2012年2月15日水曜日

あまりに保守的な

数学が好きだという人にその理由を尋ねると、答えが一つしかないからとか、答えが明確だからという返事が返ってくることがあります。それが数学好きの理由だというのはどうかなとおもいますが・・・

たしかに、一般的に数学の答えは一様に決まるものが殆どです。しかし、それに至るプロセスや方法は決して一様ではありません。

三角関数とか、ベクトルとか、数列とかいった分野では、問題のレベルによって多様なアプローチが可能です。いや、sin(2π/3)の値がいくつかというような極々簡単なことでさえ、多様な方法が存在しています。

長く、数学をやっているといろいろなものに出くわします。上記の三角比の値を求める方法等は細かい差異を問題にすれば今までに片手では足りないだけの方法を見てきました。その中で最善と思えるものを使ってきました。いくら慣れ親しんだ解法があったとしても、より優れた方法を学ぶ。それを自分に言い聞かせています。

ところが中高生が案外そうできない。一度身につけたものを後生大事に守り続けている。若いんだから、そんな解法は屑籠に捨てて、もっと良い方法を身に付けようよといってもなかなか乗ってきません。そして、とんでもなく悪い方法で解き続けます。混乱するからとか、今のやり方で十分解けるからとか言い訳をします。

君たち中高生には長い未来と可能性があるのです。そんなに保守的でどうするのですか?

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