2012年6月19日火曜日

武道の必修化

安全性が確保できるのか、指導者がいるのかという批判もありましたが、武道(主に柔道のようです)が中学体育の必修になりました。

柔道を学ぶことは悪いことではないと思うのですが、気になる点が2点あります。

①ある種のスポーツは最初に身を守ることから始める。
 カヤック(カヌー)は最初に沈(ひっくり返ることを沈と言います。カヤックはいとも簡単に沈します)したときに、どのようにしてセルフレスキュー(自己保身)するかを学びます。これをしないと死ぬこともあるからです。川の流れの中でひっくり返ったカヤックから抜け出し、カヤックを起こし、下流の岸までパドルとカヤックと一緒に泳ぎ着く。そこまでできない限り流れのある川に漕ぎ出すわけには行きません。
 柔道も同じです。人を投げる前に、十分な時間、受身の練習をするはずです。この練習がおろそかだとその後、怪我をする恐れがあります。受身一つを見ればその人が上級者かどうかすぐに分かります。全国上位の柔道家の知り合いがする受身はそれは迫力があるものです。その部分にしっかり時間をかけれるのか?

②武道なのかスポーツなのか。
 武道をやる一番の意義は心を鍛えることでしょう。心・技・体。どの1つを欠いてもいけないはずです。それが無い武道は武道ではない。似て非なるものです。それができるのでしょうか。個人的には心を鍛えない武道には魅力を感じません。電車の中で剣道の防具を通行の邪魔になるのもお構い無しに置いている高校生を見るとあまり期待はできないと思えてきます。

新指導要領の改変はこういった所にも及んでいます。

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