中2になると三角形の合同の証明を学びます。
その際、有名な合同条件を覚えることになります。
①3辺相等
②2辺とその間の角
③1辺とその両端の角
これは、中学生が知っている知識の中で最も上位のものではないかと思います。例えば、国語の形容詞の活用(かろ、かつ、く、う、い、い、けれ)や理科のオームの法則、や社会の憲法前文や、英語の三単現のsと比べても負けない?でしょう。
一体誰がこれを決めたのでしょう。どこかの数学者?文部省の官僚?教科書を作った人?それとも普遍の真理?
例えば、③の1辺とその両端の角は、1辺と2つの角(両端である必要はない)が決まればおのずと両端の角が等しいことに成ります(内角の和は180°ですから、残りの角が決まります)。1辺2角という合同条件でも良いはずです。それを1辺とその両端の角と言うのには何らかの配慮(数学上ではない)が働いているのでしょう。
そう言えば、昔は1辺と両端の角を2角挟辺(2かくきょうへん)と教える先生も多くいました。挟という漢字が教育漢字ではないとかそんな理由で使われなくなったという話を聞いたことがあります。
自然科学(数学をそれに含めるかは微妙ですが)の法則や定理であっても、そこには人間的な、社会的な何らかの配慮が働いています。
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