2015年12月30日水曜日

年内の授業は終了です

年内の授業は終了しました。1月2日より中3が、4日より他の学年も冬期講習後半を行います。

2015年12月19日土曜日

冬期講習

12月21日から1月7日まで、冬期講習期間となります。

2015年12月12日土曜日

入力速度と学力

公立高校入試まで2ヶ月となりました。

昨日は中3のクラスで歴史の基本事項の最終確認です。B4プリント5枚で日本史全部を復習する教材で、( )内に解答を入れながら読み進めていくやり方です。

気になったのは歴史の知識そのものより、文章を読む速度です。さっさと終わらせる予定でしたので”できるだけ早く読む”ように指示を出しました。

文字を追うのが難しいほど速く読む子もいれば、漢字が読めないために、または言葉を知らないために、頻繁に引っかかってしまう子もいます。

その5枚のプリントは早い人で3時間程度かと思いますが、遅い人は6時間。或いはもっとかかる人もいるでしょう。そしてその差の多くは、歴史の知識の問題ではなく、文章を読み取る能力の問題だったりします。社会の学力のかなりの部分はそういえるかもしれません。

国語力というような総合的なものではなく、通常の語彙と漢字を前提とした読み取りの能力です。

これはコンピュータでいうと入力の部分で、速く読める子とそうでない子の入力情報量の差は圧倒的に違います。そうなれば当然、出力も違うわけで、結果は更に大きく異なってきます。

国語という視点ではなく、読み取る能力のみを前提とした勉強の方法を探ってみたいと思います。

2015年12月5日土曜日

十字軍

ずっと以前、世界史の授業で十字軍を学んだ記憶がかすかにあります。そのときのイメージは聖地を取り戻すための聖戦というようなものだったように憶えています。

そう言えば、その頃一世を風靡したフォークグループに「フォーク・クルセダーズ」というのがありました。「帰ってきた酔っ払い」というコミックソングが大ヒットし、その後、沢山のヒット曲を発表します。クルセダーズとは十字軍のことです。「フォーク・十字軍」。彼らの中にも十字軍は正義の戦いをするというイメージがあったのでしょう。

更に、成田空港建設反対運動の中で、新左翼系学生と一部農民たちが小学生に棒切れを持たせ、機動隊と対峙するということがありました。その子供たちを誰かが「少年十字軍」と呼んでいました。

さて、パリのテロです。「全てのクルセダーズに参加する国に反撃せよ」という、テロリスト側から発表されたニュースが伝わってきました。イスラムの人々にとって十字軍は侵略者です。十字軍遠征の中で、沢山の殺戮と略奪が行われたのでしょう。歴史にはいつも両面がある。そのことを意識させられる事件でもありました。

2015年11月23日月曜日

煮干の解剖2

少し前に書いた、煮干の解剖です。

ネットで大ぶりな煮干”大羽いりこ”を取り寄せました。

残念ながら、10cmのものはなく、最大で8cm程度。ちょっとやりにくかったのですが、何匹かやると慣れてきました。

ルーペで見ると、なかなかの迫力で、一緒にやった小学生の一人は気持ち悪がって大騒ぎ。

解剖した煮干は私と魚好きな小学生で食べ尽くして終了です。

2015年11月21日土曜日

オフィス弁

社会人になってから使う・聞く様になった言葉がいくつかあります。

口語の中で未だに聞きなれないのが「ですとますと言葉(※勝手に命名)」です。


例)
「新作商品○×の発売は5月末予定です。
発表は3月ですので、各自準備をお願いします。
それから~」



「新作商品○×の発売は5月末予定です
発表は3月ですので、各自準備をお願いします
それから~」


恐らく「と」を入れてしまえば、今話している言葉と次の言葉が接続詞で繋がらないことが明確になるので、ひとつひとつの内容に対して互いに認識を合わせながら聞き取ることが出来るのだと思います。
(「です」の場合「です、、、、が…、」と遅れて接続詞を入れる事が可能なので、話し手の伝えたいことがどこで途切れるかわかりにくいのです)

1日の時間は限られているため、説明はなるべく1回で済ませたい。
社会人ならではの工夫かもしれませんね。



…とはいえ、耳慣れしていないせいか何度も使われるとちょっと聞き苦しく、私は使う頻度に気を付ける様にしています。

2015年11月3日火曜日

公立高校定員発表

来年の公立高校の定員が発表されています。

周辺の高校では二宮、藤沢清流、伊勢原が1クラス増加します。

藤沢清流の増加は旧・大原高校の廃校によって、偏差値50前後の中間層の受け皿が減少していた平塚学区にとって朗報かと。茅ヶ崎高校、深沢高校辺りの志願者に変動がありそうです。

一時期、定員割れを繰り返した二ノ宮高校の1クラス増は意外な感じもします。制服を変えたところ受験者が増加したと言われているのですが、今年の倍率はどうなるのか気になります。

2015年11月1日日曜日

徹夜勉強会

後期中間テストに向けて
男子限定、希望者対象の
徹夜勉強会です

12時を過ぎた頃

隣の教室では高校生も

2015年10月29日木曜日

ハロウィンの日に思い起こさなければならないこと 採録

ハロウィンが間近に迫ってきました。

数年前に書いた文を再度ここにアップしたいと思います。日本でのハロウィンは驚くほど盛んになり、一方で、服部君事件は話題になることもあまりなくなってきました。私の中でも服部君事件は風化していますが、せめて、ハロウィンの日だけは彼の事件を思い出したいと思います。

下記の文は以前このブログで書いたものの採録です。

『ハロウィンを日本でも祝う人が増えているようです。僕自身は、陽気に騒ぐ人々のニュースを見てもあまり楽しくありません。どうせ、バレンタインと同じで、どこかの商売に乗せられているだけだと思えることが一つの理由ですが、もっと大きな理由は”服部君事件”です。

服部君は東大合格者数十人を出す愛知県の進学校、一宮高校の生徒でした。AFSの留学生としてアメリカに行っていましたから、彼自身も相当優秀な人だったと思います。当時、この事件は日本ではかなり騒がれました。以下のような事件です。

