2010年10月15日金曜日

ピカソの話から

長尾先生のピカソの話に便乗します。

ピカソは青の時代と呼ばれる若い時期から、キュビズムを通過し、その後、分解されたフォルムが再び統合されるまで、彼自身が美術史でした。

40年と30秒というのは良く分かる話です。40年の苦闘の果てにいとも軽やかに巨体が浮遊する後期の作風へと変貌していきます。

さて、こうした話からも教訓を得るのは、教育に関わるものの悲しいさがですが、無理やり結び付けて見ましょう。

勉強にも個人の歴史があります。同じ学年の中3が2人いるとします。彼らにはその前の14年という人生があり、その中での勉強の個人史があります。2人が同じ30分の勉強をしても、その成果は全く異なります。蓄積してきた過去が異なっているからです。まさに、14年と30分なのです。では、挽回できないのかというとそういうわけではありません。ただし、その蓄積を無視して、挽回することができるわけではありません。その分は何らかの形で補われなければなりません。

0 件のコメント:

コメントを投稿