2013年7月30日火曜日

スマホ世代

今年の新高1の学力が低いと幾つかの高校で話題になっています。

入学時の学力は例年と遜色ないようですが、学習時間調査によると、入学後の学習時間がとても少なく、その結果、学力が芳しくないということのようです。

今の高2、高3と高1が決定的に違うものは何か?すぐに気づくのはスマートフォンによる、ライン、ツイッターなどのSNSです。

机の片隅に携帯を置き、ラインを気にしながら勉強している。そんな、高校生がイメージできます。現高2、高3は携帯からスマートフォンへの過渡期で、まだその弊害も限定的でした。一方、現高1は入学時に殆どがスマートフォンを購入しています。そして、学校の連絡から、家族の連絡まで、ラインなどを利用しています。ほぼ100%の生徒がラインに入っているようです。ラインは確かに便利なツールですが、勉強(思惟すること)は孤独と沈黙の中で行われなければなりません。

ゆとり世代に続く、スマホ世代。大丈夫か?と気になります。

2013年7月24日水曜日

夏期講習

中・高生は7月22日より8月31日まで夏期講習となります。
小学生は通常通り授業を行います。

8月9日から18日まで、夏休みとなります。

2013年7月20日土曜日

球技大会

以前にも書きましたが、再度書きます。

夏休み前の今週、たいていの高校が球技大会をしています。

3学期制を2学期制にした最大の理由は、新指導要領を実施するのあたり、事業時間数を確保する必要に迫られたためだと聞いています。

つまり、2学期制にすれば終業式が減り、その分1日だけ授業日数が増えるからとの事でした。それが、球技大会に変わったのでは何をかいわんやです。

炎天下3日間も球技大会をしている学校もあります。初日に負けた生徒は後2日ぶらぶらして過ごすようです。

球技大会に反対しているわけではありません。夏休み前の一週間、殆ど授業をしない公立高校に驚いているのです。入学後1週間以上授業をしない公立高校もありますから。4月~7月までに、のべ半月程度授業の無い日がある学校もあるわけです。

そういえば、私の大学時代、7月になると殆どの授業が休講でした。教員たちが1~2週間早く休みを取っているようでした。最近の大学は以前に比べるとまだ勉強させるようですが。

神奈川県の進学実績で公立が私立に水を開けられるのも頷けます。

模擬選挙

県下の公立高校で模擬選挙が行われたそうです。結果がどのように発表されるのか分かりませんが気にかけておきたいと思います。

世代間格差が大きくなっています。有権者の多くは高齢者であり、若者の数はそれよりずっと少なくなっています。その結果、若者の意見は高齢者の意見より通りにくくなっています。

憲法改正、年金、財政健全化、教育制度改革。もっともその影響を受けるのは、これから日本の中核をになう若者です。若者の未来は若者の手によって作られなければなりません。

18歳以上に選挙権を与えることを、早急に考えるべきだと思えます。

2013年7月10日水曜日

悠々会のお知らせ

今週木曜日9時から悠々会開催します。時間のある人は顔を出してください。

葦(よし)か葦(あし)か?

”人間は考える葦である”

これはパスカルのパンセにある有名な文です。このときは葦(あし)と読むはずです。というか、ずっとそう思ってきました。

京都で手作りの簾(すだれ)を作っている人のインタビューをTVでやっていました。そのときは葦(よし)と言っていました。

”あし”では縁起が悪いから”よし”と読む。というのは大方想像できました。”するめ”を”あたりめ”と呼ぶのと同じ理由です。

実は最近まで"あし”と”よし”は別の物なのだろうと思っていました。ところが漢字を見たら全く同じ。そうか!と思った次第です。

といって、”人間は考えるよしである”というのはどうもいけません。それに、平塚に何店舗かあるお菓子屋さんはたしか、葦(あし)だった・・・・は・・・ず?


2013年7月7日日曜日

スラッシュ・リーディング

高校生と一緒に英文を読んでいます。

スラッシュ・リーディングといって、文章にスラッシュを入れ、その塊ごとに訳している生徒が目立ちます。そのような指導をする先生が増えているのでしょう。例えば、

A good book read when one was young can influence one through life
若いときに読んだ良い本は人生を通してその人に影響を与えることができる

A good book/ read/ when/ one/ was young/ can influence/ one/ through life.
良い本/ 読んだ/ 時に/  人が/ 若かった/ 影響することができる/ その人/ 人生を通して

のように区切って読むのです。区切り方は必ずしも決まっていないようで、もっと大きく区切る人もいます。頭から訳していくことで英米人と同じように文章を理解できること。『返り読み』をしない分、速く読める。そんなメリットがあります。

デメリットは無いように思っていましたが、日本語らしい日本語に直してくれと言うと、なかなか良い文章にならない人が多いということに気づきました。当初、英語の問題ではなく、日本語力の問題だと簡単に考えていたのですが、どうもそうとばかりは言えないように思えてきました。英語と日本語の文章構造の違いは英語と日本語の思考スタイルの違いであり、スラッシュ・リーディングによって訳出された文章は良質の日本語とは言えず、更にもう一度頭の中で『返り読み』しつつ、まともな日本語にしなければならないのではないかと。

スラッシュに区切ることで語群と語群の関係が遮断され、その関係が不明になる。それを補うために日本語は豊富な助詞を持っています。助詞が無く、語順によってそれを補う英語のような言語とはその点で大きく異なっています。

漢文のレ点、一二点などはまさに『返り読み』のための必須アイテムです。更に、送り仮名もついていないと読むのがとても困難です。

大意を掴む程度ならスラッシュ・リーディング。それを良質の日本語にするのなら、斜線で区切られた日本語を継ぎ合わせるのではなく、もともとの英文と格闘すべきなのでしょう。