日本人留学生、服部剛丈(はっとり よしひろ、当時16歳)が、寄宿先のホストブラザーとともにハロウィンのパーティに出かけた。しかし、訪問しようとした家と間違えて別の家を訪問したため、家人ロドニー・ピアーズ(当時30歳)から侵入者と判断されてスミス&ウェッソン社製の.マグナム装填銃を突きつけられ、「フリーズ(Freeze「動くな」の意)」と警告された。しかしながら服部は仮装の際にメガネを外していたため状況が分からず、「パーティに来たんです」と説明しながらピアーズの方に進んだところ、玄関先、ピアーズから約2.5mの距離で射殺された。
 ピアーズは、日本の刑法では障害致死罪に相当する計画性のない殺人罪で起訴されたが、同州の東バトンルージュ郡地方裁判所陪審員は12名(白人10名、黒人2名)全員一致で無罪の評決を下した。評決の理由は裁判において、明らかにされていない。ルイジアナ州の法律では、屋内への侵入者については発砲が容認されているが、服部は屋内に入っていない。ただし、裁判では、服部が屋内に入ったとの証言があった。この裁判の場合、傷害致死罪を適用するのは最初から無理があり、無罪評決は正当防衛を認めたものか、傷害致死罪の構成要因を満たしていないと陪審員が判断した結果なのかは不明である。評決後の陪審員の記者会見の「外国人が米国の制度に口出しをするのが不快だった」という言葉に見られるように、過剰防衛という刑事上の問題を銃規制という文化批判にすり替えてしまった遺族側の失策に起因するとも考えられる。
 この後行われた、遺族が起こした損害賠償を求める民事裁判では、刑事裁判とは正反対の結果となった。ピアーズが家に何丁も銃を持つガンマニアであり、しばしば近所の野良犬や自宅敷地内に入ってきた犬猫を射殺しており、当日は酒に酔っていたことなどが実証されたため、正当防衛であると認められないとして653000ドル(およそ7000万円)を支払うよう命令する判決が出され、同州高等裁も控訴を棄却したため確定した。ただし、ピアーズは自己破産をしたため免責となり、実際の支払いはほとんどなされていない模様。 
 服部の両親はAFSと友人たちの協力で「アメリカの家庭からの銃の撤去を求める請願書」に署名を求める活動を開始、1年余で170万人分を超える署名を集めた。199311月、当時の大統領、ビル・クリントンに署名を届けるために面会した。服部夫妻がワシントン.に滞在していた間に、アメリカにおける銃規制の重要法案であったブレディ法が可決された。” (ウィキペディアより引用)

ちなみに、ブレディ法はレーガン大統領暗殺未遂事件の際、頭に銃弾を受け半身不随となった大統領補佐官ジェイムズ・フレディが成立のため奔走した銃規制のための法律です。後のブッシュ大統領(全米ライフル協会会員)のとき、この法律は廃止されます。確か、レーガン大統領も全米ライフル協会の会員だったはずです。

僕にとってのハロウィンは服部君事件であり、銃規制です。仮装して大騒ぎをしている日本人を非難する気はありませんが、年に一度、この日は日米の多くの人々の銃規制に対する努力に敬意を払う日であり、一向に変わらない銃の現実を憂う日であり、そして何よりも、服部君の鎮魂の日なのです。合掌。』

2015年10月25日日曜日

実力に合わない問題「大学受験数学」

この時期、予備校と塾を掛け持ちでやっている受験生から予備校の教材に関する質問が増えてきます。

学力ではなく志望校によってコースを選ぶためか、教材が全くあっていない場合が多々あります。その教材をほぼ1から10まで教えた後で、「これは、お前の勉強には合ってないぞ」と伝えます。本人もそう思っているようですが、高額の授業料を払い込んでいたりで、簡単ではありません。予備校で扱う教材を予備校で処理できず、それを教わりに塾に来るのは本末転倒ですが、現実には難しいのでしょう。

同様に、志望校が高すぎる場合、赤本のような教材をやっていくのも問題です。入試問題が必ずしも良問でないということ、難しい過ぎる問題を教えられて解いても自力で解けるようにならないこと(その基礎となる技術に習熟していないから)などです。一度、ランクを落として、足元を固めるべきです。例えあと3ヶ月後だとしても。

人生には泣いても笑っても上手くいかないことはあります。受験はそのひとつです。大切なことですが、それが全てでもありません。自分のやっていることに相対的な視点を持つことも重要です。

2015年10月20日火曜日

悠々会2

前回の悠々会の写真を少しアップしておきます。

カヤックのある教室。
いつも氷の入った袋を持って来るSさん。
ありがとう。冷たい飲み物が造れます。



懐かしい顔も。

2015年10月18日日曜日

煮干の解剖

ちょっと気になっている会社「仮説社」の「煮干の解剖教室」という本を取り寄せました。

仮説社:煮干の解剖教室

来週、小学生と実験です。10センチ以上の腹の割れていない煮干を使うとありました。

煮干を買うのは初めてです。10センチって?煮干ってそんなに大きかったっけ?それに、煮干10匹くださいってわけにはいかないよね。

余ったものをどうするか?その研究?もしなければなりません。

2015年10月10日土曜日

教科書改訂

来年中学校の教科書が改訂されます。これは4年に一度の定期的な改定です。指導要領の改訂ではないので内容的に大きな変化があるわけではありません。

その中で目立ったのは理科の教科書で、各社軒並みページ数が増えていることです。理科離れが言われる中、理科教育の建て直しは急務なのでしょう。実験を扱う部分が多くなっているようです。問題は、学校でどれだけ実験を扱うかですが・・・

解剖学者、養老猛は、”脳は自然が嫌いだ。自然は無秩序で、脳には扱いきれない”というようなことを言っています。実験はまさに脳が自然(なま物)と対峙する最前線なのです。

