体例の発表が待たれます。

2012年6月16日土曜日

一区切り

高橋容疑者が逮捕されました。彼の顔写真はあちこちで見ていました。

今から十数年前の一月、スキーをしているときでした。休憩に入った山小屋のTVで、事件の様子が実況されていました。それは地獄絵図というような、息を飲むものでした。「こんなことがありえるのか?」と思いつつ、画面に見入りました。

オーム真理教は既に有名でしたし、坂本弁護士一家誘拐事件や松本サリン事件との関連も取りざたされていました。
”サティアン”と呼ばれる教団施設の大きさと、中で行われているサリンなどの製造。その犯罪のスケールの大きさに、想像力がついていくことができないほどでした。

高橋容疑者の逮捕で一区切りというところでしょう。多くの有能な若者を魅了し、あのような暴挙に向かわせたのはいったい何なのか気になるところです。今の若者の心の隙間があの当時より小さくなったとは思えないからです。

余談ですが、二の宮町にある演奏会などの行われる公共施設の前を車で通るたびにオーム真理教のことを思い出します。というのはその施設の名が”ラディアン”だからです。

2012年6月10日日曜日

社会性のない自販機

空き缶やペットボトルを捨てるケースを置いていない自動販売機があります。中には「ここで買った以外の缶・ペットボトルをここに捨てるな!」という張り紙をしているものもあります。

ある自販機で買った人はそこで立ち止まって飲むわけではないわけですから、どこか他で処分することになります。そう考えると、自販機に缶を捨てるケースを設置するのは社会的責任であるように思います。

缶の処理をする気のない自販機からは買わない。それはささやかな抵抗でもあります。

似たような話ですが、公共の場所にゴミ箱を置かないところが増えてきました。ゴミは持ち帰ろうというものです。基本的に賛成ですが、ゴミの総量に変化がない限り、それは別の場所の負担になります。

美しくするということの多くはある場所からある場所に物を移動することだったりします。私の部屋の片付けは大抵そんなもので、整頓された部分と、その反動で雑然といろいろなものが押し込められた段ボール箱とに2分することと同義のような気がします。

かつて、平塚駅の地下通路には多くのホームレスがいました。今は、誰もいないはずです。尿の匂いもなく、綺麗になって利用しやすくなりました。しかし、その通路を通るたびに、彼らが何処に行ったのか気になります。

2012年6月6日水曜日

来春の高校入試

来春の高校入試の詳細が発表されました。

最も学力重視にすると内申:学力検査:面接=2:6:2となります。そのような学校は僅か3校でした。旧学区トップ校の殆どが3:5:2で大変意外でした。

近郊の高校は 内申:学力検査:面接の順で

茅ケ崎    4 4 2
茅ケ崎北陵 3 5 2
鶴嶺     4 4 2
茅ケ崎西浜 4 4 2
寒川     5 3 2
平塚江南   4 4 2 +2(特色検査)
高浜     4 4 2
大磯     4 4 2
二宮     4 4 2
平塚湘風  4 3 3
平塚農業  4 4 2
平塚商業  4 4 2
平塚工業  4 3 3

旧平塚学区に関しては、申し合わせたような数字が並びました。学力重視が予想されていましたが、全得点に占める学力検査の割合は、前受験制度の後期選抜よりも下がったようです。例えば、平塚江南の学力検査のポイントは1200点満点中の400点でしかありません。

大山鳴動して鼠一匹・・・というところでしょうか。

2012年6月1日金曜日

中間テスト

K中学が中間テスト真っ最中です。

テスト範囲表を塗り潰しながらやっていない部分が無いように注意します。テスト前日までには全ての試験範囲がマーカーで塗り潰されます。

授業が終わった後に、ある生徒が授業で使ったプリントを復習用に欲しいと言ってきました。よくあることです。テスト範囲の別のプリントが欲しいという希望もよくあります。彼らに、プリントを渡し、”頑張れよ!”と言って家に帰します。

一見、勉強熱心で良いように思えますが、試験前日にもっとプリントが欲しいと言う生徒の結果はあまり良くないはずです。キチンとした点を取る生徒はテスト前日には最早やるべきことがほとんどなくなっています。「あーあ、もう明日の数学100点以外、考えられない!」と言った生徒がいます。現在の公立中学の数学ならそう思う子がいても全く不思議ではありません。そして、そのような結果が出ます。

重要なのは、”やったことを確実にできるようにする(再現できる)”ということで、沢山の問題を解き散らかすことではないのです。

2012年5月28日月曜日

規則変化

good,wellの比較級・最上級は不規則な変化をしbetter,bestとなります。もとの形(原級)と全く違った言葉になっています。動詞にも規則変化するものと不規則な変化をするものがあります。そして、不規則に変化するものの方がより重要な単語が多いように思います。その理由をちゃんと調べたことはないのですが、なんとなく分かっている気になっていました。

それはこういうものです。重要性の高い言葉、使用頻度の高い言葉は文法が十分に発達する前に必要に迫られて、別の言葉が先にできていたのではないかという推論です。goodという言葉と、bestという言葉は本来別の言葉で、程度によって早い時期から区別して使っていたのではないかと思ったのです。やがて文法が成立していく過程で多くの言葉が規則変化するようになったのですが、以前から扱っていた使用頻度の高い言葉はそのまま文法に組み込まれ、それを、比較級とか最上級と呼んだのではないかと・・・。

実は今朝のTVでその推論を裏付ける話を聞いたのです。”女性同士が会うとまず相手を褒めあうのは本当か”というのを街頭でインタビューしていました。
女子高生A「たいてい、褒めあいます。なんでも、”かわいい!”って。”今日の服かわいいね。”とか”髪の寝癖がかわいいね”とか。なんでも褒めあいます。」
友人の女子高生B「そうそう、うーんとかわいいときは最上級の”やばい”を使って、”今日のまつげやばいねえ”とか、とにかく褒めます。」

そうか、”やばい”は”かわいい”の最上級だったのか。ひょっとして、外国人向けの文法書にはそう書いてあるのかも・・・ それにしても”今日のまつげやばいねえ”って褒めてるの?

2012年5月26日土曜日

小さな虫

授業中に一部の男子中学生が騒ぎ出しました。

ゴキブリがいるというのです。近づいてみると、ゴキブリとは大違い、5ミリ程度の小さな甲虫の仲間が絨毯の上にいました。摘み上げて、見せようとすると、数人が大騒ぎで「いやだ、いやだ」、「だめ、だめ」、「ゆとり世代は虫に弱いんですよ」とか言って逃げ出します。窓を開けて外に逃がしました。

正直な感想です。「これは異常だ!」

ただ、そういう人たちが増えているのは事実のようです。以前、農学部志望の女子高生を教えていたときのことです。
「農学部って実験あるんですか?」というので、
「そりゃあるに決まってるよ」と答えると
「私、実験したくないんです。虫とか動物とか触りたくないし・・・実験のない大学ありませんか?」
「なんで農学部行くの?」
「理系のほうが就職がいいし、物理は苦手だから、工学系はちょっと・・・」
「・・・・・」

