2010年4月15日木曜日

seeとmeetの違い

今日中学2年生に英語を教えている際に、↓のような問題がありました。

次の日本語を英語に直したとき、括弧を埋めなさい。

日本語:昨日友達に会いましたか?
 ↓
 英語:() you () your friends yesterday?

さて、この問題の解答、何だと思いますか?



ちなみに、僕はテキストの解答を見る前に、「うーん」と考えて、Did you see your friends yesterday?だと思うと生徒に伝えました。
でも頭の中には、「seeではなく、meetかも?」という考えもよぎったのです。

そのテキストの解答はmeetで、Did you meet your friends yesterday?でした。
そのテキストに対応する教科書のLessonでmeetを使った文章が出ていたからだと思います。

しかし僕は直感的に、この問題はどちらが正解か判断できないと思いました。

meetもseeも日本語にすると、"会う"となりますが、僕の感覚的には、meetは初めて会う時などの"出会う"というニュアンスがあり、"see"は慣れ親しんだ友達に"会う"というニュアンスだと思っていたのです。

で、授業が終わり、家に帰ってきて、やはり気になったので、最近ニュージーランド出身の方と結婚した友達に電話してみました。
seeとmeetってどう使い分けるの?と。

で、いろいろと例文を出しながら、この場合はmeetだなぁとか、この場合はseeだなぁというのを、ネイティブの感覚で埋めてもらったのです。

■例文
We met at Shibuya station at 13:00. 僕らは13時に渋谷で会った
I'm going to see my friends. 友達に会いに向かっている
Nice to meet you. 会えて嬉しい。(初めての場合)
Nice to see you. 会えて嬉しい。(二回目以降の場合)
I went to see a doctor. 医者に診察してもらいに行ってきた。
I saw him in Shibuya yesterday. 昨日渋谷で(ばったり)彼に会った。

で、どうやって使い分けているのかを考えてもらうと、meetの場合は"会う二人"にフォーカスが当たっていると、seeの場合は"会う片方"にフォーカスが当たっているという話で落ち着きました。

つまり、"13時に渋谷で待ち合わせして会う"場合、"二人が渋谷に行く、そして会う"ということになり、会うために二人が行動しています。
仕事でお客さんに初めて会う場合も、オフィスの一室などに"お互いが集まる"という意識が強いわけです。
二回目はどちらかがどちらかのオフィスに伺うというニュアンスが強くなるのかもしれません。

ところが、病院に診察を受けに行く場合はお医者さんは病院にいて、"患者さんが"会いに行くわけです。
友達と昨日ばったり会った時も、その文章のフォーカスは"片方"に当たっています。

ここまで話して、主語へのフォーカスの違いなんだなと気づきました。
これは、そのネイティブも気づいていなかったことで考えてみるとそういうことかなという感じでした。

英語を教えていると本当にしょっちゅう、「その問題だけでは答えようがない」問題に出くわします。
その文章の背景が分からないとどの単語が適切か分からないのです。
aを使うかtheを使うかは特にそうですね。

答えようがない問題を教えても本質的には意味ないしなぁと思い、細かいですけど、こういったニュアンスの違いも教えていこうと思います。

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