2012年9月30日日曜日

横綱・日馬富士

第70代横綱となった日馬富士が若い力士に胸を貸して稽古をしているところをTVで放送していました。

その後のインタビューでした。
日馬富士「今の若い子は、甘い、甘い。自分の頃は毎日吐いて、毎日泣いていた」
インタビュアー「でも、愛情があっていいですね」
日馬富士「愛情なんかいらないよ。それで強くなるんだったら、愛情いっぱいかけますよ。勝負事に愛情なんていらない」

あの、小さな体で横綱となるために、どれだけの厳しさを自分に課してきたのか、それを窺い知ることができる番組でした。

厳しく生きている人間の持つ、清々しさ。彼もそれを持っている人でした。

2012年9月24日月曜日

追突される

渋滞している道路で、後ろの車に追突されました。

幸い、怪我はなかったのですが、車の後部はぐちゃぐちゃ。期末対策で忙しいときに余計な仕事が加わってしまいました。

期末テストも今日明日が佳境。それが終わると高校の中間テストが目白押しです。さあ、気合を入れて頑張りましょう。

2012年9月21日金曜日

悠々会のお知らせ

9月27日(木)悠々会行います。
時間のある人は是非顔を出してください。

2012年9月17日月曜日

就職難

ここ数年、新卒の就職活動はなかなか厳しいものがあるようです。しっかり勉強しておかないと仕事も見つからないよと生徒に言ったこともあります。

ところが、昭和20年代に生まれた団塊の世代が退職し、その後の世代も退職すると我が国の労働人口は大きく減少します。現在のように、採用側が有利な買い手市場から、就職をする側(売り手)有利の市場に変化します。それはそんなに先の話ではありません。今の中学生が就職する頃にはそうなっているようです。

それでは勉強しなくても、楽々就職できるかというとそうでもないのです。大手企業では優秀な外国人との競争が激化するようですし、企業そのものが優秀な若年労働者のいる国に出て行ってしまうかもしれません。

こんな不透明な時代にこそしっかり勉強し実力をつけておかなければなりません。あるユダヤ人が「なぜユダヤ人は沢山のノーベル賞受賞者や芸術家を輩出するのか?」と聞かれ「全てを無くしても、頭の中にあるものは無くならない。流浪の民であるユダヤ人は頭の中のものだけを信じたのだ」と答えていました。

「勉強して何の役に立つの?」という質問は豊かな社会に生まれた人の考える質問です。貧しい社会では勉強することによってしかその状況を抜け出ることができないケースがほとんどです。そして、勉強する機会はだれにでも与えられているわけではありません。

かつて、インドを旅していたころ、炎天下で日干し煉瓦を運ぶ少年たちを見て、「もし、彼らに教育がなされたら・・・」と考えることがありました。それから数十年たち、インドはやがて日本のGNPを凌駕することが確実になりました。

今日のような炎昼、ふと、あのときの少年が青年になり、にこりともせず、黙々と日干し煉瓦を運んでいる姿をイメージするときがあります。

2012年9月15日土曜日

地理

今回の期末テストの社会の範囲が、珍しく幾つかの学校で重複していました。九州。中国。四国。近畿です。昨年までは僅か数県を学ぶだけで終わっていた日本地理が、新指導要領になり、一通り扱うことになりました。

地理のような教科は、学校で勉強すること以外にどれだけ多くの背景を持っているかがものを言ってきます。教科書で学ぶ知識など高が知れているのです。

山口県という名詞に対し・・・関門海峡。下関。フグ。秋吉台。カルスト。阿部信三。岸信介。佐藤栄作。薩長連合。不機嫌な芥川賞作家。防府。オスプレイ。瀬戸内海と日本海。津和野。他・・・・。

ところが、そうした雑多な知識が生徒にほとんどありません。情報化社会も成熟し、ありとあらゆる情報が乱れ飛んでいるにもかかわらず、知識の量が多いとは言えないのです。

情報過多の中で実は情報を得ていない。全てのものが雑音のように通過していくだけかのようにも見えます。自分の能力で処理できる程度の情報で暮らしていた社会。案外そのときのほうが情報は豊かだったかもしれないと思うこともあります。