解剖学者・養老孟氏がどこかで「脳と自然」について書いていました。「脳は思い通りにならない自然が徹底的に嫌いだ」というようなことでした。脳化する日本社会で実物=自然(理解できないもの)を扱えない世代が育ってきているのかもしれません。教科書の中の虫と、本物の虫の間には無限の隔たりがあるようです。

そういえば、中・高で理科の実験の回数がとても少ないのも気になりますね。受験科目に化学がない薬学部が存在する時代です。ひょっとして「うちの大学では実験をしません」を売り物にする理系大学が出てこないとも限りません。

2012年5月24日木曜日

模試返却

模試が反ってきました。

生徒に返す前にじっくりと分析をします。何ができて、何ができないのか、それは個人的な問題なのかそうでないのか。ここ数か月の勉強の具体的な成果が出たか。今後どこに比重を置いていくか。教科別の学習量の比率を変えるかどうか。前回からのトレンドはどうか。志望校をどうするか。等などです。

その中の志望校についてです。

中3の初めは、行きたい学校(それが内申点や学力に見合わなくとも)を目指すように指導します。1ランク位上の高校を目標にしたほうが成果も出ます。公立高校の場合、2月の志望変更までそれでいいわけです。最後の最後に合格の可能性を考慮して変更すればよいからです。

理屈はそうなのですが、問題は感情です。

普通に勉強したら偏差値50辺りのA高校が妥当な人が2ランク上の偏差値60のC高校を目標にしたとします。現実に合格する生徒もいますから、私もそれを支えていきます。懸命に勉強し、受験が迫った頃には偏差値56程度に上がったとします。近くには偏差値55のB高校もあります。

さて、どうするか?公立進学を前提にするなら、B高校受験を進めます。何とかA高校に入れる程度の学力から1ランク上のB高校に受かるのですから、難なく変更できるように思えるかもしれませんが、これが案外難しいのです。

本人も周辺もC高校へ行く気でやってきているので、B高校を受験することは1ランク落とすように感じるのです。実際には偏差値60を取ったことはないのでB高校受験はランクを落としたというより、ランクを上げているというのが正しいのですが、そう思えないわけです。

結局、C高校を受験し上手くいかないということがないわけではありません。

2012年5月23日水曜日

大相撲・旭天鵬の優勝、金環日食、スカイツリー営業開始。この三日のできごとです。

旭天鵬は初めて大相撲に入ったモンゴル人6人の内の一人です。厳しい練習と文化の違いに部屋を逃げ出し、モンゴル大使館に逃げ込んだこともありました。小結になった旭鷲山(現モンゴル国会議員)とともに、その後のモンゴル出身力士に道を開きました。

誠実な人柄と、ユーモアに満ちた話術に魅了され、ずっと以前からファンでした。

優勝を決めた土俵を降りて、花道を引き上げるとき、彼は泣いていました。20年の歳月が走馬灯のように駆け巡ったのでしょう。控え部屋の前で待っていた何人もの付け人も皆泣いていました。彼がどんな人柄の人物なのか、その瞬間に分かりました。心から祝福したい気持ちになりました。

翌日、そのニュースを見ようとすると、どのチャンネルも金環日食ばかり、更にその翌日はスカイツリーばかりでした。

2012年5月16日水曜日

立身出世

上場企業に就職して2年目の教え子が遊びに来ました。

社長になるのが彼の目標でそれを会社の上司にも同僚にも公言しています。それだけの活動量のある人間で、たまに平塚にかえってくると数日の休みにたくさんの予定を入れ、様々な人間と会い、話をし、関係を作っていきます。たいしたエネルギーだと思います。大企業ですから、社長になるかどうか分かりませんが、出世するだろうなと思いますし、望みを達成して欲しいとも思います。

最近、管理職をしている友人と飲んでいたときのことです。上記の生徒の話をすると、「そういう奴は出世すると思うよ。でも、それが問題なんだ」と言いました。「何で?」と尋ねると。「最近、出世しようとする社員が減ってるから、その気になっている奴はそれなりに出世するんだ。ところが、彼らは以前のような厳しい競争をくぐり抜けていないから、必ずしも能力があるってわけじゃない。能力のない者が管理職になって、能力のあるのがその下にいたりする。上手くいくはずないよね・・・」

うーん。そういうものか・・・

2012年5月13日日曜日

皆既日食と金環日食

5月21日午前7時半頃。晴れればこの辺りで金環日食が見られるはずです。日食は月の影が地球に移った部分でだけ見ることができます。観測者はちょうど月の影の中にいることになります。

金環日食と皆既日食の違いは

・皆既日食:月が地球に近い所にあるため、見かけの月の大きさが見かけの太陽の大きさより大きくなると起ります。太陽が月の裏に完全に隠れてしまい、太陽の光が月の周りに円形に広がって見えます。太陽そのものではなく太陽の光の輪です。

・金環日食:月が地球から遠い所にあるため、見かけの月の大きさが見かけの太陽の大きさより小さいと起ります。太陽の中に月がすっぽりと入り、太陽そのものが輪のように見えます。

”今年の高校入試、理科の天体の問題は日食で決まりだな。”そんなことを必ず考えてしまうのはこの職業の性です。

日食観察用のめがねを購入し準備は万全です。確か子供の頃、ガラスをロウソクの煤で黒くして、それで太陽を見るとよいというような記述が教科書にあったように思います。そんな時代でした。私たちは黒い下敷きで見ていました。

晴れるといいなあ!

2012年5月12日土曜日

緑のカーテン

緑のカーテンを作るためゴーヤの種を植えていました。

全部で五つ。小さなビニールポットに入れておきました。一週間前、そのうちの二つから芽が出ていました。残りも気になったので種を掘り出してみたのですが、芽が出る兆しもありません。

気になるのは芽が出た二つは新しく買った園芸用の土に植えたもの、芽が出ない三つは昨年何かを植えていた土を使ったものでした。素人の考えですが、芽が出るところまでは種自体の持っている養分で育つはずなので、土は関係ないと思えるのですが・・・・・どうなのでしょう?

実は昨年も失敗して、別に苗を買ったのでした。今年こそ、塾の窓辺にゴーヤを実らせたいものです。

2012年5月10日木曜日

バントのサインより大切なもの

子供が小さかった頃、自転車の練習をするために通った公園があります。通称、「自転車公園」。古くなって捨てられた自転車を整備しなおして、貸し出しています。その公園の横には更に広いグランドがあり、サッカーや野球が同時にできるようになっています。土日ともなると沢山の少年たちが試合をしています。

自転車公園の真ん中には道路が貫通しており、休日の子供が沢山いる時間帯は車が出入りしないように入り口の門を半分以上閉め、歩行者のみが出入りできるようにしてあります。

そんなある日のことでした。隣のグランドで試合を終えた少年野球チーム20人弱が半分閉められた狭い門の入り口をふさぐように車座になって座り、その後ろを父兄が取り囲み、反省会を始めたのです。コーチと思われる人が一人の少年を叱責していました。バントのサインを見落としたことを責めているようでした。

