トマ・ピケティの大著「21世紀の資本」という経済書が日本を含む全世界で人気となっています。
誤解を恐れず内容を換言すると「この200年、資本・資産を持っている人の利益の伸びは、賃金労働をしていう人の利益の伸びよりずっと大きい。その結果、持つ人と持たない人の格差はますます開いている」ということのようです。彼はそれを大量のデータで証明して見せます。
資本主義社会が発達すれば、格差は縮まると言っていた今までの経済学とは別の結論です。ことに日本のように人口減少が予見されている社会では親の富が少数の次の世代へと引き継がれ、格差は急速に開いていくのではないかとも言っています。
働いても働いても豊かにならない多くの人と、あまり働かないで豊かな少数の人がこの国を構成することになるのでしょうか?
作家、司馬遼太郎がどこかで「土地の私有を止めるべきだ。もしそうなれば喜んで私の土地を国に差し出す」と書いていたのを読んだことがあります。多分、30年以上前です。彼の慧眼はここでも深層を穿っています。
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