2011年2月15日火曜日

不器用なメッセージ

【反抗期】
反抗期とは、親の希望や要求に対して子供が反抗した行動を取る時期を指し、
一般的に3・4歳時に訪れる反抗期を第一反抗期、思春期頃に訪れる反抗期を第二反抗期と呼ぶ。



この反抗期という時期について、心療内科医師であり不登校のスペシャリストでもある赤沼侃史医師は次のように述べています。


『一般論として、思春期の反抗期、第二反抗期を子どもの自然な姿だと解釈されていますが、それは間違いです。第二反抗期とは子どもが与えられた環境、多くは学校について、または親の対応について、辛いよと子供が出すサインです。


思春期前後の学校生活を楽しめている子供には、第二反抗期はありません。
思春期前後の学校生活が楽しめない子供について、親が追い打ちをかけて子供を苦しめてしまうときに、大人が第二反抗期と判断してしまうような反応の仕方を子供がしてしまいます。「学校が辛いのに親がその子に追い打ちをかけて辛くしている」という子どもからのサインを大人が勝手に反抗期だと理解しています。
ですから大人が反抗期と理解したときには、子どもは学校が辛いしその辛さに親が追い打ちをかけているというサインを出しているのだと判断されます。』

(以上『』内http://shitaina.fc2web.com/text/a111.htmlより抜粋)


僕が初めて中学生を担当した時、まずはじめに抱いた心は生徒が反抗期を迎えた時が怖いという恐怖心でした。年下の子供を持たない僕にとってそれは未知の世界であったからです。
また「反抗期とは誰しも必ず訪れる自然現象」だと解釈していた事もあり、赴任後も彼らの様子に心を砕いて授業を行っていました。


しかし勉強について赤沼先生の主張を採用すれば、学校での勉強が辛く・家庭や塾でもその悩みを解決することが出来なくなった時に彼らは反抗を起こす(サインを出す)事をします。確かに取り返しが容易でなくなる時期と反抗期は重なる所があるのではないでしょうか。
つまり、もし生徒が僕に反抗してきた場合、それは授業が問題の解決になっていないということを意味することになります。書いていてドキッとしてしまいました。

2 件のコメント:

  1. 面白い考えですね。今までの考えと全く異なるものです。
    ただ、社会・家族・環境等に対し、極めて調和的である若者に個を確立する機会はどのように与えられるのか気になるところです。
    古典的ですが、思春期の無自覚的な自我と社会によって客体化される自我との対立は個人的レベルではあったし、おそらくそれは僕だけではなく多くの人にあったのだろうと思います。そして、それが反抗という形で出ることはありそうな話です。
    その際に、適度な対立軸として対峙する親や教師の役割は必要だと感じています。

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  2. そうですね、その通りだと思います。
    反抗という行為を子供の内に経験しておくことは非常に重要でしょう。より大きなスケールで壁に当たった時に挫けない為にも、親や教師といった近しい対立軸に当たる事は悪い事ではありません。
    ヒューリスティックから抜け出せるとは思いませんが、これらを包含的に解決する教育理論を考え続けたいです。

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