感覚的ですが、実験が嫌いな子供は相当割合でいると予想します。以前、東京理科大に合格した女子高生に「大学入ると実験がありますか?」と聞かれたことがあります。「当たり前だろう?うれしい?」と尋ねると。「実験したくないんです。やらないで卒業できませんか?」と鳴きそうな声で答えました。

さて、ノーベル賞です。ここ数年、日本の受賞者は、そんななま物とじっくり取り組んでいた人たちが続きます。沢山の失敗?を経て、成果を出した人たちです。同時に、スーパーカミオカンデのような巨大実験施設は、まだ貧しかった戦後の日本で、実験もままならず、理論物理をやっていた湯川秀樹(日本最初のノーベル賞受賞者)その他の俊才にはどのように映るのか、ちょっと聞いてみたい気にもなります。

2015年10月4日日曜日

全県模試実施

中3で全県模試を実施しました。

この先、11月下旬の後期中間テスト、仮内申決定、三者面談、併願私立高校決定、・・・、公立学力検査、合格発表。あっという間に時間が過ぎていきます。

それに伴い、生徒たちも高校入試という明確で具体的な目標に向かって集中と緊張を高めていきます。

毎年、この時期以降、中3の授業をするのは大きな喜びです。

それは、彼らの目標がそのまま私の目標だからです。私も目標に向かって集中と緊張を高めていきます。

2015年9月26日土曜日

下手な内は何はともあれ

新居の近くにバッティングセンターがあり、
夕方、時間がある時に遊びに行っています。

地元のバッセンと違い、18球200円とやや高価な設定

現役時代も特に打てる打者ではありませんでしたが、
まぁ、碌な打球が出てこない。100km/hすら駄目です。
流石にちょっと寂しいですね。

近くに河川敷もあり、
まずは素振りからやり直す必要がありそうです。

2015年9月4日金曜日

悠々会

8月29日。夏期講習の終わった日。長尾先生の結婚祝賀の悠々会を行いました。
久々に見る懐かしい顔も沢山ありました。多数の参加ありがとうございます。


???

2015年8月16日日曜日

新国立競技場と新指導要領

東京オリンピックが開催される32年度に指導要領も前倒しで改正されるようです。目立つところでは小学英語の教科化、そして、高校での日本史必修化です。

現在、中学校での歴史はほぼ日本史です。その分、高校では世界史を必修にしてバランスをとっているものと思われます。

ところが、石原慎太郎氏が東京都知事のときに、日本史を高校でも必修にすべきだという話になり、それに便乗するように松沢前神奈川県知事が神奈川の公立高校で日本史を必修にしました。

そのため、現在の神奈川県立高校生は多くの他県の高校生や、私立高校生よりも必修科目が多くなっています。特に国立理系大学を受験する生徒にとっては負担の増加となっています。日本史が必修化になればその分の不均衡は解消されます。

新国立競技場も新指導要領も同じ文部科学省の管轄です。今回の新国立競技場のどたばたを見ていると指導要領も不安になります。そう言えば、不評だった「ゆとり教育」の総括はできているのでしょうか?

2015年8月11日火曜日

事務連絡

夏期講習後半は8月17日(月)より再開です。

2015年8月2日日曜日

友人の絵

20年以上前に白血病で死んだ親友の妹さんから手紙が来ました。母君が養護ホームに入られたとのこと。

友人は画家で沢山の作品を残していました。死後その作品をどうするかは大きな問題でした。まだ、若かった母君は、絵の保存と展示に尽力されました。荻須美術館での回顧展や夭折の画家の作品を集めていた信濃デッサン館への寄贈。そして、親しい友人に作品を分配して保管してもらう、ウェブ上に仮想美術館を作る。等々。私も微力ながらそれを手伝っていました。

母君は名古屋に住んでおられたので、ここ数年会うことができないまま、連絡も年賀状を出すだけになっていましたが、今年は返信がありませんでした。

実家に残った沢山の作品をどうするか。難しい問題です。こうした問題を抱えた人は日本にも世界にも沢山いるのでしょう。

ほぼ無一文の状態でパリの彼のアトリエに居候したものとして、何かをしたいと思ってはいるのですが。

http://www.geocities.co.jp/Milano-Killer/4040/

上記のアドレスで彼の絵が見れます。

そう言えば、閉鎖のうわさのあった信濃デッサン館はどうなっているのでしょう。もう一度行きたいですね。

悠々会 予告

8月29日、土曜日午後7時より、悠々会開催します。

2015年7月18日土曜日

ターミネーター

映画ターミネーターの新作の宣伝のために、アーノルド・シュワルツネッガーが来日していました。彼はオーストリア生まれのボディビルダーでした。アメリカに渡り言葉に苦労しながらやがて映画俳優そして、カリフォルニア州知事として成功します。記者会見でそのことを聞かれていました。

記者「あなたは様々な苦労をしていますが、大変ではなかったですか?」
シュワルツネッガー「大変ではありません。私にはいつも目標がありました。目標があれば後は努力するだけです」

努力するだけ。胸に留めておきたい言葉です。

2015年7月11日土曜日

サマータイム

私が大学受験勉強を本格的に始めたのは高3、7月の中頃。

朝6時に起きて、7時丁度から勉強開始。
夜20時位に帰宅。

夕食・風呂の後
23時からゲームなど至福の1時間を過ごし
24時前には必ず寝る。

今でも思い出せる、単純なタイムスケジュールでした。


8年ほど経った今、
朝6時前に起きて、7時30分から業務開始
夜はまちまちですが、25時前には寝る様にしています。

クールビズといっても長ズボンのスーツはやはり暑いので、
こうやって朝の時間に出る習慣は大きいです。


当時、モチベーションの一つに
「未来の自分に感謝される様に取り組もう。」
というものがありました。


見についた知識・習慣は今でも大切に使っています。感謝感謝。
これから受験の子も、暑いけど、自分のペースを掴んで頑張ってください。

2015年7月9日木曜日

小学生と漢文2

少年易老 学難成 (しょうねんおいやすく がくなりがたし)
ある年齢になるとこの言葉の意味は重いものになってきます。

一寸光陰 不可軽 (いっすんのこういん かろんずべからず)
まさに、その通りです。

本日の秀作

2015年6月28日日曜日

指数関数は関数の王者である

数Ⅲの授業で 指数関数 (y=eのx乗) は関数の王者だと強調しています。 その理由は①発散速度が圧倒的に速い。 それ故 (xの1000乗)÷(2のx乗)の極限は0になります。②微分しても積分しても形が変わらない。金がその安定性ゆえに価値があるように。

更に、指数関数のグラフはx<0の範囲ではゆっくりゆっくり増加していきますが、x=0を過ぎた辺りから急激に増え始め、無限大へと駆け上っていきます。これが勉強に似ているのです。それなりに長い忍耐の時期があり、そこを我慢した人にだけその後の急速な進歩が与えられるのです。多くの人がその前の段階で力を緩めてしまいます。もったいないことです。

2015年6月25日木曜日

It's all Greek to me.