随分きつく叱るんだなあと思いながら、ふらついて走っている子供の自転車の後をゆっくり追いかけていました。

一周して帰ってくると公園の管理人と野球チームのコーチとが何やらもめています。管理人は公園の入り口をふさがないでくれといっているようでした。そして、その後ろには乳母車を押して公園を出ようとして出られないでいる女性もいました。コーチが「話が終わるまで待て」と管理人の老人をどやしつけるのには驚きました。そして、父兄の誰も道を空けようとはしません。乳母車の女性が僅かな人と人の間を通ろうとするとやっと僅かに人一人分の道をあけたのでした。

子供たちにスポーツを教えることは単に野球やサッカーや水泳がうまくなるということではないはずです。健康な体を作ること。技術を学ぶこと、スポーツの楽しさを知ること、努力の意味を学ぶこと、練習の必要性を学ぶこと、フェアプレイを学ぶこと、そして何よりもルールを守ることの重要性を学ぶこと。それはバントのサインを覚えること以上に重要です。

こうした点は指導者によって大きく異なる部分です。公園の一角で昼食を取っている多くのチームはきちんとゴミを片付け、自転車の練習をしている小さな子供たちの邪魔にならないようにしています。

我が身に翻ると、このときのコーチを呆れているわけにもいきません。計算を教える前に、単語を覚えさせる前に、歴史を教える前に・・・教えなければならないことがあるのではないか?それは勉強よりもずっと基本的で重要な部分、人間として学ばなければいけない部分のような気がします。

2012年5月5日土曜日

25年度高校入試日程

来年度の高校入試日程が発表されています。以下の通りです。

募 集 期 間:平成25年 2月 1日(金)から 2月 5日(火)
志 願 変 更 期 間:平成25年 2月 7日(木)及び 8日(金)
学力検査等の期日:平成25年 2月15日(金)
面接及び特色検査の期日:平成25年 2月15日(金)、18日(月)及び19日(火)
合格者の発表:平成25年 2月28日(木)

気になったことを書いておきます。
①学力検査の期日は去年より1日早くなり、発表は4日遅くなります。学力検査から発表まで12日もあります。生徒や家族の不安な状態を更に長くすることになりました。中学受験のように翌日発表とは行かなくとももう少し早くできないかと思います。全員が面接を受けることそして、特色検査をする学校があること等を考慮したのでしょうか?もしそうなら、15日(金)の学力検査後、土、日を休みにしないで、面接をする手があるのですが・・・
②以前から言われていたことですが、2月中旬の受験は早すぎます。2月半ばの受験から4月上旬の高校入学まで、2ヶ月弱、大して勉強しないことになります。

何れにせよ。9ヵ月後、新入試が実施されます。

2012年5月3日木曜日

雨の日

最近、横断歩道に立っている人がいても止まる車が少なくなったように感じます。

私自身も小さな子か老人が立っているとき以外、あまり止まらなくなっています。

未だ車のある家庭が珍しかった頃。雨降りのぬかるんだ道路を歩いていると、歩行者とほぼ同じくらいまでスピードを落とし、水を飛ばさないように車が通り過ぎたものでした。時には車の窓を開けて、「坊や、ごめんね」と一声かけていく人すらいました。

「アメリカには各家庭に1台以上車がある」と社会の授業で聞くと、小学生だった私たちはアメリカというとんでもない国を呆然とイメージするのでした。

時は移り、モータリゼーションの発達と経済成長によって私たちの生活は驚くほど変わりました。その豊かさの恩恵を受ける一方で、横断歩道で立っている人や雨の歩道を歩いている人に対するちょっとした思いやりが失われていきました。スピードが上がれば車窓の風景は流れ去るばかりです。

”何かを得るためには何かを失わなければならない”残念ながら、そういうことなのかもしれません。

昨晩の雨の中、車のはねる水でひざから下を完全に濡らしながらそんなことを思いだしました。

老いてもいなければ、恐れてもいない

昨年セリーグで優勝した中日ドラゴンズは多くの批判を浴びながら、名将・落合博満との契約を更新することなく、72歳の老人・高木守道を監督に迎えます。そして、横浜ベイスターズでの優勝監督で75歳の権藤博をピッチングコーチにします。45歳の山崎を4番打者に据え、48歳でプロ最年長の山本まさや大リーグで泣かず飛ばずだった38歳の川上を再びドラゴンズに呼び戻します。やはり70代半ばのタレントで、元中日投手坂東英二が応援団長を買って出ます。

開幕前、ある夕刊紙が”中日はゲートボールでもやるつもりか?”という記事を書いていました。この見出しを見て思わず笑ってしまいました。

このドラゴンズの編成は東大出の元中日選手、井出峻(現ドラゴンズ取締役)によって考えられました。

首脳陣が高齢であることをマスコミから指摘されると井出氏は次のように答えました。

”彼らは高齢だが、老いてもいなければ、恐れてもいない”

ますます、高齢化の進む日本ですが、この言葉はある真実を穿っているように思えます。

さて、開幕からひと月、ドラゴンズは首位にいます。

2012年4月25日水曜日

京都で痛ましい車の事故が続きました。車は凶器なのだということを比喩としてではなく、事実として納得させられました。

事故のニュースを聞くたびに、大学で心理学を教えていた友人Mのことを思い出します。

雨の降る夕暮れ時、授業を終えたMはキャンパスを出た最初の交差点を左折するとき、前方から自転車で来た老婦人をはねてしまったのです。即死でした。

Mは数年の間、大学を休職し、裁判の判決が出た後、大学に復帰しました。そして、最初の授業を行った翌日、遺書を残して家を出ます。遺体が発見されたのは更にその数年後でした。

人の人生は思いがけないことで簡単に変わってしまいます。当時、大学生と中学生だったMの2人の子供の人生も同様です。数年に1度、彼らに会う機会があります。何事も無いかのように振舞う2人ですが、口には出せない苦しい日々があったはずです。

いつも複雑な思いを抱えたまま、彼らと別れます。

2012年4月22日日曜日

泣ける話

本屋で「英語で泣けるちょっといい話」という本を立ち読みしました。中3程度の易しい英語で書かれており、日本語訳も載っています。数ページで完結する短い話を集めたオムニバスです。

 ひとつ話を読んで「これは・・・」と思い、ふたつ目で涙が滲み、3つ目でしっかり泣いていました。「1400円でこれだけ泣ける。買わねばなるまい」とレジに直行しました。

 塾での授業で使ってみようと思います。生徒の反応が気になります。私が年のせいで涙もろくなっただけか、そうでないか分かるからです。

 以前、日本語で書かれた似たような本を読んだことがあります。なかなか泣くことができず、作品を読みながら不安になりました。「俺って、血も涙もない人間なのか?」と思い始めたのです。幸い、その作品の最後の一行で、待望の涙がこみ上げてきました。「良かった、人並みの感情を持ち合わせているようだ」とほっとしたことを思い出しました。

2012年4月20日金曜日

都道府県名をおぼえる

小学生と都道府県名をおぼえました。

単純に何かをおぼえるということをするとそれが算数の力と必ずしも関連がないことに気づきます。算数が得意だから、覚えるのも得意というわけではないようです。

英単語を覚えたり、年号を覚えたり、古語を覚えたりする方法は色々と考えられています。覚えるという単純なことでも随分進化するものだと驚くのですが、それでも昔の人より現代人が記憶力が良いというわけではなさそうです。

