「藍色って英語でなんと言うの?」という質問がありました。
それに対して、「ピッタリした英語は無いなあ」と答えました。
藍色に近似した色ということであればダークブルーとかインディゴブルーということになるのでしょう。ただ、藍色は浅葱色のような薄い色のものから紺色のような濃い色のものもあります。さらに日本独特の染色の技術と染める布の感触がその言葉には付きまとっています。
「インディゴブルーの暖簾(のれん)」とか「藍色のジーンズ」というのはどうも似つかわしくありません。つまり、藍色とは藍によって染められた特殊な工程を経て作られた色を言うので、色そのものが同じかどうかは本質的ではないのだと思います。
専門の画材屋に行くと様々な青があることに驚きます。さらに、その原料によって微妙に雰囲気が異なります。同じ青でも油絵の青と水彩の青、テンペラの青ではやはり別ものです。そうした文化や伝統を背負って言葉はできています。全ての日本語が英語になるわけではないのです。
藍に関しては有名な「出藍の誉れ」ということわざがあります。「藍は藍より出でて、藍よりも青し」です。藍染は初めは薄い浅葱色ですが、何度も繰り返すとだんだん濃くなり、最後は紺色になるわけです。それが転じて「できの悪い教師から、できの良い生徒が生まれる」の意になります。
沢山の「出藍の誉れ」が塾から誕生しますように。
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