ギリシャの財政が抜き差しならないところに来ているようです。同じく多額の負債を抱える国家の市民として私も気になっています。

ギリシャと言えば嘗ては ソクラテス、プラトン、アリストテレスをはじめ、数多の哲人、科学者、詩人、彫刻家を生み出した偉大な文化の中心地です。彼らは勤勉に働くことより、人生や神や宇宙や美といったものを考え、追求することの方がずっと重要だと考えていたようです。その考えと今のギリシャの経済状態とは幾らか関係があるのかもしれません。

それにしても、アリストテレスとユークリッド。この二人がいなかったら世界の科学と数学はどうなっていたのだろうと思えるほどの天才たちの時代でした。

私のギリシャのイメージはそういったところですが、英語にこんな表現があります。

It's all Greek to me. (私にはそれはちんぷんかんぷんだ)

なぜ Greek(ギリシャ)なんでしょう。難解だから?それとも・・・?


2015年6月19日金曜日

シャビエル? Who?

来年は、4年に一度の中学教科書の改訂の年です。New Crown の登場人物がどうなるか楽しみです。

代表人物は Tanaka Kumi です。Lesson 1で登場し、”I am Tanaka Kumi.”と言います。以前は I am Kumi Tanaka. でしたが、2000年以降、国語審議会の答申により、姓・名の順で日本語表記通りに英語表記もするようになりました。

発音に関しても、生まれた国の発音になるべく近い表記にするように変わってきました。その結果、日本にキリスト教を伝えたフランシスコ=ザビエルはシャビエルとなりました。”シャビエルって誰?”って感じですね。

そう言えば、”ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い”という有名な川柳があります。ゲーテと発音するときドイツ語のOウムラウト(Oの上に点が2つついたもの)を日本語表記にしたためギョエテという表記になったことを揶揄したものかと思います。ところが、これは意外にドイツ人に通じるという体験をしたことがあります。

教科書が変わると教材も作り直しです。さよなら ムカミ! さよなら メイリン! さよなら シュクラ!

2015年6月18日木曜日

小学英語開始しました

小学生の英語授業を始めました。

今まで塾で小学生の英語をすることには懐疑的でした。遊びのような英語をやっていても・・・というのが理由です。

ところが、事情が大きく変わってきました。現中1の大学受験時からセンター試験が廃止され基礎学力テスト(仮称)が導入されます。これは得点をがどれだけとれたかを問題にするテストではなく、漢検や英検のようなある水準をクリアしたかどうかを問題にするテストです。それを仮に大検として、大検1級合格者は1級合格を受験資格とする大学の2次試験を受ける。2級合格者はそれを受験資格とする大学を受ける。3級合格者は・・・。ということのようです。更に「日本にもドイツのようなマイスター制を導入し・・・」という政府関係者の言説を見ると、これは受験資格以上の意味(高校卒業レベルとして、就職等、入試以外にも使われ得る)をも持つのかもしれません。

一方、数年後に小学英語の教科化が始まります。英語が正式の科目になり、算数や国語と同じように評価されることになります。中学受験に英語が導入されるのも必至です。中学入学時には現中1程度のことは身に付けて入学することになります。

この二つは無関係ではありません。日本の教育の大きな転換点です。その一つの側面は、世界基準の中に日本の教育を位置づけなくてはならない時代になったということです。

世界トップ100大学の中で入試で英語の読む、書く、聞く、話すの4つ全ての試験をしていない大学はたった2校だそうです。その2校は日本の大学です。唯我独尊として日本語による高度の教育を誇示してきたわが国のシステムは大きな曲がり角にきたようです。

そんなこともあり、今いる小学生の10年、20年を考え、当塾でも小学英語のクラスを立ち上げました。

2015年6月10日水曜日

28年公立高校入試日程と選考基準

28年度公立高校入試日程と選考基準・特色検査の概要が教育委員会から発表されています。

入試日程
http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p901448.html
選考基準・特色検査概要
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f160600/p903653.html

概ね昨年と同じです。少し気になることは志願変更期間が2月4日(木)~8日(月)となっていることです。土・日をはさんでいるため、金曜日の段階での志願者数が土日でライン等を介して広まり、月曜日に大きく動くのではないかと思われることです。ボーダーラインにいる人にとっては情報戦の様相も呈してきました。

小学生と漢文

週に1度程度、小学生と漢文を書いています。筆ペンを使って、短くて、内容のあるものを書いています。字の巧拙は必ずしも気にしていません。皆案外この時間が好きで、懸命に何枚も書いています。


今日の秀作です。「できないんじゃないよ。やってないだけだよ。」ということを何度も言うより、ずっと彼らの心に残ります。

2015年5月31日日曜日

二学期制の功罪

3学期制から2学期制に多くの学校が移行した理由は、授業時間を確保するためと言われていました。ゆとり教育が終わり、新指導要領による授業が始まり、学習内容が多くなるのに対応しようというわけです。

2学期制にすると、始業式、終業式、定期テスト等の回数が減り、その分を授業に振り分けられるということのようでした。

その中で、気になったのは定期テストの回数が減ったことです。年4回のテストですから、ざっと3ヶ月に1回です。データがあるわけではありませんが、中高生の学習時間がこれによって相当減ったように感じます。しかも、夏休み明けの期末テストに至ってはどうかなと思います。