その理由はおそらくどのような技術的な方法があっても、知識を脳に定着させる部分はあまり変わらないと思われるからです。

記憶の最後の最後のところは唸りながら、力ずくで頭にねじ込む。ある意味、無理やりに頭に入れる。そうした部分を否定できないように思います。

そして、小学生は未だその力の入れ方が分からない子が多いのかもしれません。「つべこべ言わずに1日100個の単語を覚えろ!」というような無理難題の体験がやがてものを言ってくるのかもしれません。

2012年4月15日日曜日

受験は博打ではない

高一は新指導要領の実施でいろいろなものが変わりました。そのため、彼らが受験生となる3年後にはセンター試験は大幅に変更されることになります。

今の新高二には”うっかり浪人できない”ということを口にする者が沢山います。”私たちはゆとりも最後だし、最悪!”と言った生徒もいました。

一方、新センターで受験する新高一はそれなりの新制度に対する不安があります。

ただし、過去におこなわれたセンターの大幅な変更の際、必ず以下の二点が実行されました。
 
①新センター試験の問題の見本(試行問題)が発表され、どのような内容になるか明確に分かった。
②浪人の受験生の為に、浪人用の問題が作成され、それは2年程度続いた。つまり二浪まで、別の問題で受験できた。

さて、神奈川県の新高校入試ではセンターで行われた上記二点は考慮されていません。こんな問題が出ますよという問題例が一部発表されましたが、センターの試行問題のように全体像が分かるものではありません。更に高校側の具体的な点数配分はこの7月になります。学校別の特色検査の実施も一年をきった現在分かっていません。この拙速なやりかたには呆れます。現在の中三はそのような曖昧な状態での受験に立ち向かうことになります。

受験は博打ではありません。しっかりとした学習と学力を前提にした試験で無ければなりません。学力はその前提となるものによって異なります。東大理三合格者全員が慶応医学部に合格するわけではなく、慶応医学部合格者が皆理三に受かるわけではありません。それぞれの前提とする学力が異なるのです。

その全体像を見せることなく、5万人もの若者に影響のある受験をする。唸ってしまいます。

2012年4月12日木曜日

お礼

最近バスを利用する機会が増えました。

降車する際に、「ありがとうございました」と運転手さんに一声かける若い女性が案外多いのに驚きました。勿論、嬉しい驚きです。小学生はほぼ全員言っています。逆に年齢が上がるとその割合はどんどん減っていきます。私と同年代以上、特に男性になるとほぼ皆無です。

「最近の若いやつは礼儀を知らない」という、中高年の意見を耳にすることがありますが、そうでもないようです。かえって、そろそろ定年かなと思われる世代に横柄な人間が目立つように思います。

さて、私の降りる停留所が近づきました。いつも、ちょっと照れくさいので、「どうも」と言って降りています。今日はちゃんと言ってみるかな。

2012年4月8日日曜日

時熟する

浅田真央ちゃんら日本人スケーターが頑張っているフィギャアスケートですが、こんなニュースがありました。

”初優勝を飾った25歳のカロリナ・コストナーは、このニースで10回目の世界選手権出場だった。2006年トリノ五輪当時から、もっとも才能のある女子の一人と注目されてきた。だがいつもここ一番というときにミスをして、大舞台でのタイトルを逃して何度も泣いてきた選手である。もうこのまま引退するのではないか、と囁かれたこともあった。

「今の気持ちはとても言葉では言い表せません」
 コストナーはそう言って言葉をきり、目を少しうるませた。
「今までスケートの夢を見ると、大会に遅れてしまうなど悪夢ばかりだった。でもこうしてチャンピオンになれて、それも変わるかも」

 あなたほど才能ある選手が世界の頂点に達するのに予想よりも時間がかかったのはなぜだと思うかと聞かれると、彼女は少女のように小首を傾げて少しだけ考えこう答えた。

「才能がある選手は私だけではなく、大勢います。でも私には、きっと今までの時間が必要だったのだと思う」”

 ティーンネイジャーの頃からいつ世界のトップに立つかと注目されてきた彼女だが、こうして10回目の挑戦でようやく頂点に到達。遅咲きながら大輪の花を披露することとなった。(共同)”

成熟には時間がかかります。現代はそれを待つ余裕が無いかのようです。

2012年4月7日土曜日

春期講習終了

本日で秋期講習終了です。

通常授業は来週の月曜日からです。

2012年4月5日木曜日

犬が西向きゃ、尾は東。月は東に、日は西に。

授業が終わって外に出ると、きれいな上弦の月でした。

今、地球の裏側にある太陽が月の下部を半分照らしていて、その光の方向へ月が動いていって・・・。

そんなことを考えながら空を見ていると、プラネタリウム以上に壮大なスペクトルを見ている感じがします。

地球全体を含む宇宙を鮮明にイメージする。そのときの月や太陽の輝きを同時にイメージする。最近、そうなってきました。

なぜそうなったのか。一番大きな理由は昨年NHKで放送があった、宇宙からの実況中継です。その番組を見てから、頭の中に地球全体をイメージとして取り込めるようになった気がします。それは地球儀のような地球ではありません。鮮明で本物の巨大な地球です。勿論このイメージは動いています。地球は太陽の周りを回りながら、少しずつ自転し、それに合わせて月も動いています。

見れなかったものが見れたことで私の中の世界(宇宙)が広がったようです。百聞は一見にしかず。教科書の中でいくら学んでも、必ずしもしっくりしなかった天体の運行がずっと納得できるようになりました。

2012年4月4日水曜日

爆弾低気圧

昨日は台風以上とも思える強風でした。

前日の気象庁の発表で”夜は外出しないほうが良い”というのがあり、午前中には休講を決め連絡を回しました。午前中は春らしい快晴の天候でしたから、気象庁の発表・テレビの天気予報をそのまま信じたわけです。

かつて、天気予報は当たらないといわれた時代がありました。今日雨だといわれても、空を見て、晴れそうだなと思ったら、傘を持たずに出かけたものです。気象庁の発表より自分の感覚を信じたのです。天気予報なんて、占いみたいなもんだと思っていた人も多かったはずです。そして、たいていは自分の感覚のほうが当たっていました。

さて、午後になると、雲が多くなり、雨がぽつぽつ。二時頃から風も吹き出し、やがて強風とどしゃ降りになりました。後は深夜まで強風が吹き荒びました。予報通りでした。休講を決めておいて良かったと思いました。

最近の天気予報は大変よく当たります。気象データを細かく狭い範囲で集めることができるようになったこと、そして、その処理に時間がかからなくなったこと等が理由のようです。今の天気予報は「明日天気になーれ」といって下駄(靴?)を飛ばしていた時代とは全く異なるのです。

となると、似たような分野。例えば、地震の予知は、計測するシステムを充実させれば天気予報のようにずっと精度が上がるのでしょう。「ここ数週間以内にマグニチュード8前後の地震が起る」というようなことをいっている地震学者もいます。これはノストラダモスの予言や占いの類いとは異なったものなのでしょう。となると備えをしておかなければ・・・

