2010年12月9日木曜日

センターまであと・・

”異邦人”を書いた作家アルベール・カミュが貧しかった少年時代振り返って、こんなことを書いていました。

『僕のうちが貧しいと気づいたのは、お金持ちの親戚の家に行ったとき、全てのものに”誰々の・・・”のように名前がついていることを知ったときだ。うちにはそんなものはひとつも無かった。』
(文章はカミュではなく私の創作です)

”誰々の・・・”は特別な人による特別な何かを予感させるものです。一般的な誰でも持っているありきたりのものとは違う何かです。

予備校系の出版物を中心に”誰々の英文法”とか”誰々の古文”といった出版物がたくさんあります。英語のY氏や国語のD氏はその代表格で、カリスマ的人気を誇っています。それは一般的な本とは異なる特別な何かを期待させるのでしょう。本よりもその作者に心酔する受験生すらいます。ちょっとどうかなとも思いますが、信じきって何かを学ぶのも良いのかもしれません。少なくともあれこれ迷って、いろいろな本に手を出すよりはずっとましです。

たとえそれがどのようなものでも

『ぼろぼろになれば それが 聖書 』(藤原新也・全東洋街道) 

まさに、至言。

センターまであとわずか、迷わずに、今やっていることを信じてがんばりましょう。

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