2010年11月3日、ドイツの医師チームが網膜下に埋め込む最新式の「人工眼」によって、進行性疾患で中途失明した患者の視力を劇的に回復することに成功したと発表しました。
勇気を持って人工眼の手術を行った被験者は、その全員が部屋の中の物や形の認識と、諧調(明暗)の識別を行えたといいます。従来にもこの様な義眼は研究が進められてきましたが、今回の発表はカメラ付き眼鏡等の外部センサを使わずに、網膜に直接チップを埋め込んだ事が進歩であるそうです。
視力が悪くなってゆく恐怖というもの感じたことがある人は多いと思います。しかし進行性疾患による失明はこの比ではありません。「何故自分だけ見えなくなってしまうのだろう」という悲壮感から不幸な事故に至ってしまったという話も聞いたことがあります。
今回のニュースはこの様な事故に待ったをかける革新的発明で、一度奪われた五感が再び取り戻せる事を証明しました。しかも回復後にはトレーニング等を全く必要としなかったそうです。
この他にも考えるだけで動作する義手等が既に開発されています。
科学技術はビジネス向けの社会貢献を果たすことも大切な役割であると思いますが、今回の様な五感を失った人を救う貢献こそが、果たされるべきもっとも大きな使命であると思いました。
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