2012年3月31日土曜日

悠々会開催の予定

4月12日(木)悠々会開催の予定です。

2012年3月29日木曜日

春が来た

Spring has come.春が来た喜びが現在完了によってよく表せている気がします。

数日前に土の表面が少しもっこりし、ある瞬間「ビヨーン」とバネ(spring)が伸びるように草の芽が次々と顔を出します。春ってspringなんだと実感する瞬間です。それを感じると心の中にも、新芽が出てくるようで、気持ちが軽やかになります。

受験が一段落し、春とともに、塾生たちもそれぞれの進路に向かって進み出しました。希望通りの者もいれば不本意な者もいます。それでも、皆に春が訪れ、未来への一歩を踏み出します。

秋は英語ではfall(主にアメリカ)、autumn(主にイギリス)と二つの表現があります。fallは木の葉が落ちる(fall)季節だからということでしょうか。autumnはラテン語由来で収穫ということのようです。秋の収穫のための一歩が始まったのです。

皆が健闘できるように願わずにはいられない季節です。

2012年3月25日日曜日

私は田中久美です

英語はそれを母国語とする人とのコミュニケーションの手段と言うだけでなく、外国語として英語を使う人たちの間で使う言葉としての位置付けがますます増加しています。

そのため、英語の教科書の登場人物はアジア、アフリカなど様々な地域の出身者が設定されています。ニュークラウンでは田中久美、ポール、ケン、ラトゥナ、イランカラプテ、ワン・ミンと多様です。

今春、新指導要領による教科書の全面改訂が行われます。ニュークラウンも全面改訂です。「田中久美ももういなくなるんだよ」と生徒に言っていました。

まだ、教科書が入手できないのですが、少しずつその全容が分かってきました。

なんと、中1のレッスン1の最初の重要例文は 
   I am Tanaka Kumi.
でした。

2012年3月22日木曜日

勉強十戒

旺文社の本を買うと、創業者、赤尾好夫の勉強十戒が書いてあります。
始めの幾つかは、次のようです。

1、学習の計画を立てよう。計画のないところに成功はない。
2、精神を集中しよう。集中の度合いが理解の度合いである。
    以下 ・・・・・・・・・・
10、大胆にして細心であれ。小心と粗放に勝利はない。

当たり前の、しかし確かにそうだと頷くことが、書いてあります。部屋の机にでも貼って、時々読むと良いかもしれません。

そういえば、子供の頃行った床屋に「福沢諭吉の心訓」なるものが貼ってありました。他でも時々見たので、どこかの新聞社辺りが配ったものなのかもしれません。当時、広く知られたものでした。こんな内容です。

一、世の中で一番楽しく立派な事は、一生涯を貫く仕事を持つという事です。
一、世の中で一番みじめな事は、人間として教養のない事です。
一、世の中で一番さびしい事は、する仕事のない事です。
一、世の中で一番みにくい事は、他人の生活をうらやむ事です。
一、世の中で一番尊い事は、人の為に奉仕して決して恩にきせない事です。
一、世の中で一番美しい事は、全ての物に愛情を持つ事です。
一、世の中で一番悲しい事は、うそをつく事です。

最近、これが福沢諭吉の作ではないという記述を目にしました。社会の教科書で福沢諭吉の写真を見るたびに、この心訓を思い出していたので、ちょっとショックでした。

かつて、ヨーロッパを長く旅していたとき、ある日本人がこの「福沢心訓」のことを言っていました。「世の中で一番さびしい事は・・・・」を見る度に嫌な気持ちになると言ったのです。私も旅人でしたから、その気持ちがなんとなく分かりました。彼はその後、僧侶になり、一生涯を貫く仕事を持ちました。

2012年3月16日金曜日

みーつけた。

先日、駅から塾まで歩いているほんの15分程度の間に3人の父兄の方と会いました。

歩きながらメールを書いていたとき、「先生!」と言われ、すぐには生徒のお母さんであることが分かりませんでした。理由はマスクをされていたからです。少し、挨拶をしました。

その5分後、コンビニから出てきた女性がマスクをはずしながら「先生!」。卒業生のお母さんでした。生徒の近況を聞いて少し立ち話をしました。

その5分後、塾近くで、信号待ちをしているとき、犬の散歩をしている女性から「先生!」。最初、誰か分からなかったのですが、マスクをはずしながら「・・・です」と言われ、すぐに分かりました。もう立派に成人している2人の生徒のお母さんでした。やはり子供たちの近況をしばらく話しました。

花粉の季節で、マスクをされている方が多いので、すぐに分からないこともしばしばです。ただ、私がいつも先に発見されます。

10日ほど前、あまり行ったことのないコンビニのレジでお店の中年女性から
「あなた、豊原町辺りを歩いてるでしょう」
と突然言われました。あまりに唐突なので思わず「えっ?」と聞き返すと。
「見たわよ。歩いてるところ」
「あっ。確かに歩いてます」
「そうでしょう。見たもの」と言われました。

有名人の気持ちが少し分かりました。

2012年3月13日火曜日

応援の仕方

大相撲大阪場所が始まりました。今場所、最も注目されているのは大関把瑠都(バルト)が横綱になれるかどうかです。

先場所、バルトが立会いで変化したことがありました。そのとき場内でブーイングが起こったのです。相撲でブーイングをすることにとても違和感を感じました。日本人は本来勝ったほうも負けたほうも同じように拍手をし健闘を称える国民です。相撲にブーイングは似合いません。格闘技やサッカーの応援スタイルが相撲の観戦にも持ち込まれたのでしょう。

応援スタイルも随分変わってきました。バレーボールでよくやっている「日本 ちゃちゃちゃ」という応援も元々は日本のものでありません。確か、メキシコオリンピックのときのメキシコの応援を真似たもののはずです。

最近、中日ドラゴンズが試合で負けたとき、選手が応援団の前に行って頭を下げたそうです。

こうした変化に対応できないのは、年のせいなのでしょうか。

2012年3月7日水曜日

新しい本

生徒に新しいワークを配りました。

それは私にとっても新しい本で、新指導要領による大改定で内容がどうなったかを知るうえでも興味深いものです。ページをペラペラめくると、新しい本の匂いが漂います。小学校のときの、山積みになった新しい教科書の匂いと同じで、未知の物に触れる期待が高まってきます。

そのワークを学年別に分けているとき、高校生がやって来ました。

「この匂い良いよね」と本の匂いの話をすると、「私、その匂い嫌いなんです。」と一言。「馴染むまでに時間がかかるから」とのこと。「あっ。そうか」と私。

ともあれ、新しい本を手にするとぐっとやる気が出てきます。

2012年3月4日日曜日

アドレス変更

よくアドレス変更のメールが届きます。その中には本当に久しぶりの人からのものもあります。

最近、ずっと以前に教えていた予備校時代の女子生徒からも変更の知らせが来ました。

彼女に関してこんなことがありました。授業後、黒板を消している私の所へ今にも泣きそうな顔をしてやって来ました。「どうした?」と聞くと。「お金をなくした」と言います。夏期講習の費用を電車の中で落としたらしいのです。「どうしよう?」と言ったきり言葉が出ません。私も沈黙しました。