更に、試験日程が2期制と3期制で異なるため、部活の対外試合などの日程調整が難しく、テスト1週間前のいわゆる部活禁止期間やテスト期間中に部活が入ることもあります。

今、2学期制を3学期制に戻す学校が出てきました。部外者の感想ですが、そのほうが良いように思います。

一度決めたものを直ぐに戻すのは「朝令暮改」のそしりを受けるかもしれませんが、「過ちては改むるにはばかること無かれ」というのもあります。

2015年5月30日土曜日

One more cup of coffee for the road

仙台から20代をともに強烈に生きた親友が来訪。20年前、一緒に北上川をカヌーで下って以来です。

僅か半日の日程のため、食事をして、コーヒーを飲んで、それで全てでした。その数時間でお互いに怒涛のように電車ぎりぎりの時間まで話し込んでいました。

別れ際に昔のように握手して、「また、会おう」と言って別れました。

私たちも年をとり、それぞれの生活と事情を抱え、次に会うことがあるのかと思いながら。

one more cup of coffee for the road  出発の前にもう一杯のコーヒーを
one more cup of coffee before we go 

当時、ビートルズ以上に私たちを引き付けていたボブ・ディランの曲が頭の中で、繰り返し鳴っていました。

2015年5月24日日曜日

悠々会

5月21日 悠々会を行いました。久々に見る顔もあり楽しい時間でした。



この後12時過ぎにも数名が来塾。その中でN先生の結婚を祝おうという話になり。奥津君と私が幹事となりました。

2015年5月17日日曜日

速読英単語

速読英単語という名の単語帳があります。長文(実際は200ワード程度)の中で単語を憶えるタイプの単語帳のはしりのものです。今では、似たようなものがいろいろ出版されています。

その中には、なかなか面白い文が載っています。一例ですが、速読英熟語には「単調さの意義」という文章があります。抜粋すると以下のようです。

「単調な生活に耐える能力は、子供の頃に身につけるべきだ。この点に関しては親に責任がある。というのは子供にテレビやおいしい食べ物といった受動的な楽しみをあまりに与えすぎているからだ。・・・子供たちにとって毎日同じような単調な日々が続くことの重要性を親が理解していないからだ。・・・子供たちは大人になってから単調さに耐えることができなくなってしまうのである。・・・」

これを読んで思わず、膝を打ってしまいました。以前取り上げた”マシュマロ能力” (将来のマシュマロのために今我慢できる子供の方が、今マシュマロを食べてしまう子供より、大人になってより豊かな生活をしているという調査)とも、ベクトルを同じくしていますが、なかなか、示唆に富んだ内容です。

単語を憶えながら、文章を楽しむ。旺文社の”豆単”で単語を憶えた人間には隔世の感があります。

2015年5月10日日曜日

無謀な”学問のすすめ”

TOEICのカリスマ杉村氏の著作にこんな文章があります。

”『20日完成の・・・』や『30日完成の・・・』といった教材がある。それらを本当に20日や30日でやっているようではまずい。どんなに時間をかけても『20日完成』なら勉強日3日で、『30日完成』なら勉強日5日でやるべきだ。”

20日完成とか30日完成はおそらく私の大好きな日栄社の問題集のことでしょう。30日完成を5日でやるのは相当大変ですが、できないわけでもありません。学力にもよりますが、寝食以外の全ての時間をその本にかければ普通の高校生なら何とかいけるのではないかと思います。

ポイントはこうした無理な勉強、負荷をかけた勉強に大きな意味があることです。その中で、教科や知識以外に得るものが大きいことです。

毎日10分の勉強を1年すると、10×365÷60≒61時間。睡眠8時間、食事等2時間として、それ以外を勉強すると同じ時間で約6日間。どちらが成果を出すか?おそらく後者でしょう。集中力や思考のモード、深みが全く違います。勉強の成果が時間に比例しないのはそうしたことが理由の一つになっていると思われます。

一度、朝から晩まで数学のみをやってみましょう。一度、朝から晩まで英語のみをやってみましょう。もし可能なら、それを1週間続けてみましょう。頭が活性化され思考が深まっていくのを体験できます。それは、毎日こつこつと積み上げる(それはそれで重要ですが)勉強とは異次元の体験です。

2015年5月5日火曜日

N君来塾

連休を使って、塾の大掃除をしています。

その最中、N君が訪ねてきてくれました。彼はこの塾にとってとても重要な人物なのですが、今は東京で仕事をしていて、会うのは2年ぶりくらいです。

近く結婚するとの報でした。

この塾を豊原町に立ち上げて、彼とその仲間に数Ⅲを教えたのが、ついこの間のようです。夏休に数Ⅲのハードな問題を解き始め、初めは殆んど正答できませんでした。そして、夏休後半のある日。問題を解説し終わる直前、彼が『あっているかもしれない』と呟きました。自信なさそうでしたが、正解でした。おそらくその一瞬とその一問は彼に大きな喜びと自信を与えたのでしょう。その頃を境目に、ぐんぐんと力がつき、相当な難問も完答するようになっていきます。

国立の2次の数学はおそらく満点だったはずです。数学だけなら日本中のどの大学でも合格する力でした。

また、暇見て、遊びに来てね。

悠々会のお知らせ

5月21日(木)9時半から悠々会やります。
いつものように遅い時間からですが、都合のつく人は是非顔を出してください。

2015年4月26日日曜日

正しい休日の過ごし方

鉄路 延々 (てつろ えんえん)
邂逅 人生 (かいこう じんせい)
・・・・・
麦酒 麒麟 (ビール きりん)

学生時代、文芸春秋だったかの裏表紙に乗っていた麒麟ビールの広告です。全体を憶えていませんが、数十年ぶりに思い出しました。

土曜の夜、遅くなったのでそのまま塾に泊まり、翌朝、ふと、列車に乗りたくなりました。早朝の平塚駅から西を目指してあてなく出発。何回か乗り換え、もう僅かで浜松というときの写真です。


