日本の誇るバイオリニストの江藤俊哉氏がこんな話をしていました。世界的バイオリストで大御所のアイザック・スターンに会ったときです。
スターン「君は変わったバイオリンの持ち方をしているね」
江藤「先生、今はこの持ち方が主流ですよ」
スターン「そうなのか」
それから暫くして、江藤がスターンに会うとスターンはバイオリンの持ち方を変えていた。
スターン「確かにこの方が上手に弾けるね」
確かこのとき、スターンは90歳前後だったと思います。誰も疑うことのない世界最高のバイオリニストです。にもかかわらず、バイオリンの持ち方という最も基本的なことを変える。まだ若かった江藤のアドバイスを素直に受け入れる。これが謙虚という意味です。
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