親にもう一度頼むわけにはいかないのだろう。といって、この夏期講習を受けないと来春の大学受験はきびしいだろう。そんなことを瞬間に考えて、私の口をついて出た言葉は自分でも意外なものでした。

「この話を事務にしたか?」
彼女は首を振りました。
「よし、じゃ黙ってろ。お父さんにもお母さんにも事務にも誰にも言うな。お前は夏期講習を受けなかったことにしよう、それで授業にはいつものように出てろ。俺とお前が黙ってればそれで済む」
彼女は少しほっとして、教室を出て行きました。

この解決で良いのか?私の中に自問する声がありました。

翌日事態は好転します。「先生、お金が見つかりました」と彼女が笑いながら駆け寄ってきたのです。「昨日、帰ってからお父さんに言ったら、あちこち電話してくれて、警察に届けられていました」

「そうか。良かった!だけどさ、誰にも言うなって言ったのに」

その子も今や一児の母です。

2012年3月3日土曜日

あれかこれか

入学・入園に関してちょっと微妙なニュースが続きました。

イラン国籍であることを理由に安全保障上の問題があるとして、東京工業大から原子炉工学研究所の研究生としての入学を拒否されたのは不当として、難民認定を受けたイラン人男性(43)が同大を相手取り、入学許可などを求めた訴訟の控訴審は2日、東京高裁(大橋寛明裁判長)で、条件付きで入学を認めることで和解が成立した。男性側は同日、訴えを取り下げた。(時事通信)

福島県からの避難者が東京電力福島第1原発事故による風評被害を受けたとして、甲府地方法務局に救済を申し立てていたことが分かった。福島から避難してきたことを理由に、人権を侵害されていた。同法務局が2日発表した。
 同法務局によると、申し立てた避難者は、自分の子供が住宅近くの公園で遊ぶのを自粛するように、近隣住民から言われた。更に、保育園に子供の入園を希望したところ、原発に対する不安の声が他の保護者から出た場合に保育園として対応できないことなどを理由に、入園を拒否されたという。(毎日新聞)

建て前と本音。公人と私人。一般性と個別性。普遍性と一回性。一人の人間の中にも社会の中にもこの両者が同時に存在しています。是か非か。黒か白か。そうした単純な判断のできない問題が世にあふれています。

21世紀を生きることは、「表と裏の間」を生きることでもあるようです。

2012年3月2日金曜日

宮市亮の笑顔

最近サッカー日本代表に選ばれた宮市亮選手にはとても関心を持っています。

まだ、19歳。100メートル10秒台の俊足は見ていて嬉しくなります。イギリスのプレミアリーグでの活躍も時間の問題でしょう。昨年のオランダでの活躍も爽快なものでした。

そして何より、彼の笑顔です。オランダのフェイエノールトの監督もイギリスのボルトンの監督も宮市を語るとき嬉しそうに、「宮市はスピードがある。そして、いつも笑っている」と同じようなコメントをしています。彼らも監督でありながら宮市に魅了されたファンなのでしょう。

いつも笑っている。大切なことです。彼を見るたびに自分の顔がこわばっていないか気になるようになりました。

あの笑顔とともに、相手ディフェンスをぶっちぎる姿を沢山見たいと思います。

2012年2月29日水曜日

偏差値という幻想

「・・・高校は偏差値が55ですよね」という話は受験生本人より父兄の話の中で出てくることが多いように感じます。どこの偏差値か尋ねると、たいていウェブ上に出ているものです。

私はウェブ上の偏差値をほとんど信用していません。怪しいものがあふれています。2012年版偏差値といいながら、数年前に廃校になった高校が載っているものすらあります。ちゃんとした一定量のデータを持っているとも思えないし、計算しているかさえ疑わしいものです。おそらく、どこかの模試や塾の偏差値表を借用し、それに手を加えたものなのでしょう。

日本の数学教育で「統計」はいつも日陰の存在です。かつての数学Ⅲには、微分積分とともに統計の章がありましたが、大学入試では数Ⅲ(統計を除く)というのが一般的でした。そのせいか偏差値に関してはよく分かっている人があまりいないようです。

とりあえず、偏差値をおさえる最低のポイントは母集団の異なる偏差値を比べることには意味がないということでしょう。国立大学の理系と文系を比べる。こうした比較は有意性を持ちません。数学で同じ60点を取ったふたりの文系、理系受験者の偏差値は通常、理系のほうが低くでます。理系受験者の数学平均点が文系受験者の数学平均点より高いからです。

偏差値はある予備校が作ったのだと言う話を聞いたことがあります。そのせいか、高校数学で分散や標準偏差はかつて扱っていましたが、偏差値そのものを扱ったことはないはずです。私たちが気にしている偏差値とはそのようなものなのです。

2012年2月28日火曜日

君原健二をしっていますか?

君原健二を知っていますか?

マラソンランナーです。東京オリンピックの代表で、次のメキシコオリンピックで銀メダルを取っています。更にその後のミュンヘンオリンピックでも入賞しています。

首を斜めにかしげ、いつも苦しそうに走っている姿が印象的でした。

70歳を過ぎた現在もまだ走っているようです。今まで走った数多くのマラソンで途中棄権が一度も無いはずです。あれだけ苦しそうに走っている人が一度も棄権していない。それは驚くべきことでした。

東京マラソンがあり、日本人最高位となった無職のランナーと、期待されながら結果を出せず翌日頭を剃って反省の意を示した公務員ランナー。個性的な二人の話題がニュースになっていました。

42.195kmの孤独なレース。その中でこうした個性が磨かれたのでしょうか。最終的には自分自身に頼るしかない。そうした自立した人々の強さを見た気がします。

高校数学改変

指導要領の改訂で高校数学の内容が変化します。ゆとりからの揺り戻しで、全体的に内容が増える(以前に近づく)のですが、相変わらず整合性の無い改変です。

数Ⅲの行列が無くなり、そのかわりに複素数平面が復活します。恐らく、次回の改定では行列が復活し、複素数平面が抹消されるのでしょう。この繰り返しです。

数Ⅱの積分で3次以上の関数が扱われるようになる。2次関数を微分してどうするんだ。3次関数以上の積分が無いなんて何のための積分なの。といった、正当な意見に耳を貸したわけでもないのでしょうが、やっとまともになります。

その分、数Ⅰで3次式以上の展開、因数分解が消える。なんてこった!

三角関数を180度までで数Ⅰと数Ⅱに分断するなど、あまりに本質的(数学的)でないことによって、数学教育はずたずたです。

2012年2月24日金曜日

後期選抜合格者発表

東大合格者千何百人というのが謳い文句の通信教育(添削)の会社があります。知りたいのは東大不合格者がどれだけいるかということです。おそらく合格者数以上いるのでしょう。

公立上位校合格者数を競う大手学習塾がいくつかあります。知りたいのは不合格者がどれだけいるかということです。

高校受験は多くの公立中学生にとって、初めてのシビアな試験です。本人も周辺もそのことで頭がいっぱいになってしまいます。それは全く正当なことです。ここ数ヶ月の努力は合格を勝ち取るためのものでした。その中で、初めて自分自身を追い詰めるという体験をした人もいるでしょう。そうした人は間違いなく何かを得たはずです。

しかし、結果は、そうした努力、希望、意志などとは無関係に冷徹にくだされます。そして、その結果をどのように受け入れるか。それが問題です。

とりあえず言えることは、受験は重要なものだが、全てではないということです。今回の体験の中で、自分自身や受験ををどのように相対化また客観化できるか。その契機になればよいと思います。

ともあれ、数時間後に後期選抜合格者発表です。

2012年2月22日水曜日

killing time?

