2013年1月2日水曜日

ラジオ・デイズ

ここ数日、ラジオを聴いて暮らしています。今までは電波状態が悪くラジオを聴くのは難しかったのですが、ネットでラジオが聞けるようになって、その魅力にはまっています。

今日はNHK第一放送で慶大経済学部の金子勝教授と教育評論家の尾木直樹氏(尾木ママ)の2時間に及ぶ対談がありました。なかなか面白い対談でした。その中で気になったことを忘れないようにここに箇条書きで書いてみたいと思います。メモを取っていなかったので、内容はいささか怪しいですが・・・。

①日本の国が負担する教育費は先進国ではずっと下のほうで、その逆に個人が負担する入学前教育(保育園や幼稚園)や高等教育(大学等)の費用は世界で最も高い。つまり、教育に公費が先進国中最も入っていない。

②世界各国を対象とした大人(25歳位?)の学力調査(理科)で日本は先進国中最下位に近い結果だったが、その人たちが高校1年(15歳)のときに行った理科の学力調査では世界でトップレベルだった。つまり、子供の学力低下を嘆いている大人が多いが、実は嘆いている大人たちこそ学力低下が著しいのだということ。

③世界の多くの国が将来的に大学教育を無償化するか、その方向にしようとしている中で、そうしないと明言している国は日本とマダガスカルだけ。

④教育は未来に対する投資なのだが、自分自身が子供の教育を終えると、そのことに関心を無くす人が多い。たとえば、子供が高校生のときに無償化に賛成していた人が、子供がひとり立ちすると、とたんに、高校を無償化するなら、老後のために税金を使えと言い出す。

⑤大学の奨学金は3%の利子がつくようになった。以前の育英会は無利子だった。そのため、大学を出る段階で少ない人でも300万、高校から奨学金を使うと人によっては1000万もの借金を背負って世に出ることになる。若者の半数が正規雇用に就労できない社会では、その借金を背負ったスタートは厳しい。外国にはこんな例はほとんど無い。

⑥聖域無き構造改革の名の下に、教育も改革されて沢山の株式会社立の学校ができた。大学と通信制高校などに多いが、月謝が高く、教員の質にも問題があり、経営が上手くいかないと直ぐ撤退する。

⑦若者は日本の未来です。彼らに十分な教育の機会を与えなければなりません。大学が山ほどある我が国では教育の機会は十分に与えられていると思えるかもしれませんが、我が国における教育の機会とは経済的な問題です。

なかなか面白い対談でした。

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