今度の震災で人生が変わってしまった沢山の大人、そして、沢山の子供がいます。そして、日本全体・いや世界全体では人生そのものではなくとも、人生観が変わった多くの人がいるはずです。
エイモリー・ロビンズの著書『ソフトエネルギーパス』が話題になったのはもうどのくらい前になるのでしょうか?日本でもかなり話題になりました。以下のようなものです。
『イギリスの物理学者エモリー・B・ロビンズにより、1976 年に提唱された概念。エネルギー需要の質と量を検討し、その最終用途での利用効率を高めるようなエネルギー供給体系を追求することが柱となる。そのためには化石燃料資源を効率よく利用しつつ、太陽光・熱、風力,水力などの再生可能な自然のエネルギーを、利用地点付近で需要の質と規模に合わせて分散的に自然界から得ることが必要となる。その技術は環境に対して穏やかであり、コスト的にも引き合うと考えられる。さらに、誰にもその技術を理解でき実施できる特性があり、自由で多様な社会を築くことに貢献できる。(牛山泉「エネルギー工学と産業社会」(財)放送大学教育振興会抜粋)』
火力・原子力といった硬直した(ハードな)エネルギーから、分散的な(ソフト)エネルギーに変えていくという考えの最も初期のものだと思います。
こうした大きな変化(ハード・エネルギーからソフト・エネルギーへの変化)にはある種の考え方(人生観)の変化が伴います。ただたんに、原子力を風力に変えようというものではありません。『どのように生きていくか?』という原初的な考えが密接に関係しています。そうした、考え方の変化を伴うような思惟をパラダイム・シフトと呼びます。
東北・北関東地方にはそうしたパラダイム・シフトを体現した多くの若者・子供がいるはずです。彼らは私たち2011年の大人が持つ主流の価値とは異なった価値を持つはずです。大変不謹慎な言い方ですが、彼らはそのことによって、厳しい現実を乗り越えながら、新しい価値観を持った世界を作り上げるのではないか?そんな期待を持っています。卒業式や入学式で流した涙がその分だけ彼らを大きく育てていく、そう願っています。がんばれ!
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