後期選抜が終わったあと、学校で中3が何をやっているかというと、卒業式の練習やら、合唱コンクールやら、卒業旅行と呼ばれる怪しげな旅行やら、全く、勉強していないのに驚きます。

特に神奈川県は他県と比べ、高校受験が早くおこなわれます。その結果、後期選抜では高校入学まで2ヶ月弱、前期選抜に至っては3ヶ月弱まともに勉強しない者がいることになります。2ヶ月でできる勉強がどれほどのものか知っているものとして大変気になります。

同じことは高校でもあります。3日続けての球技大会等、開いた口がふさがりません。学校は時間つぶしではないはずです。

それでいて、学習量の増えた新指導要領をこなすには十分な時間がないと言っているわけで、どうなってるんでしょう。

2012年2月15日水曜日

あまりに保守的な

数学が好きだという人にその理由を尋ねると、答えが一つしかないからとか、答えが明確だからという返事が返ってくることがあります。それが数学好きの理由だというのはどうかなとおもいますが・・・

たしかに、一般的に数学の答えは一様に決まるものが殆どです。しかし、それに至るプロセスや方法は決して一様ではありません。

三角関数とか、ベクトルとか、数列とかいった分野では、問題のレベルによって多様なアプローチが可能です。いや、sin(2π/3)の値がいくつかというような極々簡単なことでさえ、多様な方法が存在しています。

長く、数学をやっているといろいろなものに出くわします。上記の三角比の値を求める方法等は細かい差異を問題にすれば今までに片手では足りないだけの方法を見てきました。その中で最善と思えるものを使ってきました。いくら慣れ親しんだ解法があったとしても、より優れた方法を学ぶ。それを自分に言い聞かせています。

ところが中高生が案外そうできない。一度身につけたものを後生大事に守り続けている。若いんだから、そんな解法は屑籠に捨てて、もっと良い方法を身に付けようよといってもなかなか乗ってきません。そして、とんでもなく悪い方法で解き続けます。混乱するからとか、今のやり方で十分解けるからとか言い訳をします。

君たち中高生には長い未来と可能性があるのです。そんなに保守的でどうするのですか?

2012年2月12日日曜日

あと3日

午前中に中3の入試対策をしました。

この2ヶ月、中3とはほぼ毎日顔を合わせています。その間にやった過去問、模擬試験は数知れず。その成果が間違いなく出ています。今日やった3教科も全員が40点超でした。2ヶ月前にはこの点を想像することができなかった人もいます。

「勉強ってやればできるようになるんだなあ」という当たり前で、単純なことを再確認します。この業界にいる人の中には「生まれ持った能力が大きい」と考える人が案外沢山います。そのことを一概に否定はできませんが、公立高校入試問題を学ぶ程度のことに関しては、努力でかなりの部分が補えます。逆に、「少しばかりできる」つもりで勉強を馬鹿にしている者の方がずっと問題は大きいのです。

あと3日、最後まで手を抜かず、ゴールに駆け込みます。後期選抜が終わった日、塾で慰労会をします。

2012年2月10日金曜日

後、一週間

高校受験の志願変更が終わり、サイは投げられました。泣いても笑っても後一週間です。

受験校は生徒本人の希望、親の希望、内申点、学力、その他の条件、経済的な事由。そうした様々な判断の中で、最善なものを選択します。

その際、内申、学力が希望校と大きな乖離があると悩ましいことになります。中学校が薦める受験校は安全第一ですから、時として、学力よりずっと下位の学校だったりします。本人がそれを是としない場合、それなりのチャレンジをすることになります。

そのチャレンジが明らかに無理なときはそのように本人・父兄に伝えますが、それでも本人・父兄の希望が強い場合、残された僅かな可能性に賭けることになります。

神奈川県の公立高校は受験が終わってから合格発表までの期間が大変長く、その間、父兄もそして私も胃の痛い日々が続きます。

2012年2月8日水曜日

後期選抜倍率

後期選抜の倍率が出ました。それを受けて今日・明日が志願変更期間です。

今年から大原高校の募集がなくなったので、例年なら大原を受験する層の動向が気になっていました。偏差値的に大原に近い高校は受験者数がいくらか増加しています。意外なことに茅ヶ崎北陵が定員割れをしていました。

何れにしてもあと十日の勝負です。周辺の中学ではインフルエンザが流行っています。体調に留意しましょう。

2012年2月5日日曜日

地図

地図を見るのが大好きです。世界地図、日本地図、山岳地図。見始めると時間を忘れます。山岳地図など何時間も見入ってしまうことがあります。

友人にこのことを話すと、「その通り」と同意して、「以前、地図を見ていたとき、傍を通りかかった女房に『どれだけそれを見てれば気が済むの?』と言われたんだ。この楽しさが分からないんだよねえ」と嘆いていました。

また、別の友人がカーナビが出始めた頃、「あんなの着けて何が嬉しいんだろう?地図を見る喜びがなくなっちゃうじゃん。絶対売れないよ」と言っていました。僕もそれに深く納得したものです。

今日中3と一緒に地理をしました。地理のような教科は表面上の知識の量より、その背後にどれだけ大きな背景を持っているかが高得点の決め手だと改めて思い知らされました。教科書で学ぶこと、学校で学ぶことなど高が知れれいます。その何倍もの、或いは何十倍もの背景があって、それが受験レベルの問題になってくるとものを言ってきます。これはテストに出る、これはテストに出ないといったけちな勉強をしているとそれに気づきません。テレビや新聞や地図や旅行や、その他、様々な情報から入ってきた膨大で広範な知識。それがないとあるレベルから上にはならないようです。

2012年2月3日金曜日

コネ採用

東京新聞にこんな記事がありました。

出版社の「岩波書店」が縁故のある人のみを採用するというものです。いわゆる「コネ採用」です。岩波文庫・岩波新書その他優れた学術書を出版している会社です。文化人でもある初代社主岩波茂雄以来の出版姿勢に好意を持っていただけにがっかりしてしまいました。一私企業の考え方に口を挟む気はありませんが・・・

アジアは色々な意味でコネの社会です。コネとかねでまわっている部分がたくさんあります。中国でもインドでも、そして、日本も決して例外ではありません。インドでは、好意だと思った直後に「バクシーシ(お礼のお金)」を請求されるのは普通です。

以前の日本の学生はありとあらゆるコネを利用して就活をしていました。有名な大手広告代理店は「コネ通」と呼ばれていたはずです。就活をしている大学生に話を聞くと今はそうではないと言います。少なくとも優良企業はそうではないと。日本も少しはマシになっているんだと思ったのですが、半信半疑でした。

今回の岩波書店の決定はその疑いを更に強いものにしました。画家ミレーの「種を蒔く人」を出版社のマークにした本屋の、らしからぬ決定に故・岩波茂雄氏の意見を聞いてみたい気になりました。

