2012年6月24日日曜日

ゲームセンス

日系カナダ人・若林仁はアイスホッケー選手としてカナダで活躍しました。来日して、西部鉄道、国土計画で選手や監督として長く日本のアイスホッケーの発展に力を注いできました。

彼が、
「日本人は基礎練習を沢山する。練習のほうが試合より多い。だから、技術はとても上手い。でも、ゲームセンスがない。カナダ人は下手なうちからたくさん試合をする。だから、ゲームセンスが良い」
というようなことを言っていました。

ホッケーにかかわらず、他のスポーツでも、或いは勉強でも、概ね同じことが言えるような気がします。

数学の勉強は数学の問題を解くことだと思っている人が殆どです。実際、私たちのやっている数学は沢山の練習問題を解くことです。新たな公式や法則に至ることはまずありません。与えられた練習問題を正確に早く処理をする練習をしているわけです。

その結果、大学で突然数学が苦手になる人がいます。大学の数学は高校のような練習問題を沢山解くことではありません。僅かな例題と類題の処理をして、さっさと次の定理へ進んでいきます。そのスタイルに慣れない高校数学の秀才が沢山います。数多くの基礎練習をしないと試合ができない。そうした体質になっているのかもしれません。

もっとも、最近の日本代表のサッカーを見ていると、外国人に「ゲームセンスがない」などとは言わせない、豊かなセンスを持った選手が何人もいて、頼もしい限りです。

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