2014年6月26日木曜日

OECDによると

25日、経済協力開発機構OECDが発表した世界の中学教員の勤務実態によると、日本の教員は世界で最も勤務時間が長い一方、指導への自身が参加国中最も低いということでした。

勤務時間は長いのですが、授業時間そのものは調査国の平均を下回っています。つまり授業以外の仕事が圧倒的に多いのです。

その内訳の半分以上は部活によるものでした。部活という制度は日本独特で他国ではあまりやっていないようです。ドイツのように放課後の活動は学校以外のシステムでやっているところが多いのかもしれません。

授業も、放課後の部活も同じ仲間に同じ先生。その風通しの悪さが、いじめその他の弊害に出ているように感じます。

これが地域の学校とは別のシステムになれば、同年齢のもの以外に様々な人との交流が生まれ、社会的世界が広がる。多様な形での社会参加が可能になり、学校以外にも様々な価値と人々がいて、様々な形で生きていけることを理解できるのではないかと思います。


2014年6月24日火曜日

竹富島の教科書問題

学生時代にトカラ列島を旅したことがあります。トカラ列島は鹿児島県の南端から種子島や奄美大島を含む10程度の島々で成り立っています。

奄美大島には猛毒のハブが生息しているのですが、トカラ列島は一つ置きにハブのいる島といない島が並んでいるのだそうです。同じ十島村という行政区域に入っていてもそれぞれが海に隔たれているためか独特の文化があるというようにも聞きました。

ダーウィンが進化論を考えたガラパゴス諸島のフィンチという鳥が島ごとにそれぞれ進化しているのに似ているのかもしれません。

先日TVで沖縄在住の女性歌手が沖縄本島以外の沖縄県の島の方言を理解できないといっているのを聞いて驚きました。一つ島が異なると別の言葉のように聞こえるのだと。やはり、海で隔てられた島々で独特の言葉が育ったのでしょうか?

さて、竹富島の教科書問題です。竹富島は石垣市、与那国町と一緒に八重山地区で同じ教科書を採択することになっていました。しかし、竹富町のみ別の教科書を使うことを決めていました。経緯は複雑ですのでここでは述べません。いろいろあったのですが、来春から竹富島単独で教科書を採択し、他の学校同様無償で教科書が配布されることになったようです。

驚いたのは、八重山地区の竹富町以外の教育委員は採用した教科書を見たことも読んだこともなく、TVのインタビューに「えっ、見なくちゃいけないの?」といっていたことです。

2014年6月12日木曜日

ワールドカップ

今週末からサッカーのワールドカップが開催されます。今回は日本時間の早朝が試合時間なので、あまり、塾に影響がありません。夜の試合だと、生徒の欠席や、得点した瞬間に近隣の家から突然の叫び声が上がったりということがあります。

一方で、1月から始まった通常国会の会期は6月22日で150日の会期を終えます。”今国会中にどうしても・・・”という集団的自衛権についての憲法解釈の変更があるのかどうか。

ワールドカップの喧騒の中で、知らないうちに何かが決まっていく・・・そんな不安もあります。

今、中間テストの直前です。いつものように時事問題を調べていると、今回は話題に事欠きません。世界が動き始めているようです。

2014年6月8日日曜日

脳の体力

中学の前期中間テストが近づいてきました。この土日、そして来週の土日は午前から夕刻にかけて長時間補習です。テストが近いので皆集中していますが、異なっているのは脳の体力です。2時間もするとオーバーヒートする人、5時間6時間やっても平気な顔をしている人。様々です。

普段走っていない人が長距離を走るとすぐに息が上がります。それに奮起して、トレーニングをはじめ一年後にはフルマラソンを走ってしまう。そんな中年ランナーの話をよく耳にします。このことは分かりやすいので誰もが納得します。

ところが、頭の中の話になるとそうはいきません。なにしろ頭の中を覗いてみるわけにはいきませんし、仮に覗き込んでも何かが動いているというわけでもなさそうです。したがって、普段頭を鍛えていない人間が急に頭を長時間動かすのは難しいといっても必ずしも説得力を持ちません。

ただ、オリンピックのマラソンランナーと運動不足の中高年との体力差が圧倒的であるのと同様に、脳の働きも相当違っていると考えるほうがずっと自然です。

今日10分のトレーニングを明日は15分にし、そして、20分、1時間、2時間・・・。やがてはフルマラソンまで。そのようにして、頭も鍛えられるはずでは・・・。

話は変わりますが、ハンマー投げの室伏広治が日本選手権20連覇を成し遂げました。圧倒的体力の持ち主ではありますが、深く頭が下がります。アジアの鉄人と呼ばれた父重信と二人で日本のハンマー投げの歴史のほぼ全てが語りつくせるのでしょう。うーん。ため息が出てしまいます。

2014年6月3日火曜日

休みの閾値

休みが多い生徒はやがて学力が下がる。極めて当たり前のように思えます。

問題は休まなければいけない状態がどのレベルのものかということです。インフルエンザで休む。当然です。37度の発熱は微妙です。明日遠足だから休むとか宿題ができていないから休むになると、・・・?です。

どのレベルで休むかはその境目(閾値)が明確ではありません。個人によって大きく異なります。そして、その感覚は本人のみならずその人の家族と共有されていることが多いようです。つまり、休みの閾値が低い家庭の子供は本人も閾値が低いのです。問題の本質は個人だけに起因するのではなくその環境(主に家庭)に依存しているということです。

これは勉強のみならず他の全てのことに関係しますから案外重要です。何かをするときにちょっと上手くいかないとすぐ止めてしまうとか、少し辛いことになるとさっさと逃げ出してしまう。このことを子供のみの問題として議論してもあまり意味がありません。

勉強に関して言えば、どのような時でも、当たり前のように、食事をするように、勉強するそんな雰囲気が周辺にあるかということです。