2012年1月31日火曜日

表と裏

日本海側では強い寒気の影響で大雪が降っています。

以前は日本海側のことを裏日本と呼んでいました。そして、太平洋側のことを表日本と呼んでいました。表日本に対して、裏日本の裏という言葉が差別的だということで、裏日本を日本海側と呼ぶことになり、そのため、表日本も太平洋側となったのです。

日本海側で育ったものとして、裏日本という表現は言い得て妙な表現だと思っています。表千家に、裏千家もあります。裏には表にない独特の表情があり、それは捨てがたいものです。冬の北陸を知る者として、日本海側より裏日本のほうがずっと良いと思っています。

裏日本では今日も大雪。

2012年1月29日日曜日

最後の前期選抜

最後の前期選抜が終わりました。選抜といっても、内申点とその他の加点で合否は大方決まっています。そのせいもあり、前期を回避する中学生も増えていました。

来年からこの制度がなくなります。全員が学力試験を受けることになります。前期選抜の功罪をきちんとした形で発表してもらいたいものですが、そうはならないのでしょう。ゆとり教育同様、大した反省もなく忘れ去られることになりそうです。ア・テストがそうだったように。

2012年1月24日火曜日

大関バルトが優勝インタビューで感極まって目頭を押さえる様子がニュースで流れていました。

男が泣くのはめめしいという考えは案外最近(といっても100年以内)のことのようです。かつての日本人はどちらかというと涙もろい民族だったそうです。

男が涙を見せないという文化・伝統は大英帝国が植民地を支配するのに、屈強な軍人や役人を必要とし、若い頃から寄宿舎でエリートとして肉体的にも感情的にも厳しく育てたことに由来するという文を読んだことがあります。それが、明治以降、軍人を中心に日本に移入されたのだとも言われています。

さて、卓球の「泣き虫 愛ちゃん」が全日本選手権で優勝しました。23歳の彼女はさわやかに微笑んで、一滴の涙も見せませんでした。ちょっと寂しいような気がするのは僕だけでしょうか。

2012年1月21日土曜日

秋入学

東大が5年後に入学を秋にするというニュースがありました。外国の大学の入学に合わせることで留学がしやすかったり、海外の優秀な学生を集めたりしやすいというのが理由のようです。

東大単独ではなく他の大学とも話し合いをしていくということです。その話し合いをしている大学は12大学だそうです。秋入学よりこちらのほうが気になりました。

その内訳は 旧七帝大: 北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学 その他国立大: 東京工大、一橋大学、筑波大学 私立大: 早稲田、慶応
      
かなりシビアな線引きをしたものですね。推移を見守りたいと思います。

前期選抜倍率発表

前期選抜の倍率が発表になりました。この周辺の高校は以下の通りです。

県立七里ガ浜 1.31 県立大船 1.84 県立深沢 1.41 県立湘南 2.82 県立藤沢西 1.98 県立湘南台 2.38 県立茅ケ崎 1.92 県立茅ケ崎北陵 1.35 県立鶴嶺 2.02 県立茅ケ崎西浜 1.85 県立寒川 1.54 県立平塚江南 1.84 県立高浜 1.64 県立大磯 1.78 県立二宮 1.88 県立秦野 2.05 県立秦野曽屋 2.00 県立伊勢原 1.69 県立伊志田 2.10 県立藤沢清流 2.65 県立平塚湘風 2.59 県立小田原 1.88 県立平塚商業 商業科 2.15  〃 国際経済科 1.58  〃 情報処理科 1.77 県立平塚工科 総合技術科 2.14 県立平塚農業 食品科学科 2.10  〃 園芸科学科 2.08  〃 生産流通科 1.84

平均で2倍程度の倍率です。

2012年1月18日水曜日

飛行機

” 飛 行 機   

見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを

給仕づとめの少年が
たまに非番の日曜日、
肺病やみの母親とたつた二人の家にゐて、
ひとりせつせとリイダアの獨學をする眼の疲れ……

見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを     ”  (石川 啄木)

大学の寮の白壁の天井に、この詩の落書きが大きく書いてありました。18歳の私は毎晩それを眺めながら眠りに入りました。何時、誰が書いたものだろうか等と考えながら。

冬の澄み渡った蒼空を、銀色のジュラルミンの機体を陽に輝かせ、遥か上空を飛び行く飛行機。啄木を含め、殆どの日本人が飛行機に乗ったことの無い時代でした。その下の下の下。つつましい生活の中で独学で英語を学ぶ少年。飛行機は希望か神かそれとも・・・・・そして、その少年は一体誰?、私? それともあなた?

2012年1月15日日曜日

take it easy

昨日の朝、家を出るとき霰(あられ)が降っていました。センター試験初日です。

センター試験と雪。正確なデータは分かりませんが、センター当日はたいてい雪が降っているような気がします。身がきゅっと引き締まります。センターを受ける生徒に激励のメールを打って、塾に向かいます。"Take it easy!"

一方、中3は最後の最後の模試です。泣いても笑っても、余すところ一ヶ月。明確になってきた弱点を1つずつ潰す作業です。個々の生徒の過去問や模試の結果を検討しながら、生徒同様こちらも頭を悩ませます。2月末に皆で笑っているために。

2012年1月13日金曜日

今年の高校受検

平塚中等一貫校の第一期生は今中3です。普通の中学に進学していれば高校受験の学年です。

そこには平塚市内の優秀層の一定数が入学しているはずですから、今年の受験者の中で、去年までいた最上位層の人数がかなり減少していると考えなければならないでしょう。

その影響を一番受けるのは、平塚江南です。今までのレベルを維持していけるのか、今後の動向が気になります。

2012年1月12日木曜日

教科書改訂

英語の教科書が変わります。今からそれを見るのが待ち遠しい気持ちでいっぱいです。というのは、今の英語の教科書があまりにもお粗末だからです。あんなに僅かな英文で何を身につけさせようとしているのかさっぱり分かりません。嘗ては英語の教科書を丸暗記するのが最良の勉強方法だと言われたこともありました。その通りだと思います。ところが、今は、あまりに教科書の英文が少ないので、全部暗記したってたいした量になりません。

以前、中1の教科書をタイプしたことがあります。A4用紙数枚分でした。その内容の少なさに驚きました。文部科学省その他、教育行政にかかわる人たちは内容を減らせばだれでもよく分かるようになると本当に思ったのでしょうか。

大抵のことはある一定量の学習をこなさないと身に着かないものです。自転車に乗れるようになる時間と練習量。泳げるようになるための時間と練習量。歩けるようになるまでの時間と練習量。

それを減らして、英語や数学が分かるようになると考えたのでしょうか。はじめから、身につけさせることを放棄していたように思えます。

2012年1月9日月曜日

冬期講習終了

冬期講習が終了しました。火曜日から通常授業を再開します。

2012年1月1日日曜日

2012・1・1

地震と原発事故。それ以外に語るべきことがあるのかとも言える2011年でした。

数えきれない悲しみと別れ、そして失意と喪失。今尚、未来の見えない生活。

そんな中に、小さくとも、煌々と輝く希望の光が灯せる2012年でありますように。