2013年1月10日木曜日

国語の問題集

国語(読解)の力をつけたいんだけど沢山本を読めばいいのかと生徒に聞かれることがよくあります。そのときにはこう答えています。

「本当に沢山読書をすれば読解力は上がると思うけど、ただ本を読んで読解力がつくとは思わないほうがいいよ。」そして、「どんな本でも良いというわけではなく、多少負荷がかかるものを読まないと効果は無いんじゃない」と。

それに対し、
「じゃや、どんな本を読めばいいの?」
という質問が続きます。

さて、数日前の冬期講習の時間です。テキストにある大野晋(国語学者)の文を読んでいました。あまりに面白くて、その中に浸りきっていました。

ふっと、気づくと生徒全員が私のほうを見ています。「えっ?」

そうです。皆、設問を解き終わっていたのです。私だけが、その文を読みながら、独りで思考の世界に入り込んでいました。生徒も授業もその瞬間忘れてしまっていたのです。

その日、家に帰り、以前読んでいた大野晋の本を読み返しました。

そこで、2番目の質問に対する答えです。問題集に載っている文はどれも有名な作家や学者のものです。今回のテキストでは河合隼雄、高階秀慈、大野晋、長谷川真理子など、そうそうたるメンバーです。そして、その文のレベルはある程度の負荷がかかった質の高いものです。これを読めばいいのです。設問に答える必要はありません。唯一の問題は文章が短いことです。気に入ったものがあれば、図書館等で借りるなどして読むことにします。

0 件のコメント:

コメントを投稿