鞄の中には数学の本しかなく、それを読みながらの車窓です。

鉄路 延々
邂逅 人生
・・・・・・
麦酒 麒麟

良い休日になりました。

2015年4月25日土曜日

忘れる能力

NHKの白熱教室は見始めると途中で止められなくなります。現在はニューヨーク市立大学の物理学者で未来学者でもある日系三世のミチオ・カク教授の授業です。

先週はタイムマシーンの可能性について話していました。①地球全体のエネルギーをコントロールできる ②銀河系全体のエネルギーをコントロールできる ③宇宙全体のエネルギーをコントロールできる 以上3つのうち、少なくとも①の段階に無ければタイムマシーンは作れないだろうというものでした。

今回は脳の話で、その中でサバン症候群についての話がありました。サバン症候群の中にはとんでもない天才がいて、電話帳を片っ端から憶えたりします。映画”レインマン”でダスティン・ホフマンがやっていた役です。

サバン症候群についてはまだよく分かっていないそうですが、カク教授によると”忘れる能力の欠如”という考えがあるとのこと。つまり、忘れる能力がないと見たもの、聞いたもの、体験したもの全てを記憶してしまうことになります。全ての知覚を記憶できる。それはそれで辛そうで、忘れることの意味を考えさせられます。

なかなか、単語を覚えない君。きっと、忘れる能力が秀でているんだよね。それをどう生かすか?一緒に考えましょう。

2015年4月16日木曜日

回転移動

去年まで、点(1,2)を原点を中心に60度回転するという計算は行列(マトリックス)を使ってやっていました。

新課程になり、高校数学から行列が無くなりました。その代わり高校数学に復帰した複素数平面で回転移動を扱うことになりました。

昨日、新高2の生徒と三角関数をやっていると、加法定理で使って回転移動をする問題がありました。珍しい!あまり意識されませんが、加法定理は回転移動そのものとも言えます。

かつて、東大の入試問題で加法定理の証明が出題されて話題になったことがあります。そのとき、回転移動を意識した受験生は簡単にその問題が解けたはずです。

なぜその公式が導出されるのか、数学や物理にとってそれは重要なことです。同時に、そのことの意味を理解することこれも重要です。

2015年4月10日金曜日

就職活動

突然電話があり、高校時代に教えていた生徒が尋ねてきました。今、大学4年で、就職活動の真っ只中です。面接の前にウェブでエントリーをする会社が多いのですが、その際、テストがあり、それをクリアしないと面接どころがエントリーすらできないのだそうです。

そう言って、SPI試験(リクルート社の作っている試験のようです)の本を持ってきました。

彼が教えてほしいと言った問題は、原価、売価と割合に関するもので、知識そのものは小学生のレベルです。とはいえ、平均的な日本の大学生にとって残念ながら簡単というわけにいかないのも現実です。

当日の夜12時までにエントリーしなければならないとのこと。高校生の補習の傍ら1時間程度教えました。

この10年、大学生の勉強量は私の時代に比べ圧倒的に多くなっているようです。そして、社会も試験と資格が重要なヨーロッパ(ドイツ)的なものになって来ているように感じます。

それ自体は良いことだと思えますが、それに子供たちが対応しているのかが問題です。

さて、やつは上手くやったかな?

2015年4月7日火曜日

今日、公立高校入学式

以前も書いた 雑草の専門家、稲垣静岡大学教授の東京新聞掲載のコラムからの抜粋です。

『タンボボは花を咲かせているときより、綿毛を飛ばすときにより茎を高く伸ばします。少しでも遠くへ種子を飛ばそうとしているのです。どうしてタンポポは種子を遠くへ飛ばすのでしょう。理由の一つは分布を広げるためです。しかしそれだけではありません。子供たちを親から離すためでもありのです。近くに種子が落ちると、親植物が芽生え後の成長を妨げます。親植物が葉を茂らせれば日陰になり、芽生えても十分に育つことはできません。水や養分も親植物に奪われてしまいます。愛情を注いで種子を実らせたタンポポが子供のためにしていること、それは精一杯高く茎を伸ばして春の風に種子を乗せることなのです。』

今日は公立高校の入学式です。多くの新入生たちが自立へ向け一歩進む、そんな時期です。旅立ちと出会い。大きく育ってほしいと思います。

2015年3月23日月曜日

目で解く

何かの拍子に、生徒が黒板が見えていないのが分かるときがあります。中学生くらいだと、眼鏡を嫌がる時期でもあり、眼鏡をかけろと言ってもなかなか従わない者もいます。

さて、高校の数学です。ちょっと複雑な2次関数の問題に手が動いていない。じっと、おそらく考え込んでいる。考えるという行為は頭の中の処理なので、何もしないで考えることができると思っているのかもしれません。

しかし、考えることはそんな静的な行為ではなく、もっとダイナミックなものです。グラフをかくことと考えることはこの場合同義です。図形を描いてそれを見ることと図形の問題を考えることは同義です。

目は発生学的には脳の一部であり、考えるための中枢の出先機関(器官)です。そのことをもっと分かっていいと思います。

老眼になったころ、数学力が衰えたと感じることがたびたびありました。一度に脳に飛び込んでくる情報量が明らかに減ったからです。眼鏡を作り変えると、元に戻りました。

数学は目で解くのだとつくづく思った次第です。さあ、体を使って、作業をして数学を解きましょう。

何もしないで考えるなんてあり得ないのです。

2015年3月19日木曜日

高3の英語力

文部科学省が高3生を対象にした英語力調査の結果を発表しました。

「読む」「聞く」の平均的学力は英検3級(中学卒業程度)相当、
「書く」「話す」は更に低く、「書く」では零点が3割。

国の「教育振興基本計画」の目標(高卒時英検2級~準2級)とは大きな差があり、英語嫌いと答えた生徒は6割弱。

この結果は今の高校生の英語力をよく反映していると思います。新指導要領になって、高校での”英語の授業は原則英語で行う”というのもほぼ実行されていないようです。

2018年から実施される小学校に英語教科化によって小学校高学年から本格的な英語が実施されます。その結果考えれられることは

①小学英語が点数化される。
②私立中学の受験科目に英語が加わる。
③中学英語が難化する。

といったところでしょうか。

以前も書きましたが、個人的には細かな間違えを気にしない「自由で、大雑把な」英語教育が小中では必要なのではないかと思います。3単元のsを気にした瞬間に言葉は流れて生きます。英語をマザータングとしない人々にとってそうしたやり方もありでしょう。日本人の英語は「sが付いていない」とか「lをみんなrという」と言われても気にしない英語です。英語圏以外の人々の英語に触れるとそれぞれの癖があり、それでガンガンやっている。そうした方向性が日本の英語教育には殆んど無い。あくまで英米人の模倣をする。その限界があるように思えます。