2012年9月11日火曜日

受験料支払い

センター試験受験料の支払い期間が来ました。盛夏を過ぎても、未だ暑い中、受験はいよいよ直ぐそこです。やっと涼しくなったなと感じる頃には佳境に入っています。

この時期にいつも思いつくのは”右手の法則”と”手前の法則”です。この名前は私が勝手に名付けました。

焦りから、気持ちが空回りし、勉強に手がつかなくなったら、並んでいる本の一番右のものからやりましょう。もし、本が積み上げてあったら一番上、手前のものからやりましょう。そして、少し勉強し、やがて心が落ち着いてきたら、今、本当に必要なものを考えましょう。


2012年9月9日日曜日

パラリンピック

パラリンピックのTV放送が増えるようになり、競技レベルの高さに圧倒されます。

始めてそのすごさに触れたのは長野の冬期パラリンピックで見たチェアスキーの滑降でした。そのスピードと勇気に呆然としたものでした。地上数十センチという低い視線で、100キロ前後のスピードで滑降するのは通常のスキーよりずーっとスピード感と恐怖があるはずです。

今回もオリンピック以上にパラリンピックを楽しみにしていました。そして、その期待を裏切らない競技内容でした。もう、パラリンピックとオリンピックの区別はいらないとも思いました。一体化したオリンピックを考えて良いのではないかと。

明日、ロンドンパラリンピック、閉幕です。

2012年9月8日土曜日

ヒッグス粒子

今年、その存在が確認されたヒッグス粒子の番組をNHKでやっていました。

何か粒のような粒子が現実に存在するという説明は正しくないようで、天才ノーベル物理学賞受賞者益川教授は”あれはいんちきなんだよね”と一刀両断です。

どうも、ヒッグス粒子は”場”のようなもので、電場とか磁場というものに近いもののようです。その場の圧力のようなものが満ちたときにほんの瞬間ヒッグス粒子が計測できるとの事。

それが宇宙を満たしているとして、結局ギリシャ時代に戻ってしまうように思えます。宇宙はエーテルで満たされているといったのは古代ギリシャの思想家でした。

時として、長い思惟の末に行き着く所はそもそもの出発点であったりします。

”万物は流転する”・・・ヘラクレイトス

2012年9月2日日曜日

”文部科学省は、ボランティアや自然体験活動などに取り組む大学生に対し、第三者が評価した上で修了証を発行する制度を創設する方針を固めた。
 実社会に出る前に様々な経験を積むことを促すのが狙いだ。将来的には企業などと連携し、就職時の判断材料として活用することも想定している。
 2013年度から全国で本格実施する予定で、13年度予算の概算要求に関係経費を計上する。
 希望する学生には、〈1〉ボランティア〈2〉自然体験〈3〉運動・スポーツ〈4〉科学・文化・芸術活動――の4分野すべてに参加してもらう。自然体験は1泊2日以上、ほかの3分野は半年以上継続することが条件だ。
 活動計画は、文科省が指定したアドバイザーと学生が話し合って策定する。ボランティアでは、未就学児に絵本を読み聞かせたり、地域の伝統行事の準備に参加したりすることなどが例として挙がっている。自然体験では「富士山登山に1泊2日で挑戦」などを想定している。 yomiuri on line ”

これをどう評価するか。意見の分かれるところでしょう。気になるのは、ボランティアや自然体験を評価し、修了書を発行するという部分です。昨年までの神奈川県高校入試でのボランティア体験の得点化をイメージするからです。

以前、カヌーを免許制にしようという動きがありました。検定を受けて合格した人のみが川でカヌーをこげるというものでした。名目は”川での安全と健全なカヌーの発展”。お題は立派ですが、検定料やそれを支える組織を作り、文部科学省の天下り先を増やすためだという噂もありました。作家、野田知祐らの反対でその後あまり話を聞きませんが・・・

ボランティアや自然体験は評価に馴染むものではありません。世界的探検家・故植村直己はマッケンジーの山中で遭難死するまで、そうした評価と無関係な人でした。死後の国民栄誉賞こそ彼にふさわしい唯一の賞でした。