その結果、かえって分かりにくいという皮肉な状態になっているものも多く出ています。詳しすぎる解答は実は分かりにくい解答なのです。重要な、分かりにくい部分のみを詳説すれば十分なのですが、1から10まで同じように詳細に解説するため、ポイントがつかめず、どうでもいい部分にまで時間をかけざるを得なくなるからです。高校になってまでx-(x-2)=x-x+2=2などという説明は不要のはずですが、小学以降の基礎トレーニングが欠けた高校生が多いので、そうしたニーズがあるのかもしれません。更なる問題は、詳細すぎる解答によって、考えるという作業がどんどん減ってしまうことです。その問題は理解できたが、頭は少しも鍛えられず、他の類題を解けるようにならないのです。
社会や家庭が子供を甘やかしたのと機を一にして、問題集も子供を甘えさせているかのようです。
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