2015年3月15日日曜日

思い違い

高3の生徒と話していたときのこと、
「今、ヘッセの”車輪の下”を読んでいます。知ってますか?」
「えっ、ヘッセの車輪の下?」有名すぎるほどに有名な作品です。「勿論、知ってるよ。俺は若い頃”彷徨える魂”と自分のことを言っていたんだ。ほら、”若きウェルテルの悩み”のさ・・・」
「それ、ゲーテじゃないですか?」
「あっ、そうか・・・。ゲーテか」
とほほ。

ある女性と話していたときのこと、
「エルミタージュ美術館へ行ってみたいです」
「そうですか、僕、若い頃、シベリア鉄道でヨーロッパに渡ったんでそのとき行ったことありますよ」
翌日。エルミタージュ美術館がペテルスブルグ(ロシア以前、ソビエト時代はレンニグラード)にあることを思い出しました。私は、レニングラードには行っていません。
「じゃあ、あれはどこだ?」
おそらく、モスクワのプーシキンまたはトレチャコフ美術館と入れ違ったようです。
なんてこった。

2015年3月7日土曜日

国立2次が終わって

国立2次を終えたAさんと話していたときのこと

「今年の漢文の出題は読んだことのある文だったので、完璧でした」
「へえ~。ラッキーだったね」
「この1年に300文以上読んでますから」

そうか。ラッキーといったのは失礼な話でした。それだけ読んでいれば、そういうこともあるでしょう。

そう言えば、大学の同期だったKは真偽のほどは分かりませんが、”古典文学大系”を全巻読んだと言っていました。やはり、同期のNは英単語のボキャプラリーが2万語(つまり小さな辞書一冊分)あると豪語していました。さらに、名著、高木貞治「解析概論」(これは私も高3の時買いました)を読破したという人もいました。

何かと問題視される受験勉強ですが、その中でちょっとした成果を成し遂げる人もいます。

2015年2月28日土曜日

県立高校合格発表

八木先生を囲んで
県立高校合格発表です。
学力検査から10日。やっと緊張から開放されます。

少し休んで、また、前に向かって進んでいきます。
生徒もそして私も。

2015年2月22日日曜日

忙中閑あり

高校入試が終わり、私大の入試もほぼ終わり、中学の学年末テストも終わり。後は国立2次と高校の学年末テストのみ。

ふと手の空いた時間に本箱の古い本を整理しました。以前作った高1教材が出てきました。まだ、ウィンドウズになる前、PC98を駆使して作ったものです。扱っている内容は”数列”でした。今は、高2の範囲です。そういえば”三角関数”だって全て数Ⅰでやっていた時期がありました。その時代に比べるとゆとりが終わった今でも、ほぼ1年遅れています。

私立の中堅以上は概ね公立高校より1年程度先を学んでいるのですが、私立が早くなったのではなく、公立が一方的に遅くなったのです。

この地区では今年、平塚中等教育学校の生徒が最初の大学受験となります。教えた生徒の教材やテストを見ると、この地区トップ校の平塚江南より数学に関しては、進度が早いのみならず、扱っている問題のレベルもずっと上だと感じました。

どんな結果が出てくるか気になるところです。

2015年2月15日日曜日

最後の授業

明日、公立高校の入試(学力検査)です。中3の最後の授業をしました。といっても、明日の夜、面接対策の授業を八木先生がするのですが。

授業を終えて、生徒を教室から送り出した瞬間から、彼らは私の手を離れ、自分の力で受検を乗り越えることになります。最早、私にすべきことは何も無く、ただ天命を待つことになります。この数ヶ月の授業の感懐が頭を過ぎります。これは一年に一度必ず味わう奇妙な感覚です。

みんな頑張れ!!

そう願うのみです。

小学校の教科書にドーデの「最後の授業」という作品が載っていました。不思議と今でも覚えています。

ドイツに支配され、最後のフランス語授業となった学校の教師が「ビブ・ラ・フランス(フランス万歳)」と言って授業を終える話です。

数十年ぶりにその作品を思い出しました。

2015年2月13日金曜日

漢検

先週の日曜日、漢検を受ける小学生を引率して藤沢の試験会場まで行ってきました。

公開の会場には塾で実施するのとは違った緊張感があり、いつも見ている子供たちとは違った一面が見え、それが楽しみでもあります。

この体験こそ意味があり、結果などどうでも良いとすら思ってしまうほどです。とは言え、一ヵ月後には合否が出、それをどのように受け入れるかもまた重要な体験です。

降りしきる雨の中、靴を濡らして出かけた半日が彼らを少し変えたはずです。

2015年2月8日日曜日

志願倍率発表

公立高校志願倍率が発表されました。http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p876579.html

周辺の高校は以下の通りです。順に学校名、募集定員、志願者数、倍率。

県立茅ケ崎 357 464 1.30
県立 茅ケ崎北陵 278 356 1.28
県立 鶴嶺 382 436 1.14
県立 茅ケ崎西浜 398 418 1.05
県立 寒川 358 372 1.04
県立 平塚江南 318 395 1.24
県立 高浜 198 219 1.11
県立 大磯 278 324 1.17
県立 二宮 238 283 1.19
県立 秦野 358 431 1.20
県立 秦野曽屋 278 306 1.10
県立 伊勢原 238 287 1.21

感覚的ですが県内の特色検査を実施する上位校の倍率が高くなっているように思います。特色検査も3年目となり、受検の安心感が出たのかもしれません。ライン等の利用の為か、志願変更によって倍率が上手く調整されているようにも感じます。

2015年2月6日金曜日

トマ・ビケティと司馬遼太郎

トマ・ピケティの大著「21世紀の資本」という経済書が日本を含む全世界で人気となっています。

誤解を恐れず内容を換言すると「この200年、資本・資産を持っている人の利益の伸びは、賃金労働をしていう人の利益の伸びよりずっと大きい。その結果、持つ人と持たない人の格差はますます開いている」ということのようです。彼はそれを大量のデータで証明して見せます。

資本主義社会が発達すれば、格差は縮まると言っていた今までの経済学とは別の結論です。ことに日本のように人口減少が予見されている社会では親の富が少数の次の世代へと引き継がれ、格差は急速に開いていくのではないかとも言っています。

働いても働いても豊かにならない多くの人と、あまり働かないで豊かな少数の人がこの国を構成することになるのでしょうか?

作家、司馬遼太郎がどこかで「土地の私有を止めるべきだ。もしそうなれば喜んで私の土地を国に差し出す」と書いていたのを読んだことがあります。多分、30年以上前です。彼の慧眼はここでも深層を穿っています。

2015年2月4日水曜日

雑草のように・・・生きるとは

雑草の研究者・稲垣静岡大教授の新聞コラムはとても面白いものでした。そのうちの幾つか。

1.雑草は森や野原など他の植物と競争して育つほど強い植物ではない。だから、他の植物が生えないところに生える。

2.「雑草は踏まれても踏まれても、起き上がる」と言われるが実は起き上がらない。踏まれたままの形で花を咲かせ、種を作る。

3.雑草の定義は「望まれないところに生える植物である」

4.思想家エマソンによれば「雑草とはいまだ見出されない価値を持つ植物である」

これを読んでから、雑草がずっと好きになりました。

2015年2月1日日曜日

合掌

30年も前、パリにいた頃、ソルボンヌ大学の学生がバスを仕立ててパリからインドのニューデリーまで行くという壮大なツアーを計画しているのを知りました。

問題はトルコから先で、イラク・アフガンの国境を越せなかったら、またパリまで帰ってくるというものでした。

一瞬、気を引かれたのですが、結局参加しませんでした。あまりに危険だと思ったからです。半年後、パリ・・・モスクワ・・・・ニューデリーというルートでインドに入りました。危険なためか、中東上空を飛ぶ飛行機も少なかったように思います、厳冬のロシア(当時ソ連)から熱波のインドという奇妙な旅でした。

その頃から、或る意味で何も変わっていませんでした。

亡くなられた二人の日本人のご冥福を祈りたいと思います。合掌。

2015年1月22日木曜日

おぼろけなり

高校生との会話

「今、一日にひとつの古語を使いまくって話すのが流行ってます」
「へえー、そうやって古語を覚えるの?良いことだね」
「はい、今日は『おぼろけなり』です」
「えっ?おぼろげなりって現代語でしょ」
「そんなー、古語ですよ」
「おれは、普段使ってるけど」
「えー。いつの人ですか?」

そういえば、歴史の教科書の現代史の部分は自分の人生と重複する部分がどんどん増えてきた。オイルショックも沖縄返還も歴史ではなく、実体験だ。東京オリンピックの記憶だっておぼろげなり。そのうち、殆んどが歴史になって、そうして、化石になっていくのか・・・

悲しいから泣くのではなく泣くから悲しい

或る大手塾のキャッチコピー 『やる気スイッチ・・・』
そのスイッチを捜し続け、ついに勉強をしなかった沢山の人。

やはり 或る大手塾のキャッチコピー『やればできる人・・・』
”やればできるのにもったいない”と言われ続け、やがて”できないやつ”になってしまう人。

心理学者ジェームズの『悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しい』という言を自由に援用すれば『やる気があるから勉強するのではなく、勉強するからやる気が出る』というべきでしょう。

公立高校受験日まで一月をきり、さすがに皆気合が入ってきました。或る受験生の家での様子をそれとなく高校生の兄に確認してみると『恐ろしいほど勉強していますよ』とのこと。いやなときも、体調の悪いときも怠らずにやってきたから、ここでスイッチが入ったのでしょう。それもターボチャージのやつです。

2015年1月16日金曜日

センター試験雑感1

今週末にセンター試験です。

センターで真っ先に気になるのは当日の天候です。関東でもこの日に雪が降るのは珍しくありません。誰の足跡も付いていない雪の道を踏みしめて会場に向かう。悪いものではありません。交通機関の乱れがなければですが。

さて、今年はセンターの国語の問題を幾つかといてみました。専門外だからというエクスキューズをしておきますが、全問正解というわけにはいきませんでした。どうしても、疑問の残る問題がありました。

様々な解説書を読むと、いっそう気分が悪くなってきます。そこで展開されている読解は文章を読む王道から全く離れたテクニカルな読解が中心だからです。『眼光紙背に徹す』とか『行間を読む』といったものは最早死語です。深く読みことは禁じ手で如何に、『表層の意味のみをつかむか』『記号論理的に選択肢を選ぶか』といった薄っぺらな能力を競うものばかりです。これでは、本当の読書好きは国語からどんどん遠ざかっていきます。

小林秀雄は『読みの達人でした』。『如何に独特に読むか』そこに、彼の才能が輝いていました。今のセンターは『如何に浅く、言葉の一義的側面のみを捉えるか』に終始しています。彼がセンターを受けたら、たぶん結果は散々でしょう。マークシートで処理できる客観的解答のためにこうなっているのなら、そんな試験はやらないほうがましです。

現小6からセンターが廃止され新しい試験となりますが、この点に関してはあまり期待できそうにありません。

ともあれ、明日初日です。みんながんばれ!!